絶景
// エメラルドグリーンの湖に、青々と葉の茂る林が水没している。 沖縄のマングローブの森だったらまだ納得だが、ここは東北の秋田県である。 なぜこんな事態になっているのか、林はこんな状態で大丈夫なのか、いろいろ不思議だ。 今回は、そんな神秘の「玉…
// 5月の下旬。だがそこは息が白くなるほどに寒かった。 時刻は早朝。 朝の5時を回ってすぐのことだった。 一面に広がる溶岩の向こうに聳える「岩手山」が、虹色に輝いた。 生物がほとんどいない、静寂の世界。 そこに忽然と聳え、虹色の灯りを放ったその山…
// 「これは…、想像していたよりもハードな道のりだな…!」 雪を踏みしめながら、僕はそう思った。 2・3日後には暦上夏になるはずだが、真冬の装備をしても凍えており、そして周囲360度全てが真っ白であった。 安全面を加味すると引き返したほうがいいかもし…
// 日本三景の天橋立。 渋さあふれる良い景観だと思う。うん、みんな知っている。 僕はここを何度訪問したかは覚えていないが、5回は確実、10回には少し届かない程度ではないかと記憶している。 ところで天橋立には、絶景展望台が2つある。 北の「傘松公園」…
// 桜前線を追いかけるように、今度は芝桜のシーズンがやってくる。 だからこのタイミングで1本、芝桜に関する執筆をしたい。 今回ご紹介するのは、無名のスポット。 「有名じゃない」という意味の"無名"ではなく、正真正銘の名前が無いスポットだ。 それも…
// ただただ穏やかな気持ちで散歩をしたい…。 これ、たぶん全人類の求める夢だと思う。 「違うよ」って言うあなた、それはご自身の深層心理に気付いていないだけだ。 あるいは、あと20年すればきっと気付く。 毎日ドタバタし、旅に出ればハプニング連発のYAM…
// 『さよなら さくら並木 97年間 ありがとう』 そんな胸をキュッと締め付けられるような気持ちになる立て看板。 その後ろに広がる桜並木。 スポット名は「早乙女桜並木」だ。 ここの桜を見ることができるのは、2022年の春が最後だ。 このあと伐採されてしま…
// 日本三名園というジャンルがある。 日本庭園のトップ・オブ・トップの名誉を持つスポットで、「後楽園」・「兼六園」・「偕楽園」だ。 僕は全部行った。 まだこういう日本庭園の侘び寂びが理解できない日本2周目の時点で、既に全制覇してしまっている。 …
// 僕は、仏教のことも宗教のことも疎い。神社仏閣についても詳しくない。 だけども、寺に咲く桜の美しさは理解できる。 社殿と桜のコラボレーションに思わず目を奪われる、それは日本人でもそうでなくても共通の反応なのではなかろうか。 日本5周目において…
// 僕:「ゆめりあ34!」 工事現場のおじさん:「ヌメ…?ヌメリア??なんだそれは?」 もういい。道を聞ければと思ったが、もういい。 こんなところでヌメヌメしている場合ではない。 僕が目指すのは日本の中心の1つである、「ゆめりあ34」。 この先の道は…
// 僕は名古屋のバーカウンターにて、バーテンダーさんにこう尋ねた。 「名古屋市内で、なんか穴場的な桜スポットはありますか?」 こうしてバーテンダーさんや近くに座っていたお客さんから得た情報、それが「山崎川四季の道」の桜並木である。 …さて、2022…
// あなたは琵琶湖を眺めるために設置された絶景ベンチ、「あのベンチ」をご存じであろうか? ここ数年のインスタグラム等のSNSの台頭により、2・3年前からインスタ映えするスポットとして有名になって来た。 場所は少し前まで公開しないのが暗黙のルールだ…
// 福島県北部の浜通りに、「松川浦」という景勝地がある。 日本2周目の穏やかな夏の日、フラリと訪れた。 静かで浅い内海に点々と岩が浮かぶ様子に、日本の原風景を見ているような気持になり、若かりし日の僕は心からここが好きになった。 ここで僕は初めて…
// 「しまなみ海道(かいどう)」。 瀬戸内海に浮かぶ6つの島を、7つの橋で結んでいる絶景ルートだ。 ※橋の名称だけで言えば、10種類の橋が架かっている。 本州と四国を結ぶ、"本四架橋"は2022年現在で3ルートあり、完成した順に以下の通りだ。 瀬戸大橋(岡…
// そこは採石会社の敷地内で、本来は観光地でもなければ景勝地でもなくって…。 そういうところに絶景が眠っているんだから、最高だよな。 ここ2・3年くらいで知名度が上がって来たけど、まだまだマイナーなスポットだ。 知っているとお得感を味わえるだろう…
// どいつもこいつもさぁ、「富士山」を見せておけば日本人は喜ぶと思っていやがる。 正解だよチクショウめ!富士山最高だろ! この国に富士山が無かったら、それはもう日本とは呼べないだろ! …では、今回は富士山の絶景スポットを訪問する話だ。 そのスポ…
// 「首都圏のどこかの地下には、地上が災害にあったときでも大丈夫なように、超巨大な地下空間があるんだってさ…」 まことしやかに囁かれる、そんな都市伝説じみた話があったらワクワクしないだろうか。 だが、これは本当である。都市伝説ではない。 「首都…
// 関西地区のライダーさんや車乗りの人たちの間で近年人気の絶景スポットがある。 「マキノ高原」にあるメタセコイア並木だ。 SNSなどで多く広まっているから、知っている人も多いかもしれない。 春から夏は緑が目に眩しく、そして秋は赤く紅葉する並木道が…
// 「佐多岬に行く手段がこの世から消滅する!?」 新聞を読んだ僕は絶叫した。 *-*-*-*-*-*-*-* 本土最南端の「佐多岬」。 この岬は2018年9月に大規模リニューアルされて生まれ変わった。 それはそれで良いことだ。 僕は懐古厨ではない。人…
// 本州の最北東端は、下北半島にある「尻屋崎(しりやざき)」だ。 わりかし近くに本州最北端の「大間崎」があるのでそっちに観光客を持っていかれがちかもしれないが、ここはものすごく魅力的な岬なのだ。 "絵になる岬"で争うならば、僕は尻屋崎の圧勝と判…
// もうすぐ2021年も終わりだ。 あなたも2022年の初日の出をどこで見ようか考えているに違いない。 初日の出イベントの企画にワクワクすると同時に、「あの日の出を待つ間の寒さが身に染みるんだよな…」とジレンマを感じているに違いない。 あの日の出を待つ…
// 普段は温厚で知的な僕が、いきなりタイトルで「ムカツク」とか言い出して会場をザワつかせてしまった旨、申し訳ない。 まずは誤解を解いておきたい。 ムカツクは漢字で"向津具"と表記する。 今回ご紹介したい「川尻岬」は、向津具半島の最先端にある岬だ…
// ヒッチコックの「鳥」と言えば、動物もののパニック映画の原点である。 公開は今から60年近く前の、1963年。 おびただしい数のカラスなんかが人に群がり攻撃してくる映画だ。 僕が生まれるよりもずーっと昔の映画であるが、何かの折にTVでやっているのを…
// インスタグラムで爆発的な人気となる観光スポットが稀にある。 「濃溝の滝」・「モネの池」・「父母ヶ浜」・「清津峡渓谷トンネル」・「あのベンチ」…。 少なくとも四角いフレームに収まる範囲で言えば、どれもインパクトは絶大であり、文化と自然の融合…
// その岬の名は、「西崎(いりざき)」。 「与那国島」の最西端であり、つまりは日本の国土の一番西の端である。 読み方は、決して"にしざき"ではない。 「"いり”だなんて読めねーよ。覚えられねーよ。」というあなた。 「太陽は東からあがり、西にはいる」…
// 太陽の降り注ぐシーサイドを運転するのが好きだ。 頭上にヤシの木なんて生えていたら、さらにステキだ。 あなたが乗っているのが車なのかバイクかは存じ上げないが、あなたもきっとそんなシチュエーションが好きであろう。 そうだと信じて、「堀切峠」を…
// コロナ禍だけども、未来の観光業にワクワクを隠せないニュースはある。 僕の個人ランキングでその1位は… …!! 2024年、黒部・立山エリアに新観光ルート誕生!!! うわー、これヤバい。 自分で書いておいて武者震いが止まらないレベルだ。 もう今からド…
// 僕ら一般人が到達できる、日本の最南端はどこか。 それは「波照間(はてるま)島」だ。 正確にはその波照間島にある「高那崎」っていう岬だ。 今回ももちろん高那崎を絡めた日本最南端の話にフォーカスしたいのだが、それ以前にさ、波照間島に到着した時…
// 日本の本土の最北端、「宗谷岬」。 その岬の背後には緑いっぱいの、WindowsXPのデスクトップ画面みたいな丘が広がっているんだ。 その丘を「宗谷丘陵」という。 その一面が緑の宗谷丘陵にはね、一本の真っ白な道があるの。 白いホタテの貝殻を粉砕して敷…
// 僕は写真を撮るのがヘタだ。 少なくとも、プロの写真家と対比すれば、とんでもなく低い場所に位置する。 腕も悪いしカメラも安物だし、時間をかけて延々何10枚もの写真を撮ろうとも思っていない。 なぜかっていうと、僕は写真を撮るために旅をしているわ…