「気仙沼シャークミュージアム」、2024年にリニューアルしたんだってな。
そこは日本で唯一のサメ専門の博物館。もともと気仙沼って国内のサメの80%の水揚げ量を誇る町だ。だから「サメに特化した水族館を作ろう!」ってことで、1997年にOPENしたのだそうだ。
2024年のリニューアル時には沖縄の「美ら海博物館」とコラボしたそうだ。さらなるパワーアップは間違いない事実であり、どのように進化したのか僕も興味津々だ。

ここまでであなたもお気付きの通り、僕はリニューアル後にここを訪問したことが無い。だからあなたが近い将来ここを訪問する際に参考になる記事は書けない。申し訳ない。
なのになんでここの記事を書くのかというと。
それはここが2011年3月11日の東日本大震災で大きな被害を受けたからだ。そして今年である2026年もその3月11日が近付いている。このタイミングに合わせ、まだ震災の爪痕が色濃く残る頃に訪問した思い出を語りたいのだ。ここ、震災被害について取り上げるコーナーもあったからな。
では、ここからは震災からそんなに年数も経過していない3月前半にジャンプだ。
津波に飲まれた沿岸部にて
宮城県沿岸部の震災の跡地を巡りながら、僕は同行者を助手席に乗せて北上していた。
そして宮城県最北部に位置する気仙沼市に足を踏み入れた。東北、3月だけどもとんでもなく寒いね。風も強いね。

沿岸部は見渡す限りの茶色い台地だ。ただ、これは津波にさらわれた状態ではない。そこから嵩上げが始まっている状態であり、復興が一歩進んだことを示すロケーションだ。
今後の津波対策として、こうやって沿岸部に土を盛って大地の標高自体をUPさせようという壮大なプロジェクトなのだ。
そんな沿岸部にあるシャークミュージアムを目指す。
適当にナビにそれっぽい場所を入力したのだが、僕のカーナビのデータは震災前の物であり、お金をケチって更新していない。中古車にもともと入っていたデータをそのまま使い続けているのだ。
…なのでちょっと迷ってしまった。震災後、若干道が変わってしまっているということだろう。

沿岸部は水産加工工場がいくつかある程度で、その他は何もない。走行している車は僕以外は震災復興工事に従事するトラックだらけであった。
そんな中にあるシャークミュージアム。その隣は「気仙沼市魚市場」だ。歴史も古く、しかも世界有数の漁場である三陸沖から毎日たくさんの魚を水揚げしている大規模市場だ。たぶんあなたも、間接的にここの市場にはお世話になっているんじゃないかな。

シャークミュージアム絵を見上げる。正直、津波を被ったとは思えないほどに綺麗な建物だ。だが、ここまで復活するにはきっと筆舌に尽くしがたい困難の道があったのだろうな…。
2011年3月に被災したここは、その後再OPENするまでおよそ3年、2014年4月までの月日を費やしたのだ。つまり僕らの訪問が西暦何年かはここでは明記しないが、訪問時はまだピカピカの状態だ。

震災時の津波到達地点が外壁に刻まれている。1つ前の写真と見比べてほしい。建物の1階部分は完全に水没する高さだ。6~7mくらいはあるのだろうか…?
その現実離れした高さに、背筋が寒くなるのを感じた。
シャークミュージアム
サメ特化テーマパーク
僕らが到着したのは朝の10時だったが、すでにシャークミュージアムは開館していた。
どうやら朝8時からやっているらしい。すごいバイタリティだな。スタッフさん側も、8時に行こうとするお客さん側も。

ちなみにこのシャークミュージアム、水族館ではないので生きているサメはいない。剥製だとかの展示物がメインだ。
ところで僕は以前は勘違いして「もともと水族館だったんだけども震災で魚が死んでしまって、魚のいない博物館になった」って思っていたんだけど、違っていたわ。確かに被災して大きく壊れてしまったが、生きた魚はいないので魚には被害は出ようがなかった。

館内のコーナーの前半は、東日本大震災の被害状況とそこからの復興についての展示資料なのだが、それについてはあえて次章で触れる。まずは施設名の示すサメ関連について触れていきたい。
ところでこの入口部分、右に貼ってあるおいしそうな刺身に気が散る。魚、食べたいな。なんだったらサメでもいい。おいしいならば。

まず目を引くのは実物大のホホジロザメの模型。"ジョーズ"と呼ばれているヤツだね。この模型、歯は本物を使っているんだって。うかつに触るとケガするぜ。

あと、世界のサメの写真の展示や、生態の紹介。どうやって獲物を捕らえるか、交尾の方法が珍しい、子供を産むサメ・卵を産むサメの両方がいる…などなど。
どれも興味深いが、パネル展示がメインなので前のめりに情報を取りにいかないと「ふーん」で通り過ぎて一瞬でコーナーが終わってしまう。つまりは小さい子供は少し退屈してしまうかもしれん。

アゴ全体の骨格標本の展示も多数ある。やっぱホホジロザメはひときわ大きい。
その他、サメって古代ザメと言われるずーっと太古から進化していないタイプもいるので、それらと見比べるのも楽しい。いずれにしても、こんな歯で力いっぱい噛みつかれたら人間では太刀打ちできそうにないね…。

ホホジロザメよりも数倍デカいサメも、大昔は存在していた。それがメガロドン。体長は最大で18mという説もあるぞ。国内の大型トレーラーよりももう少し大きいくらいだな。うん、僕には勝てない。
メガロドンの実物大のアゴ骨格はゲートになっていて、その向こうのミニシアターではサメの研究をしているダイバーの人の、サメに関する説明の映像作品になっていた。

そして4mほどのジンベイザメの実物大模型でフィニッシュ。
しかし正直に言っちゃうと、このサメゾーンはインパクトのある展示物・動きのある展示物が少ないし、敷地面積も1分あれば歩き回れる程度なので、もう少し充実感がある方が個人的には好みかな?
2024年のリニューアルでどうなったのか、次の訪問時が楽しみだ。
震災の被害が胸に刺さる
シャークミュージアムの前半のコーナーは、震災の記憶を展示しているゾーンであった。むしろサメよりもこっちの方が深く心に突き刺さったよ。
壊滅した町並みのパネルや映像展示が続き、そして数10人が入れる映像シアターが出てきたのでそこに入った。気仙沼復興シアターっていう名前だったかな?僕ら以外には誰もいないけど、上映スタートした。

このシアターでは、震災とその津波で壊滅的な被害を受けてしまった気仙沼の港町の紹介、そしてそこから立ち上がる過程を追っていた。
津波の映像はやっぱ衝撃的だった。気仙沼の町、目の前のシアターの中で根こそぎ消えていっていた。
しかし、気仙沼の人々はそこから立ち上がったんだよね?故郷・海・港を愛する人々の、1人1人の思いと力がインタビューが流れた。海にいろいろ奪われたけど、再び海と生きる人たち。少しずつだけども、胸に悲しみを宿しつつも復興の道のりを歩んでいるんだよね。

気仙沼愛、しっかりと感じることができたよ。シアターは15分ほどだったけど、いい作品だった。半泣きになった。横を見たら、同行者がメッチャ泣いてた。
そして、そんな時代を生きる僕らはしっかり被災地を見て話を聞いて学んで、それを後世に残すのが役割ではないかな?二度とこんな悲劇を繰り返さないように、できることはやっていきたい。この先震災を知らない世代が出てきても、このシアターとミュージアムで学んだことを伝達できるように。
…そんな熱い思いでミュージアムを後にした。

そうそう、シャークミュージアムは「気仙沼海の市」っていう、海産物土産を売っていたり食べたりもできる複合施設内にあったよ。
海の市内にあるお土産物屋とかも眺めた。ふかひれラーメンを食べられるお店もあった。そっか、サメも食べられるのか。ふかひれを食べたい気持ちではなかったのでスルーしたけどな。
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…という、まだ震災の被害が顕著な時代の話。
2024年のリニューアルでここがどう変わったのかは知らないけども、あの日の僕らと同じように震災を知り、サメも知れるテーマパークであり続けてほしいと願っている。
以上、日本7周目を走る旅人YAMAでした。
住所・スポット情報
- 名称: 気仙沼シャークミュージアム
- 住所: 宮城県気仙沼市魚市場前7-13
- 料金: ¥500
- 駐車場: あり
- 時間: 8:00~16:00