横浜みなとみらいエリア、「山下公園」の隣に「ガンダムファクトリーヨコハマ」という施設がある。2020年12月にOPENした、実物大の動くガンダムの見られる施設だ。
「機動戦士ガンダム」公開から40周年を記念したイベントらしい。
期間限定スポットであり、2024年3月末にフィナーレを迎える。
もともとは2022年3月に終わる予定だったのだが、2023年3月末、2024年3月末と、2回に分けて延長された。
コロナ禍の真っただ中のリリースであり、行きたい人も行くことができずに残念な状態だったからこその延長。ナイス判断だったのかもしれない。そもそも2014年から企画考察されていたそうで、その頃はコロナなんて思いもしなかったもんな。
実は僕もここを2回ほど訪問した。
今回はグランドフィナーレを祝し、その思い出を振り返りたい。
おっと、ガンダムファクトリーヨコハマだと文言が長いので、本編では通称の「横浜ガンダム」と表記させていただくのでよろしくな。
- プロローグ:アイツが横浜に降り立った10日後
- クリスマスガンダムとの対面
- 動くガンダム、ちょっとファンシー
- ガンダムラボで最先端技術を垣間見る
- そしてドックに格納される!ありがとう!
- 住所・スポット情報
プロローグ:アイツが横浜に降り立った10日後
2020年12月29日のことだ。つまり横浜ガンダムリリースからの10日後のことだ。
ちょうど横浜を訪問していた僕は、早速これを見に行くことにした。
ザ・みなとみらい!…って感じの風景ですな。テンション上がる。
左に見えているのは山下公園に停泊している「氷川丸」だ。あまりよく知らないが静態展示されている有名な船。
そしてあれがガンダムファクトリーだ。薄々あなたも感じていただろうが、有料施設だ。
みんなの夢と希望を詰め込んだ、動く実物大ガンダムだ。当然お金を払って中に入らない限りガンダムの姿は全く見られ… ―
完全に屋根を突き破っていた。
建物の上からコンニチハしてた。
1650円でガンダムを足元から見上げることができ、3300円払えば顔のすぐ横の展望台で間近に見ることができる。
だが、ちょっと角度を変えればヒザより上は見ることができる。写真の左下の人々の位置が、それだ。
これさ、結構重要なファクターだからメモしておけよ。
つまりは3月末で終了する横浜ガンダムの駆け込みラッシュが起きて現地がオーバーフローしたとしても、無料で敷地外からも見られるってことだからな。夢を諦めるなってこと。
ファクトリーの左から、海ギリギリの防波堤の道へと入る。
するとわりと見えるし、わりと大迫力。すげーすげー、マジに動いている!
僕は1人でフラリとやってきた身であり、そこまでガンダムに興味があるわけではない。なんだったらガンダムなんて一度も見たことがなく1ミリも内容を知らない。
とりあえず今回はお金を払わずに中の雰囲気だけでも感じ取ることはできまいか、と思ってこのアングルを見つけた。
音楽に合わせてゆっくりと動くガンダム。
歩くようなしぐさをしたり、空に飛びあがるようなポーズを取ったり。なんだかんだと5分くらい動いただろうか?
直立したと思うとプシューとスチームを焚いて、ドックに格納された。
あれ?動き出す前から僕は見上げていたが、なかなかに短いな。1公演5分??戦車よりも燃費悪い??
それでも見られて良かった。有料ゾーンで見るにあたっては、もう少し予習したりプランを定めた方がいいかもしれないな。
クリスマスガンダムとの対面
2021年の12月後半のことである。冒頭にも記載した通り、当初は横浜ガンダムは2022年の3月にクローズ予定なのだ。この機会に行かねば、って思って同行者と共に横浜にやってきた。
もうすぐ17時になる横浜みなとみらい。山下公園と「マリンタワー」が妖艶ではないか。クソ寒いのかなって思ったら、そんなにも寒くなくって良かった。
このクリスマスシーズンのみの、ライトアップされてこの時期オリジナルのBGMと共に動くガンダムが見られるというので、あえての夜にやってきた。
クリスマスシーズンオリジナルポーズも見られるそうだが、まぁそれはよくわからんし正直興味ないけども。
みなとみらいの夜景が本気を出している。かっこ良すぎる。時間バッチリだ。
夜景もそうなんだけど、真っ暗になってからよりもほんの少しだけ残照がある時間の方が味わい深く見えると思うのだよ。
今回はちゃんと受付を通った。どうやら動くガンダム以外にも見られる施設があるそうだ。
初めてのアトラクションってワクワクするよね。
あなたもディズニーランドやUSJに初めて行った日のことを覚えているか?何も知らないっていうのはすごく贅沢なことなのだ。二度と戻れない日々なのだ。
まっさらの白紙に記憶が書かれていく感覚、エクスタシー。
ご本尊!!仏壇(違)の中でピクリとも動かないご本尊!!
次の公演が始まるまではあと5分ほどある。緊張しているわ寒いわでトイレ行きたいので、まずは速攻で行っておこうかね。
原作にも、こういう体内にドリンクいっぱい格納した親切なガンダムって登場するのですか??
はい、多分登場していませんよね、1ミリも見たことないけどなんとなくそのくらいは本能で察知できる。
17:10、ガンダムのドックがおめでたいカラーに光り出した。クリスマスガンダム!クリスマスガンダム!
なんだかわからないけど「これからアイツが動き出すんだ!」っていう無言の迫力にドキドキするよね、さすが男の子。
あとドックの右端には『2021 Winter』という電光文字が輝いている。ニクい仕事。
これは個人的な意見だけども、昼間よりも夜の方が好き。
爽快感抜群の青空の下もいいかもしれないが、夜の方が余計な情報が見えず、かつパーツパーツがライトアップされた、よりメカニカルなガンダムを楽しめるんじゃない?
ほら、ガンダムって宇宙の物語だから真っ暗な宇宙空間で闘うし。ちゃんと見たことないからなんとなくのイメージだけど。
頑張ってみなとみらいのビル群も入る構図で撮影してみた。
せっかく横浜だもんな。今日という日に、横浜でガンダムを見上げたということを忘れないようにと。
動くガンダム、ちょっとファンシー
ガンダムはしばらくドックの中でひたすらキラキラしている。乙女チックだ。
なかなかにゆっくりキラキラしている。内心少しだけ焦った。
横浜ガンダムは常に動いているわけではない。毎時ちょうどのドックからの登場、そして毎時30分のドックへの格納を繰り返す。
前者のアクション時間は8分、後者は5分だ。今回はまだドックに格納されている状態からのスタートなので、8分コース。
しかしこれ、キラキラしているだけでもうその半分くらい消化していないか??
動かない今がチャンスだからいっぱい撮影しておくけども。
ライトダウンされ、右側にカウントダウン表示が現れた。
あぁ、あれがスタートの合図なのかな?
そしてカウントゼロ。
今回は何本か動画を挿入する。これはガンダムに電源が入った瞬間だ。
別に見なくっても支障がない記事構成だが、"動くガンダム"なのだから動いている様子を動画で見た方がしっくりくるかも。
ちなみに音も出てしまうので気をつけてね。
きたーー!!
除菌室のように大量のスチームがガンダムに噴射されているように見えるけど、これ実際はガンダム前面のブリッジが取り払われている瞬間だ。
そしていよいよ18mの実物大ガンダムが動き出す!!
なんという滑らかな動き!これだけ大きいのに、ギクシャクした感じが一切ないよ。これパイロットにとってもかなり快適なんじゃないかな。
実際はほとんど進んでいないけど、まるで歩いているかのように自然な動きで出てきたよ。おはよう。
往時からのガンダムファンは、これ見て泣くかもしれないなぁ。
左を気にしながらダッシュしているみたいなポーズだけども、これから片膝をつこうとしている瞬間のガンダムさんだ。トラブル演出か?
なぜだか膝をついてしまったガンダムさん。
心なしかその表情も曇っているようだ。
歌に合わせて上を見上げて右手を伸ばすガンダムさん。
横浜ガンダムの稼働箇所は指を除いて24箇所だという。指については1本1本レベルで動くのだそうだ。だから動きに表情がある。
ファンシーな演出だが、技術はすごいな。
期間限定なのが惜しい。今でこそ延長が2回行われたが、当初計画では1年4ヶ月のみの公開だったのだ。
世界に誇れるこれだけの技術と、おそらく相当な金額をつぎ込んで、そのあと一体どうする予定だったのかな?後世に残していいレベルだぜ、これ。
ガンダムさん、立ち上がる。復活。
そして空に向かって飛び立つようなポージングだ。そろそろフィナーレ。
この飛び立ちポーズのまま硬直し、前半のドックからの登場フェーズの演出が終了した。動いていた時間は確かに8分ほどだったのかな…?
後半のドックへの格納については22分後の開始であり、それまでガンダムさんはピクリとも動かない。
このあたりを把握してから見学しないと、「あれ…?」ってなること確定だ。特に敷地外の無料エリアから見ると謎に包まれると思う。
ガンダムラボで最先端技術を垣間見る
実際の時系列的には、「後半部の開始前」と「後半の部の終了後」に分けてその他の施設を巡ったのだが、その通りに書くと話がややこしくなるのでまとめて書くね。
お土産物屋ももちろんある。ガンダム関連のグッズ、特にプラモデルが充実している。マニアにはきっとたまらないものなのだろう。
僕にはよくわからないのでサラリと見た。
横浜ガンダムの対面の建物、つまりは受付の建物の裏側部分。
その2階デッキに立つとガンダムをさっきと別角度から見ることができる。ガンダムからはやや遠いが全体を見渡せるし、目線がやや上なのが面白いかもしれない。
後半部の部はここで見ようと決めた。
その建物内にある「ガンダムカフェ」。平日の夜とはいえ、見事なレベルでガラッガラだ。みんな出動してしまっているのかな?
ホットドッグ1200円、ポテト800円とかするのでなかなかの物価だ。特別感はあるかもしれないが、外界の3倍~4倍はする。
メイキング映像、スタッフインタビューなどが上映されているフロアもあった。
「第〇話…」というように、テーマごとに完成に向けて話が進んでいく。実物大の動くガンダムという、子供の夢のような企画が実現していくドラマはなかなかに見ごたえあるよ。
大体全部見た。他にお客さんはほぼいなかったけど。かろうじてハイチェアに座れる席は合ったものの、座り心地はあんまりよくなかったしな…。
そうそう、2024年現在はどうだか知らないけど、僕の訪問した2021年12月は来場者1人1人にガンダムのミニプラモデルが配られたんだよ。
仏壇みたいな枠付きの、横浜ガンダムを模しているデザインだ。
まぁ無料の配布物なので小さめだし本格的に凝ったデザインではない。
でも嬉しいではないか。後日作成してみよう。人生初のガンプラだ。
続いてはガンダムラボに入る。
ここはかなり楽しかったぞ。雰囲気的には小学生時代に夢中になった科学館みたいなテイスト。ロボットやハイテク技術に実際に触れて学べるタイプの、キッズみんな大好きなタイプの空間であった。
ガンダムの手が、あるいはガンダム全体が、どのような機構で動いているのかを分かりやすく図解してくれている。上の写真のように自分でハンドルなどを使って動かすこともできる。
こういうので子供たちが興味を持ち、未来の技術者が生まれてくれたらこの国は安泰だよね。
現在の横浜ガンダムがどのような動きをしているのかリアルタイムで監視できるモニターもあるぞ。
戦隊ものヒーローとかの博士ポジションだ。僕は昔からそっちの裏方のキャラクターが好きだった。前線には出向きたくないタイプ。
このモニターの左右のデザイン、かつてみんながあこがれたSF世界のモニター画面のような造りではないか。胸キュンですな。
さっき無料でもらったミニガンダムを自動で作成するロボットもいた。
プログラムされた動作で、1つ1つのガンダムを結構な速さで組み立てていく。
バラバラなパーツが組み合わさってガンダムになっていく様子は永久に見ていることができるぞ。テキパキ組み立てていくので手元の在庫がなくなりそうになり心配になるほどだ。
バラバラガンダムがシュールである。
寝かされているボードがまな板のように見えてなおさらにシュールである。
この装置はとても楽しかったな。童心に返った。
これはガンダムのコックピットからの目線をリアルに再現したシミュレーター。スタッフさんに声をかけると1人ずつ案内してくれ、操作方法など教えてくれる。
自分で歩いてコックピッチに乗り込み、そして下界の人々を見下ろす。
ちょっとトラブルがあって敵とかも出てきたりするぞ。詳細は行ってからのお楽しみだ。
そしてドックに格納される!ありがとう!
前半のドックからの登場アクションの開始から30分が経過した。格納アクションが始まるぞ。
さっき目星をつけておいたラボ2階のテラス部分から遠望することにした。
ガンダムはさっきの前半の部で空に飛び上がろうとしたまま停止している。
おぉ、いいアングルなんじゃない?月が煌々と光っていて、そっちに向かって飛び出そうとしているようだ。
…というよりここ、人が少ないな。
ガンダムから遠いからかな?いや、冷静に考えてみると上の写真に写っている観光客も20人~30人ほどだしな。母数が少ないのか。そりゃカフェに行く人も少ないはずだ。
キラキラ光ってスチームが出て、音楽が鳴って。
そして夢から覚めたようにガンダムが動き出し、軽く足踏みをするようなしぐさを見せると直立状態になってドックに収容される。
後半5分の格納アクションを文字にするとこんな感じだ。
音楽部分が長いし動きがスローリーなので、前半に比べるとトピックスが少ない。これだけ見た人は少しガッカリしてしまうかもしれない。
前半の部も含め、もっと長い時間いろいろ動いてほしかった思いはある。
インターバルほとんどなしに、常に動いてほしかった。そのくらいに惹かれる要素があったから、もっともっと見たかったのだ。
そう思う人は多いかもしれない。「あれ?これだけ…?」ってなる人も多いのではないだろうか?
ただ、史上初の試みであり、それを成功させ、世界に可能性を示したという点ではすごい功績だと思う。
ファミレスでも普通にネコ型ロボットが働いている時代だもんな、手塚先生の「鉄腕アトム」も数10年後には実現しているかもしれない。
この先、このガンダムをもっともっと昇華させるとしたら、これを見ている若い世代になるのだろう。そんな可能性をひしひしと感じた。
ガンダムはドックに戻る。
入場券は1日でもここに滞在できるそうなので、もしあなたが興味あるのであればこれを何ループでも見ることができる。
僕はこの1ターンで満足かな…。さすがに12月の夜の気温が堪えてきたしな。
横浜みなとみらいの夜景と、月とガンダム。
ステキなクリスマスナイトだったぜ。ありがとう。
…そして、コロナ禍っ出の活動、お疲れさまでした。
あと2週間、無事にフィナーレを迎えることを祈っております。
以上、日本7周目を走る旅人YAMAでした。
住所・スポット情報
- 名称: GUNDAM FACTORY YOKOHAMA
- 住所: 神奈川県横浜市中区山下町279-25
- 料金: 入場料¥1650
- 駐車場: なし。付近のコインパーキングを使用のこと。
- 時間: 10:00~20:00(19:00最終入場)