週末大冒険

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ちょっと出かけてみないか。忘れかけていた、ワクワクを探しに。

No.186【栃木県】今年で見納めだ!「早乙女桜並木」は伐採される!いつか復活するために!

『さよなら さくら並木 97年間 ありがとう』

 

そんな胸をキュッと締め付けられるような気持ちになる立て看板。

その後ろに広がる桜並木。

スポット名は「早乙女桜並木」だ。

 

ここの桜を見ることができるのは、2022年の春が最後だ。

このあと伐採されてしまうのだ。

 

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もう栃木県の桜シーズンも後半に入るタイミングでこんな記事を執筆してしまって恐縮だが、これだけは今年の桜の時期に書いておきたい。

 

これを見た方も急いで向かえば、まだなんとか桜が散る前に花見ができるであろう。

 

僕は残念ながら2022年の最後の桜は見ることができない。

しかし日本5周目においてここを観光した。

その思い出を、消えてなくなる前にあなたにも共有したいのだ。

 

…というわけで、今回は早乙女桜並木とその周辺の桜スポットをご紹介する。

 

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まとめて"喜連川(きつれがわ)エリア"とでも呼ばせていたただきたい。

さぁ、それでは桜を追いかけてどこまでもドライブする旅をしていた僕が、この町にやってくるぞ。

 

 

桜の咲く丘、お丸山

 

ただただツーリングマップル桜マークを追いかける旅をしている僕。

この先にどんな桜スポットがあるのだろうか。

 

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お丸山公園1

よし、ここだ。

ゴチャゴチャしていてなんだかわかりづらいが、「道の駅 きつれがわ」と「お丸山公園」の間が桜マークで溢れている。

しかも『桜並木』という文字まで見えるぞ。

 

少なくとも道の駅から歩けば全部回れるに違いない。

愛車がバカデカいので結構気を遣うのだが、道の駅に駐車できるのであればラッキーだ。行こう。

 

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お丸山公園2

喜連川にやってきた。

ここは2005年まで、喜連川町という名前で存在していたエリア。

市町村合併で今はさくら市になっている。

 

勢いあまって道の駅を通過し、さらに狭い住宅地の中を通ってお丸山公園のふもとまでやってきてしまった。

そこに広めの無料駐車場があってよかった。

 

ここがどこなのか、ちょっとさっきの地図を引用しよう。

 

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お丸山公園3

お丸山公園のすぐ右当たりの路地にいると思っていただきたい。

これ、もしかしたら山の裏側にあたるのかもしれないな…。

 

公園の左側からアプローチすれば、山の頂上付近にある展望台直下まで車で登れたような気がする。

まぁいいや、ここからもお丸山には登れそうだから。

 

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お丸山公園4

桜に包まれる山が美しい。

その山の山頂付近に立つのが「お丸山公園展望台」の喜連川スカイタワーだ。

せっかくだからあそこに行きたいよな。でも徒歩であそこまでって、結構シンドそうだな。

まぁ行くけどね。

 

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喜連川交番

駐車場のすぐ隣は喜連川交番だ。

そこに咲く桜が見事だったので、まずはここを見学させてもらった。

満開の桜、幸せ。

 

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お丸山公園5

ジグザグの遊歩道が山の上の方まで続いている。

桜を見ながらゆっくり歩こう。


歩きながらWebで調べてみると、ここはもともと喜連川城というお城だったのだね。

確かにこの丘から町を見下ろす立地は、お城に好ましい。

 

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お丸山公園6

なかなかの陽気で、遊歩道を登っていると軽く汗ばんで来る。

これは実は嬉しいのだ。

長かった冬、外にいて暑いだなんて感覚は久しく感じていなかったもんな。

春の到来が心から嬉しい。

 

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お丸山公園7

しかしだ、どうも気になる点がある。

上の写真のように、遊歩道の分岐のところどころに通行止めがあるのだ。

でも山頂に向かうにあたっては支障はない。通行止めを避けて山頂へと足を進めた。

 

山頂近く、タワーが同じ目線に見えるところまでやってきた。

そこで驚愕の事実なんだけど、これ以上はタワーに近付けないのだ。

残り100mほどだけども工事で立入禁止になっていたのだ。

 

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お丸山公園8

あれれ、どういうことだ?せっかくここまで登って来たのに。

タワーへの入場料が高額だったら登らないことも考えるけども、せめてその足元までは行ってみたかったのに。

 

あたふたしながら調べてみた。

2011年の東日本大震災で被災した影響がずっと続いているのだとわかった。

 

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お丸山公園9

 

あの地震のときにこのお丸山には大きな亀裂が走り、全面立入禁止となったらしい。

その後、復旧工事を始めたのだけども、度々台風やら豪雨やらで土砂崩れが起きて、復旧工事は延び延びなのだそうだ。

 

むしろ遊歩道をこうして山頂付近まで登れるようになったのも、奇跡的な復旧と言えるほどのダメージだったらしい。

遊歩道がある程度使えるようになるまでは、どうやら震災から6年近くかかったそうだ。

 

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お丸山公園10

すまない、それは知らんかった。気軽な気持ちで来てしまったわ。

栃木県の内陸部までも、かなりの被害が出ていたのだね。

そしてその被害がまだ色濃く残っていたとは。

 

ところで、この記事を執筆している2022年現在においても、この喜連川スカイタワーは閉鎖されている。

復旧されるのも解体するのも高額で、どうにもアクション取れない状態らしい。

大変に残念なお話だ。

 

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お丸山公園12

ひとまずここからでも展望は充分によかった。

桜の向こうには雪を被った山々の壮大な景色が広がっていた。

 

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お丸山公園13

遠くに桜並木が見えた。

あぁ、あれがツーリングマップルに記載のあった桜並木なのだろうな。

名前を早乙女桜並木というらしい。

 

あそこ行きたいな。

桜並木の前後を目を凝らして見たところ、駐車場がないっぽい。

しかし道の駅からは数100mだ。

道の駅に車を停めさせてもらい、あの桜並木まで歩いてはどうだろうか?

 

 

喜連川で古民家ランチを

 

道の駅きつれがわにやってきた。

聞いたところ、ここに車を停めて桜並木まで歩いても良いそうだ。

 

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道の駅きつれがわ

ここの敷地内の桜も綺麗であった。

そしてこの道の駅、温泉もあるらしい。なるほど、今後のために覚えておこう。

 

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吉見や1

すぐ近くに「創作厨房 吉見や」という食事処があったのでご紹介しよう。

昼時なので入ってみることとした。

 

開店時間は11:30と書いてあり、僕が到着したのは11:28の開店直前ではあったが、既に駐車場には数台の車が停まっていた。

そして開店と同時に5・6組が店内に入って行った。

 

今日は平日なのだが、平日のこの時間でこれはなかなかの反響だな。

近所の人たちなのだろう。地元ウケしているとしたら、いいお店に違いない。

 

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吉見や2

モダンな感じの古民家風のお店。

僕の通されたお部屋は天井の高い、囲炉裏が2つのある部屋だ。

 

囲炉裏そのものはガラスで封印されてしまっているんだけど、天井からは鉤(かぎ)が下がっていて雰囲気バツグンだ。

BGMもオシャレ。ウキウキしてきた。

 

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吉見や3

メニューはよくわからずに"気まぐれランチ"ってのをオーダーした。

僕自身が気まぐれだ。

 

セットメニューでお蕎麦が温かいものか冷たいものか選べるそうなので、冷たいお蕎麦を選んだ。

お丸山公園を歩き周って暑いからね、ここは冷たいのでいきたい。

 

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吉見や4

かんじんのランチの写真がボケた。大変に申し訳ない。

 

天丼にお刺身に、サラダにお蕎麦。

なんでもあり、食べたいものの全てが結集したような一品であった。

しかも安い。1000円しなかったと思う。

 

蕎麦はコシがあっておいしい。天ぷらもサクサク。

品数は多いが1つ1つのボリュームはそこまで多くないので、軽く食べられた。

 

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吉見や5

しかしな、こんな平日の昼間に桜見て1人でオシャレにランチできているって、最高じゃないか。うん、有給最高。

今頃職場は大変なのだろうが、そういうことは全部忘れよう。

 

僕は1人、優雅な世界に生きるのだ。

 

 

早乙女桜並木を眺める

 

暑い。

栃木県は昨日より10℃も気温が上がっているらしくて、今日の陽気は5月中旬並みだそうだ。そりゃ桜も満開になるよ。ブラボー。

 

道の駅からのトータル歩行時間は、なんだかんだで10分ほどだっただろうか?

さっきお丸山公園から見下ろした早乙女桜並木に到着した。

 

500mほどの道の両側に約100本の桜の木が植えられている、桜のトンネルみたいなスポットだ。

とちぎ景勝百選にも選出されている名物スポットでもある。

 

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早乙女桜並木1

なるほどなるほど、確かに綺麗だ。

 

ただ、正直なところを言うと、間違っても快適ではない空間であった。

いかんせん交通量が多い。

ま、これだけ綺麗に桜が咲いているのだから、みんな興味を持ってこの道を通りたがるのはうなずけるけど。

でも、排気ガスがなかなかすごい。寿命が縮む。

 

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早乙女桜並木2

ここは歩道も無いんだ。

しかも道もそんなに広くはないので、車が怖い。

オチオチ頭上の桜を見ることもできない。命に直結しそうだ。

 

この並木には歩行者もいるし自転車もいる。かなりスリリングだ。

車を運転する人も、せっかくここを走行していても桜どころじゃないだろう。

全員が緊張していて、ピリピリと張り詰めた空間だ。

 

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早乙女桜並木3

僕は路肩に身をひそめ、タイミングを見計らって車道から素早く写真撮影。

これを繰り返す。桜ハンターだ。

なんだこれ。桜は綺麗なのに何やっているんだ。

 

ここまでリスクを冒して桜並木を端から端まで歩くこともなかろうと考えた。

いい景色ではあるが、歩いても景色に大きな変化は無いだろうし、安全な場所で立ち止まってゆっくり眺めるのが得策だと判断したのだ。

 

こうして僕の喜連川の桜巡りは終わった。

 

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話は2022年の冒頭に戻る。

今年が、現状の早乙女桜並木の桜を見られる最後だ。

6月ごろにはこれらの桜並木は伐採されるとのことだ。

 

理由は2つ。

1つは道路拡張のため。その必要性は、現地を歩いた僕としても納得であった。

もう1つは桜の木の衰えによる、枝などの落下だそうだ。

…そっか。

 

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早乙女桜並木4

ソメイヨシノの寿命はおよそ70~90年。

それに対し、この桜並木は97年前の大正時代からあるという。

確かにそろそろ衰えてきてしまうのだろう。

 

調べたところ、道路を拡張したらまた新たに120本ほどの桜を植えるそうなのだ。

すぐに見栄えのある景観になるかどうかは知らないが、早乙女桜並木はまた復活するのだ。

 

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早乙女桜並木5

97年前は、道路は舗装されていなかっただろうし、車もこんなにガンガン走っておらず、のどかな景色であっただろう。

 

車通りや排気ガスについて苦言してしまったが、ずーっと昔から喜連川の人たちに愛されてきた桜並木だから、こうして今日まで存在してきたのだろう。

 

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早乙女桜並木6

伐採されるのは悲しくはあるが、未来に向かって躍進してほしい。

そして現在の桜については、97年間本当にありがとう。

遠い地から僕も感謝の気持ちをお伝えします。

 

以上、日本6周目を走る旅人YAMAでした。

 

 

住所・スポット情報

 

  • 名称: 早乙女桜並木
  • 住所: 栃木県さくら市早乙女108-4
  • 料金: 無料
  • 駐車場: 臨時駐車場があるらしいが詳細不明
  • 時間: 特になし