週末大冒険

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ちょっと出かけてみないか。忘れかけていた、ワクワクを探しに。

No.242【愛知県】渥美半島先端「伊良湖岬」!タカは群れて柱を作り、大アサリはうまい!

愛知県には、カニの爪のように尖った岬が2つある。

向かって左(西)側は知多半島、右(東)側は渥美半島だ。

 

両者はそこまで距離が離れていないということもあり、どっちも似たような景観で似たようなグルメが名物であるが、両方共に素晴らしいいのであなたには是非両方行ってみてほしい。

僕もそれぞれ何度も訪問した。

 

 

さて、今回は右(東)側の渥美半島の最先端にある、「伊良湖岬」について語りたい。

遊歩道の脇に突然ナチュラルに現れる灯台が特徴の岬だ。

 

伊良湖岬の駐車場から気楽に歩ける範囲のスポットを、日本3周目~5周目の訪問時の写真を織り交ぜて紹介したい。

 

何のオチも起伏もない記事だが、最初に言っておこう。

伊良湖岬は…、いいぞ。

 

 

道の駅・クリスタルポルト

 

岬の先端よりもほんのちょっと手前。

そこには道の駅がある。「道の駅 伊良湖クリスタルポルト」という名前だ。なかなかカッコいいネーミング。

 

クリスタルポルト1

最大の特徴は、港も兼ねていること。

三重県の鳥羽へと行く"伊勢湾フェリー"の港がある道の駅なのだ。

 

伊良湖岬自体は日本2周目も踏んでいるのだが、この道の駅には日本3周目が初訪問であった。

さすが岬の先端だけあり、かなり風が強かった。

このときは11月下旬。わりと凍えた。

 

クリスタルポルト2

これは日本5周目のときの写真。

愛車HUMMER_H3での最初のドライブでやってきたのが、伊良湖岬であった。

 

慣れない巨体と左ハンドル。

朝の7時台でまだ駐車場もガラガラだったので、何度か駐車の練習をさせていただいた。

いかんせん、この車幅だと駐車枠ギリギリだからな。

 

当時の手記を見ると、『運転席側を軸とした車庫入れ駐車はできるようになった。その逆の助手席側を軸とした駐車はまだ難しすぎ。』と書いてあった。

日本5周目に入っているのに、内容がまるで教習所。

 

クリスタルポルト3

駐車練習でカロリーを消費してしまったので、ちょっと小腹が減ってき。

この道の駅の建物内で何か食べ物がないかなーと探したんだけど、目ぼしいものはなかった。


大アサリを始めとする名物を食べれる食事処やフードコートなどはいろいろあるんだけど、どれも朝の7時台では営業を開始していなかったのだ。

あー、名物を食べたかったなー。

 

クリスタルポルト4

一方、日本3周目ではこの建物内で食事はしなかったものの、お土産物をいろいろ物色したりした。充実した時間であった。

伊良湖の名物の大アサリが売っていたりして、前日に大アサリの存在を知ったばかりの僕は初めて実物を目にして興奮したりした。

 

建物の3階では、港に停まっているフェリーが良く見えるシートがあったので、しばら
く青い海を眺めて過ごした。

これは伊勢湾フェリーの"伊勢丸"だね。

 

クリスタルポルト5

うっすらと向こうに見えているのは渥美半島と対を成す知多半島ですかね?

出航するフェリーと広がる海。旅情を感じさせる道の駅だ。

 

クリスタルポルト6

ちょっと敷地の隣にある港の入口まで歩いてみた。

わぁ、エモい。

この簡素でレトロなフェリー乗り場、いいなぁ。ずっと残ってほしいデザインだ。

 

クリスタルポルト7

再び伊勢丸である。

日本3周目でも5周目でも、クリスタルポルトに停泊しているのを目撃している。

結構運がいいのかも。

出航を見送り、また道の駅へと戻った。

 

尚、2022年10月から2023年6月までは、この道の駅は改装のために休館する。

新しく生まれ変わるクリスタルポルトに再訪できる日が楽しみだね。

 

 

伊良湖亭の大アサリ

 

伊良湖岬の先端の駐車場。

こはちょっとレトロな売店が立ち並ぶ、ワクワクするスポットだ。

 

伊良湖亭1

鄙びた売店群。

あまりオシャレとは言えないかもしれない。正直僕は、こういう売店に対し食指が動かない時期もあった。

 

ただ、少なくともここ10年くらいは「こういう店サイコー!」って思っている。

ちょっと昭和の残り香のするお土産物屋兼食堂みたいなところ、世間の荒波に負けずに営業を続けてほしい。

 

さて、僕が入ったことがあるのは左側に見切れている「伊良湖亭」である。

 

伊良湖亭2

ちょっと色あせた加工をすれば、「これは昭和の写真です」って言ってもバレないかもしれない。

つまりは昭和時代からずーっと同じ景観かもしれない。

そういう妄想をしてしまうほどの佇まいである。

 

看板に「フイルム」と書いてあるのが時代を感じさせるよね。

昔はカメラにフイルムをセットして写真を撮っていたのだ。

スマホで無限に撮れるわけではなく、24枚とかそのくらいずつしか撮れなかったのだ。

 

このフイルムの文字は、2022年現在に至るまでにどんどん薄く白くなっている。

フイルムが世界から消えていくのを現わしているかのようだ。

 

伊良湖亭3

大アサリ定食をオーダーした。

僕、実はアサリとかの貝類って見た目が原因であんまり食べれなくって、特に大きい貝は苦手なんだ。

だけども、せっかくなので勇気を出して頼んでみた。

旅に背伸びは必要。こういうときに新しい扉は開くのだ。

 

伊良湖亭4

大アサリ、デカい。ハマグリよりもデカいくらいかな?

勇気を出して口に運んでみた…。

 

あ、おいしい。

やっぱちょっとちょっとビジュアルは苦手だけど、食べられた。

 

ちなみに大アサリ定食には、"焼き大アサリ"と"大アサリのフライ"の2種類がついている。

焼き大アサリは普通に醤油をたらしただけのシンプルなもの。素材そのものの味を堪能できる。

大アサリのフライはサクサクでジューシーで絶品だ。

 

焼き大アサリは店頭で浜焼きもしているけれど、フライは店内じゃないと食べられない。

店内で食べた価値あったね!気に入った!

 

駐車場にて

ちなみに伊良湖岬はバードウォッチングのスポットでもある。

タカの渡り・ヒヨドリの渡り…。他にも数々の野鳥が見られるという。

 

だからシーズンによっては駐車場は鳥を見に来る人でギュウウギュウ、さらには100人以上のカメラを持つ人たちが駐車場近辺にひしめくこともある。

 

僕は10月の朝に多くのバードウォッチャーと遭遇したことがある。

そして調べてみると、10月はタカがここに集まるのよ。

東から来るタカたちは、陸に沿って飛ぶので全てがこの細長い渥美半島先端の伊良湖岬に集まる。

そして秋の天気のいい朝に一斉に上昇気流に乗って海に飛び立つという"鷹柱"という現象が見れるのだそうだ。

なんだそれ、めっちゃワクワクするね。すごい岬。

 

 

四冠を制する恋路ヶ浜

 

伊良湖岬は砂浜のある岬だ。

断崖絶壁の荒々しい岬ではない。穏やかな岬であった。

恋路ヶ浜1

駐車場のすぐ目の前には「恋路ヶ浜」っていう砂浜が広がっている。

ここも散策してみた。

絵に描いたようないい砂浜だって思った。転がる流木もいい…。

 

恋路ヶ浜2

ここ、「日本の白砂青松100選」・「日本の道100選」・「日本の音風景100選」・「日本の渚100選」に選ばれているのだ。

まさかの四冠!

スゲーな、砂浜の王者の名をほしいままにしておるわ!!

 

恋路ヶ浜3

これら4つの日本100選を記念したモニュメントも立っていた。

ただしYAMAさん、なぜかこのモニュメントは写真には撮らなかったらしい。

きっと興味をそこまで惹かれなかったのだな…。

 

だけどもなぜかモニュメントの説明板の写真なら撮っている。

あなたは上の文章からモニュメントを想像するか、あるいは手っ取り早くWeb検索でもしていただきたい。

 

恋路ヶ浜4

名前に「恋」がつくスポット。そして景勝地

旅好きの方ならこれだけでザワッとしてしまうことであろう。

そうなのだ、アレがあるぞ…。

 

その1、カップルが一緒に鳴らすと幸せになるだかならないだか…の鐘だ。

とりあえず1人でも鳴らしてみよう。

 

恋路ヶ浜5

その2、貝殻に願い事を書いてくくりつける系のヤツ。

まず、その貝殻の真ん中にデフォルトでハートが描かれれているデザイン、なんなんだ。それ、なんなんだ。

その時点でももう用途が限定される。合格祈願とかできない。

 

貝殻かわいいけどね。青空に映えるけどね。

それでも他人事ながら書かれている内容を読むと恥ずかしくなるよね。

 

恋路ヶ浜6

それじゃ、砂浜の写真をもう少し並べようと思う。

 

恋路ヶ浜は、あの文豪「島崎藤村」の「椰子の実」という詩の舞台になっていることでも有名。僕も島崎藤村、好きだ。

 

恋路ヶ浜7

冬間近、風が強くて寒いけど、打ち寄せる波が綺麗なシーンも見た。

真夏、かなり混雑する中で汗だくになりながら歩いたこともある。

どちらも季節なりの良さがある。

 

恋路ヶ浜8

では、最終章では岬の灯台をご紹介しよう。

 

 

伊良湖岬灯台

 

海沿いの遊歩道をテクテク歩いて伊良湖岬灯台を目指す。

駐車場から歩いて5分ちょっと。天気のいい日にちょこっと歩くのにうってつけの距離かもしれない。

 

灯台1

遊歩道の脇に普通に灯台が出現する。

象徴的に聳えているわけでもなく、白壁でしっかり取り囲んでいるわけでもなく、あまりにナチュラルさに出てきてちょっと驚く。

 

灯台2

日本地図でもわかるほどにしっかりと海に突き出た大きい渥美半島

その岬の先端なのだから、さぞかしゴツい灯台があるのだろうと思いきや、実は結構かわいい。

その高さは14.8m。

 

灯台3

しかしコイツは「日本の灯台50選」に選ばれているのだ。

やや小さめだけどもすごいヤツなのだ。

 

ここ渥美半島と、対を成す知多半島

このカニの爪のような2本の半島が形成する三河湾沖を航行する船の重要な目印になっているのがこの灯台だ。

 

灯台4

今も、目を凝らせば灯台の背後を超大型船が通っていく。

これすなわち、日本有数の都市である名古屋を支えている灯台

なんてカッコイイ光景。

 

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発着するフェリー。

生まれ変わる道の駅。

綺麗な砂浜。

地元の産物である大アサリ

先端に建つ灯台

空高く舞い上がるタカ。

 

およそ観光に必要な要素は全て取り揃えている伊良湖岬

 

 

ちょっと喧騒を離れて休日を楽しむのには、恰好のスポットなのではないかな?

そういえば僕も、これまでの人生で一番忙しい時期・キツい時期によくここを訪れていた。

 

なかなか現実は厳しいけどもさ。

気持だけは、岬の先端から天空を目指すタカ柱のように…。

 

以上、日本6周目を走る旅人YAMAでした。

 

 

住所・スポット情報