週末大冒険

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ちょっと出かけてみないか。忘れかけていた、ワクワクを探しに。

No.500【島根県】レトロ自販機がある「後藤商店_分店」!本店行ったらこっちも行かねば!

「後藤商店 支店」っていう小さな小さな商店がある。"商店"とは言っても店内という概念がなく、建物の前に自販機が並べているだけのお店だ。

 

ただな、その自販機の1つが、アツアツうどんが出てくるレトロ自販機なのだ。これはマニア涎垂ものの物件だ。もちろん僕のその1人だ。レトロ自販機があるならば、日本全国どこへでも行く。海外にあったなら…、それは行かない。日本からは出たくない。

 

 

では今回は、この後藤商店 支店を訪れたときの話をしたいと思うのだ。

 

 

支店があるなら本店もある

 

いきなり支店のことを書き始めてしまっているが、後藤商店には本店もある。なので本章では本店側について少し触れておきたいと思う。

 

drive-ns.hatenablog.com

 

これを見てくれ。車でわずか1・2分のところに「後藤商店 本店」が存在する。しかもそこには3台ものレトロ麺類自販機があり、当然取り扱っているメニューも豊富だ。さらにはのんびりくつろげる、イートイン用のテーブルやベンチまである。

 

後藤商店 本店

ついでにもっとすごいことに、そこから徒歩数10秒で「オアシス」という別の商店があり、そこにもレトロ麺類自販機が2台ある。

 

すごいのだ。レトロ自販機保有店同士がこんなにも近いのは、日本全国他には無い。この2店舗だけでレトロ自販機が5台、メニュー数で言えばもっとあるので、普通の人はこの2店舗を巡っただけで胃袋はちきれる。むしろこの2店舗だけで3回くらい通う必要がある。

 

オアシス

支店に対し、完全に上位互換なのである。

じゃあなんで支店を目指すのかと言うと、そりゃもう「レトロ自販機があるなら行く」というコレクター心理に他ならない。レトロ自販機保有店、全制覇したいじゃない。

 

道の駅 シルクウェイにちはら

しかもこの道路沿い、さらにはもっと奥に「道の駅 シルクウェイにちはら」や「ふるさと村 大谷屋」というレトロ自販機保有スポットが2つ存在する。合計5店舗。とんでもない。

 

だから複数回に分けてこのエリアを訪問し、1・2杯ずつちょっとずつ食べていくのだ。

購入しておいて食べないってのは、フードロス観点からありえない。マクドナルドのハッピーセットのおもちゃ目当てでインバウンドの人が数10セット爆買いして、フードを全部捨てていくというニュースが今月も報道されて、もはや恒例行事みたいになっているが、僕はそういうことはしない。

 

 

初回訪問は空振りから…

 

最初にここを訪問したのは日本6周目であった。

日本4周目からレトロ自販機巡りをしている僕であったが、後藤商店 分店に来たのが日本6周目であるあたり、いかにこのエリアに自販機が密集しており、この分店の優先順位を下げつつ他を攻略していたか…っていうのがわかるよねぇ。

 

初支店1

"レトロ自販機胃袋爆殺街道こと"国道187号沿い、ある後藤商店 本店から1kmもないところにある分店にやってきた。

実は数分前に本店で1杯食べ終わったばかりであり胃袋は満足しているのだが、もう1杯なら入る。満腹中枢が刺激される前にここに到着できたという点は、この近距離はありがたいぜ。さぁさぁうどんを食べさせてくれ。

 

…と、その前に少しだけお店の外観について触れていこう。

 

初支店2

力強い『うどん』の文字。側面には『うどん処 ごとう』と書かれている。なんか看板を支える鉄柱のサビ具合が気になるけども、この看板は店舗にも接続されているのでポッキリ折れて落ちてくることは無いと思う。たぶん。

 

この"うどん処"という文字、そして屋根には『うどん・そば・らーめん』と麺類御三家の文字が並んでこともあり、なんとなく以前はここは店内でご飯を食べられる食堂だったのではないかという推測をした。

 

初支店3

自販機が立ち並ぶ一番右側、目立たないが食堂の入口とも思えるドアがある。よく見ると内側にキリンラガービールの幟があることからも、内部で飲食ができた可能性が高いと考えた。

しかし現在は食堂はやっていないようだ。Googleストリートビューで見ても、一番古い2013年の画像の時点で営業している形跡がない。Webでいろいろ調べてみたが、ここの店内で食べたことのある人の記録はちょっと見つけ出せなかった。

 

初支店4

全容はこんな感じだ。右からかつての食堂のドア、自販機群…で、ここにレトロ自販機もあり、左側にすごく小さな飲食用のテーブルと椅子がある。いい眺めではないか。

では、レトロ自販機をチェックしてみよう。

 

初支店5

デラックスうどん・肉うどん、どちらも350円。しかし残念なことに故障中だ。右側の硬貨投入口のところに、無情にも故障中を示すガムテープが貼られていたのだ。

 

あぁ、貴重なレトロ自販機の故障は悲しい。ここまで来てこのお店のうどんを食べられなかったことも悲しい。しかし限界まで食べなくて済んだことはちょっと嬉しい。

なのでどういう表情をすればいいのかよくわからない。

 

初支店6

ここにちょこんと腰掛けてうどんを食べてみたかったなぁ…。それが実現する日は、もう少し先のことになりそうだな…。って思いながらこのお店を立ち去った。

 

心のどこかで、「本店側の自販機が充実していることもあり、ここの分店の自販機は修理せずに引退となってしまうかもしれない」っていう懸念を感じていた。

だけども嬉しいことに、その後にこの自販機の故障は直り、元気に稼働しだしたそうだ。またここを訪れる楽しみができたってことだ。

だからワクワクしながら僕は、次にここを訪問する日本7周目を待つ…!

 

 

国道を眺めながら肉うどん

 

日本7周目となる2025年の春先、僕は再びここへとやってきた。

 

リベンジドライブ1

天気はイマイチで若干の小雨であるが、そんなのは関係ない。うどんを食うか食われるかの世界だ。その真剣勝負に天気なんて関係ない。

さぁ、レトロ自販機は故障していないか?うどんの在庫は残っているのか?早速僕は自販機の元に駆け寄る。

 

リベンジドライブ2

よしっ、故障中のガムテープが無く、売り切れランプも点いていない。念願叶った。

 

前回は自販機の全容をちゃんとわかるような写真をあまり撮っていなかったので、今回しっかり撮るね。本店の方もだったけど、なかなかにボロボロ。屋外設置特有の傷みが見えているね。昭和時代から活躍しているのだからしょうがないけど。

それと、自販機の右下の商品取り出し口の下が一面ガムテープで覆われている。うどんのダシがこぼれて、その塩分で鉄板が腐食してくるので、それを抑制しているのだろうね。

 

リベンジドライブ3

前回に対し肉うどんもデラックスうどんも50円UPで400円になっている。でも安いことには変わりない。

じゃあ買おうかってところで、財布の中に小銭がないことに気付いた。この自販機はお札は受け付けてくれない。でも横に飲料自販機があるので、そこで1000円を入れてドリンクを買えばお釣りとして小銭が出てくるよね。

…って思ったら、1000円札すらなかった。5000円札しかない。

 

当然このレトロ自販機はpaypayなんて対応していない。コンビニとかあれば何か買ってお札を崩すこともできるが、近くにコンビニは無い。遠くのコンビニまで行って時間を浪費している間に売り切れたら最悪だし…。

 

…と焦ったが、スマホケースの中に何かあったときのために500円玉を仕込んであったのを思い出した。危ない危ない。

 

肉うどん1

はい、出てきた。選んだのは肉うどんだ。値段は同じとはいえ、デラックスにチャレンジするほどのメンタルは無かったからだ。本店やオアシスもそうなんだけど、このエリアの自販機麺、やたら具が多かったりするからな。

ところで後ほど調べたところ、デラックスってのいうのは肉が少なめで、そのかわりにお揚げが多めっぽい。

 

肉うどん2

七味は盗難防止のためか、自販機から延びるリードに繋がれて中空を揺れている。稀に見るけど、これ好き。

リード付き七味で特に印象的なのは、秋田県の「男鹿水産」の店頭にあるレトロ自販機のものかな。ほとんど誰にも理解されない感性よ…。

 

肉うどん3

端っこのイートインスペースに丼をセッティングした。

ところでこの青いベンチの右側(手前側)の足を見てくれ。内側にハデにひしゃげている。全体重をかける前に異変に気付いてよかった。力いっぱい体重を預けたらぶっ壊れていたであろう。あなたも訪問時には要注意。なんだぜ。

 

肉うどん4

肉うどん。もう見た目が美しい。麺は柔らかめでツルツル。喉ごしが最高だった。

甘辛い肉は味が濃くてパンチがある。だからこそ透き通って上品な味のダシとの相性がバツグンなのだ。ほんの少しゆずが入っているポイントもにくい。後味がスッキリ爽やかなのだ。

 

肉うどん5

ベンチからは、お店の前の駐車スペースに停まる車、そして国道を走りゆく車が見える。

すぐ近くに本店があるにもかかわらず、ここで停まって自販機でドリンクを買うトラックドライバーさん、自販機麺を買う人々…。なんだかんだで賑わっている。

そんな光景をうどんをすすりながら見るのが楽しい。

 

肉うどん6

そばもラーメンもないけども、『うどん・そば・らーめん』の、うどん処ごとう。最後に残ったうどんを食べられただけで、僕はハッピーだったよ。ごちそうさま。

 

以上、日本7周目を走る旅人YAMAでした。

 

 

住所・スポット情報

 

  • 名称: 後藤商店 支店
  • 住所: 島根県益田市安富町13
  • 料金: デラックスうどん¥350他
  • 駐車場: あり
  • 時間: 自販機は24時間営業