のどかな山間部にある「道の駅 シルクウェイにちはら」。
もともと製糸会社が運営していたから"シルクウェイ"って名付けたのだそうだ。道の駅の裏には清流「高津川」が流れていて景観もいい。
…っていう話はさておいて、今回はこの道の駅に設置されているレトロ麺類自販機にスポット当てた話をしたいと企んでいる。

見てくれ、このパステルブルーの自販機を。この富士電機製のレトロ麺類自販機をこんな色に仕立てているのは、全国でもここだけだ。かわいくってキュン死する。
この自販機から出てくる麺を早く食べてぇなぁ…!!
過去の訪問時のこと…
ちょっとまずは余談から入る。まだ僕がレトロ自販機の存在を知らなかった頃の訪問記だ。

最初に訪問したのは、デカいタイヤを履かせた日産サファリというゴツい車に乗って西日本を一周車中泊どらいぶしていたときのことだ。若かりし日本3周目の頃だ。
夜になってからこの道の駅を訪れた。シトシト降っていた雨がちょうど止んだし、暗くて広くて僕の好きなタイプの駐車場なので、ここで夕食にしようと考えたのだ。
基本的にお金を節約する自炊の旅だったので、レトルトカレーと即席ご飯でカレーにした。そしてクーラーボックスをテーブル代わりにして食べた。
このクーラーボックスは僕が小さいころから使っている実家のものだったのだが、巡り巡って2・3年前に僕のものになった。だから今も長旅の際に重宝している。
…というわけで、暗い駐車場とカレーという印象しかなかった道の駅。

ちゃんと明るい状態の道の駅を眺めたのは、それからまた少し経ってからだった。
僕は「SLやまぐち号」の時刻を調べるためにここに車を駐車した。すると、津和野駅に13分後に到着するというではないか。
…13分!!ここから津和野駅まではそんなに距離がないとはいえ、13分で到着できるのか?でもSLは好きだし、1日1往復のみのこの列車、見てみたい…!!
そんな事態だったので、道の駅の建物はこうして遠目で眺めただけで、すぐに車を発射させることになった。またしても道の駅は利用しなかったのだ。

ちなみに、13分では津和野駅には到着できなかったが、お客さん後者後にUターンするためのターンテーブルに向かって走行するやまぐち号は見ることができた。石炭を補充されているシーンも見れた。
津和野駅は終点だったのだ。だからそこでお客さんを降ろしたりメンテナンスをするのだ。ちょっと想像すればそれを予想できたのに、無駄に急いでしまったよ。
まぁこんな具合だ。では、レトロ自販機の存在を知ってからの時代に入ろう。
レトロブームのパワーに負けて
時代はかなり流れて日本6周目の良く晴れた春の日、僕は道の駅を目指していた。

ついでに立ち寄ったことならあるが、ちゃんとシルクウェイにちはらの道の駅を目指すのは初めてのことであった。
目的はもちろんレトロ自販機だ。いや、もっとずっと前からここにレトロ自販機があることは知っていた。だけども来なかったのだ。正確に言うと来れなかったのだ。
…なぜなら、島根県の日本海からここに至るまでには無数のレトロ自販機があるのだ。群馬県に次ぐレトロ自販機密集地帯なのだ。
店舗で言えば、「オアシス」・「後藤商店」が有名だ。しかもそれぞれのお店には複数のレトロ自販機がある。この2店舗だけで5台ある。さらには「後藤商店 分店」もある。
詳細は上記リンクを読んでほしい。
こんな立地だから、大体僕はオアシスと後藤商店に捕まり、山間部のここに来るまでもなく満腹なのだ。「このままじゃダメだ!!」って自分自身を鼓舞してやってきたのが今回である。
ただ、あらあらYAMAさんなんだかお腹が膨らんでいるけどどうしたの…?そうなのだ、ちょっとここに来るまでにレトロ自販機をガマンできなくって1箇所立ち寄ってしまっているのだ。
でも大丈夫、あと1杯だったら食べられるはずだから、それをシルクウェイにちはらに捧げる。

ゴールデンウィークの夕方近くである。正直僕は焦っていた。
世は既にレトロブームであり、レトロ自販機の知名度も格段に高まっている。ゴールデンウィークだから人も多い。もう夕方なので売り切れてしまっている可能性もあるのではないかと…!
素早く駐車場に車を停め、レトロ自販機を探して道の駅の建物周囲を小走りで探す。今さら小走りしたところで運命が変わる可能性は極めて低いだろうが、やっぱ焦っていると走っちゃうよね。

あった。なんか建物のあるメインエリアから少し離れ、トイレに向かう通路の途中にある自販機群の1つが、僕の目指すレトロ自販機であった。
遠目から見ても異質のかわいさよ。あとはまだ商品が残っていることを祈るのみ…!

売り切れ!!ラーメンも天ぷらうどんも売り切れ!どちらも350円だったらしい。
ボタンを押して25秒でできるらしいが、本来だったらニキシー管かデジタルで秒数カウントダウンする部分が、ガムテープにマジックで手書きの"25"になっていた。雑。でもそれがいい。

売り切れは残念だ。また出直すにしても、家からここまでやって来るのは途方もなく大変だからだ。
でも、ちょっと安堵している自分もいる。レトロ自販機密集地で全店回って腹パンで死ぬ必要もなくなったし。全国のレトロ自販機を制覇して燃え尽きる必要もなくなったし。宿題があるってのは、明日への活力よ。

改めて、この自販機を眺める。この塗装や自販機の上の味わい深い看板をデザインしたのは、山口県の「観音茶屋」の自販機や看板をデザインした人と同一人物だそうだ。

あそこのレトロ自販機のパネルは、もう国宝級にいいよねぇ。犬の親子が観音茶屋を眺めているという、それだけで物語になりそうなデザインのパネルであった。
あれも良いが、ここの道の駅のパステルカラーもすごくいい。ポップで道の駅のにぎわいに合っている。

「売り切れているんだったらしょうがない」と、穏やかな気持ちで道の駅の売店等を眺めた。いつもバタバタした訪問だった僕にとって、初めて肩の力を抜いてこの道の駅を堪能した瞬間であった。
こいのぼりもゆらゆらと穏やかに揺れていた。

道の駅の裏には清流「高津川」が流れていた。自然いっぱいでいい風景だ。
これらに満足し、実はここよりもさらに山奥にもう1店舗のレトロ自販機保有店があることを失念してUターンし、日本海側に戻ってしまった。すさまじく悔やまれる。
そのお店の名前は「ふるさと村 大谷屋」という名前で、今年である2025年に入ってからようやく攻略したのだよ。
これまた執筆済みなので、興味があったら読んでみてほしい。
その直前で道の駅 シルクウェイにちはらを再訪するんだけどな。その話を次章に書くぞ。
ついに僕はレトロ自販機麺を食う
2025年のまだ寒い時期。再び僕はここへとやってきた。

小雨が降っている。嫌な天気だ。
だからこそ、今回は観光客も少なくまだ麺類が残っているのではなかろうか。時刻もまだ昼に差し掛かったばかりだ。これでまた売り切れていたら僕はもう何も信じられなくなるかもしれぬ。

さぁさぁ、売れ切れているのか、残っているのか!あるのはうどんか?ラーメンか?あの日の雪辱を果たせるのか?ドキドキしながらパステル自販機に近づく…!

セーーーフッ!!天ぷらうどんは売り切れていたが、ラーメンが残っている!この喜びに僕はハイタッチでもしたいところだが、ハイタッチする相手がいないことに1秒後に気付いた。
でも嬉しい。前回から50円値上がりして400円になっているが、それは全然かまわないぜーー!!

コインを入れて待つこと25秒。ラーメンが出てきたぞ。
おいおいおいおい!ずいぶんと罪深いビジュアルをしているじゃないかー!こりゃあ速攻で売り切れてしまうのも納得ですぞーー!!

どこで食べるのかを考えていなかった。道の駅のメインの建物訪問に向かうとこのようなベンチがあったので、そこで食べることにした。テーブル無いのがちょっと不便だけど。
でも、半分くらい食べてから気付くんだけど、写真の奥方面にあと数m進めばテーブルとベンチのスペースがあったんだよね。それすら気付かないし探す余裕もないほどに、自販機麺に夢中だったのだ。お恥ずかしい。

贅沢な具材だ。チャーシュー・玉子・ナルト・メンマ・きくらげ・ネギ…。作りも丁寧な印象だね。
このレトロ自販機密集地の商品はどこもレベル高いな。…と思っていたのだが、どうやら同じ人が作って各店舗に毎日補充してくれているらしい。ありがたいこと山の如しだな…。

うっは、うまい。小雨の降る寒い日に外で食うアツアツのラーメンは至福だぞ。人類みんな試してほしい。
プリプリの麺、醤油が濃いめのスープ、そして具材が盛りだくさんで最後まで飽きずに食べることができる。幸せ過ぎる一品だ。前回の売り切れで涙を飲んだ過去があるから、今回それを乗り越えたことでなおさらうまい。

食べ終わった容器は、わかりづらいけども自販機の右側に返却するところがあるぞ。間違えて道の駅のゴミ箱とかに捨てるなよ。
では、ごちそうさまでした!

食後の僕は機嫌が最高にいい。ルンルン気分で鼻歌を歌いながら道の駅の物産コーナーを物色した。あ、シルクウェイのとおり生糸も売ってるんだね、ここ。
…では、次のスポットに行こうか。今回ここでリベンジできたので、次のスポットでも悲願を達成したい。ふるさと村 大谷屋へのアプローチだ…!
以上、日本7周目を走る旅人YAMAでした。
住所・スポット情報
- 名称: 道の駅 シルクウェイにちはら
- 住所: 島根県鹿足郡津和野町池村1997-4
- 料金: ラーメン¥400他
- 駐車場: あり
- 時間: レトロ自販機は24時間営業