週末大冒険

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ちょっと出かけてみないか。忘れかけていた、ワクワクを探しに。

No.140【埼玉県】秩父鉄道終着駅「三峰口駅」!山間部ののどかな駅のベンチで蕎麦を食う!

10月上旬の関東地方。

それは、夏なのかと言われればそうではないし、でも秋かと言われると不自然に暑かったりもする、時空の狭間なのかもしれない。

 

まぁ結論として、そんな時期に外でご飯を食べるとたまらなくうまい、という方向に持っていきたい。

 

連日コロナ禍のステイホームにテレワークで、囚人のような生活をしている僕にとって、久々に命の洗濯ができたのだ。

そんな思い出をブログに書かずして墓場に行けようものか。

 

 

埼玉県最西端の鉄道駅

 

予想最高気温は28℃。

車中泊明けの早朝こそ寒かったものの、朝の8時に迫る現時刻においては朗らかな気候となった。

 

これは半袖でOKだ。

というより、半袖以外の服は寝るとき用のジャージしか持ってきていない。

台風一過のこの陽気を、僕は全面的に信用してきた。

 

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レトロ駅舎1

8時ちょい前にやってきたのは、「三峰口駅」である。

 

埼玉北部の羽生駅からここ三峰口駅までを結ぶ、秩父鉄道の終着駅であると同時に、埼玉県最西端の駅である。

秩父鉄道は、「秩父を走る"SLパレオエクスプレス"」と言ったほうがピンと来る方もいるかもしれない。

 

そして、駅名の由来は秩父の有名な神社である「三峯神社」の近くにあるという点なのだが、三峯神社の話はまた機会がございましたら。

 

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レトロ駅舎2

昭和初期~中期を彷彿とさせるレトロな造形の駅舎。手書きの駅名板が味わい深い。

そして稲妻のようなエフェクトが経年を感じさせる、コカ・コーラの看板。

 

一転してアニメ調の看板と、その後ろのコロナ禍における新しい生活様式を促す看板が、令和を感じさせる。

 

新旧コラボだ。

これが、これからの時代なのかもしれない。

 

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レトロ駅舎3

チラシ多めの駅構内。

そして、自動改札なんてものはない。

埼玉県内の鉄道で、PASMOにもSuicaも屈しないスタイルなのは、秩父鉄道だけだ。

 

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レトロ駅舎4

切符を買え、ということだ。

しかも券売機もないようだ。対面販売である。最高だ。

 

僕は今回はドライブでここに来ており、電車に乗る予定もない。

実際に切符は買わないが、この光景を見れただけでも心はほっこりだ。

 

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レトロ駅舎6

ちょびっと目線を右にズラそう。

切符売り場の正面に、簡素な待合スペースがある。

 

その向こうの扉からは、駅の正面の軒下スペースに行ける。

あるいは、ホームの裏側と言ったほうが良いのだろうか?…うまい表現が思い浮かばない。

まぁ続けての写真を見てほしい。

 

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レトロ駅舎7

こんな感じだ。

ディズニーランドの「ウエスタンリバー鉄道」とか、こんなゲートだったような記憶がある。

 

ただ、それぞれのゲートにはチェーンが張られていて、ここからホームへは行けない。

上を見ると「SL改札」・「団体入口」というプレートが下がっている。

普段は切符売り場のすぐ脇からホームに行く手段のみで、繁忙時期だけこちらを開放するのだろうか。

 

さらに目線を右に向けよう。

 

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レトロ駅舎8

 関東の駅百選認定「三峰口駅

皆様方のご推薦により認定を受けました、ありがとうございました。』

 

…っていう横断幕が設置されている。

 

関東の駅百選とは、「関東地方のエモい駅を100個集めようぜ」みたいな公募企画で、1997年~2001年までの4年間でちょっとずつ100個集めたのだ。

 

確かにこの駅は、選ばれて納得すぎる。

(そして、奥の方にチラッと見えている小さな蕎麦屋さんが気になる。)

 

 

SL転車台公園

 

駅から線路を挟んだ反対側に、「SL転車台公園」というのがあるらしい。

駅舎に掲示してある周辺MAPを見て知った。

 

最寄りの踏切まではここから200mほどあるらしいが、大した距離ではない。

なにより気持ちのいい秋晴れの朝なのだ。歩こう。

 

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転車台1

最寄りの踏切にて、線路の写真を撮ってみた。

 

遠くに三峰口駅が見え、さらにその背後に"三峰"の由来となる3つの山が聳えているのが見える。

「妙法ヶ岳」・「白岩山」・「雲取山」というらしい。

ちなみに後者2つは、以前に廃村探索で行ったことある。懐かしい。

 

さて、SL転車台公園は、踏切を渡ってからまた駅方面に戻る方向だ。

上の写真だと、駅の入口は左奥であり、SL転車台公園は右奥部分となる。コの字型に歩くのだ。

 

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転車台2

はい、SL転車台公園だ。

写真左側の青い屋根が、三峰口駅だ。

 

さて、ここで知った少しだけ残念なお知らせだ。

この公園は、ほんのちょっと前までは「秩父鉄道車両公園」という名前であった。

かつて秩父鉄道を走った10両もの古い車両が展示してあったらしい。

 

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転車台3

しかしそれは老朽化が進み、2019年に解体撤去。公園も一時閉鎖。

リニューアルして2020年11月にSL転車台公園となったそうなのだ。

 

秩父鉄道車両公園時代にもここを訪問して見たかった。実に残念だ。

でも、新しい公園を見れてラッキーでもあるな。

 

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転車台4

SL転車台公園の開園記念日は、SLの写真がドーンと掲示されている。

なんとなくモザイクっぽい。

もっと寄って撮影してみようか?

 

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転車台5

フォトモザイクアートであった。

応募された秩父鉄道思い出写真、約1000枚が散りばめられて、大きな1枚のSLの写真となっていたのだ。ステキ。

 

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転車台6

そしてこれがメイン、転車台。別名ターンテーブルとも言う。

SLを方向転換させるための機能である。

 

ほら、前述の通りここは秩父鉄道の終着駅。

つまりはSLパレオエクスプレスの終着駅。

 

現代の普通の電車って両端がそれぞれ"頭"だからどっち向きにも走れるけど、SLは頭は1つ。

だから終着駅まで来たら180度ターンさせないと反対側に走ることができない。

 

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転車台7

なので、コイツが必要なのだ。

SLの先頭車両をこの円形のテーブルに乗せて、180度旋回させる。

そしたらあら不思議、反対側に走れるようになっちゃったわっていう算段だ。

 

ついでにこの位置で石炭を積んだり給水したりとするそうで、SL運行日の展開時間には多くの観光客が見学に来るそうだ。

 

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転車台8

あと、公園から見た三峰口駅もなかなかよかった。

では、また駅方面に戻ろうか。

 

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転車台9

ところで、戻りついでに見つけたのが、この看板だ。

熊谷起点の56.7(コロナ)km地点に線を引いた、とのことだ。

そして「みんなで56.7を乗り越えていこう」と書いてある。

 

あれ?

秩父鉄道は羽生起点のはずだけど、なぜこの地点計測では熊谷起点になっているのかな?

そして、どこに線を引いたのかな?

 

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転車台10

その場で線路を眺めたりキョロキョロしたけど、わからなくて。

踏切を越えて反対側に行って眺めてもよくわからなくて。

 

Webを調べたりしたけど、これについて記載しているサイトもなければ、実際に線を発見した人もいなくて。

まぁいっか…。

 

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転車台11

ちょうど終点三峰口駅に到着する電車を撮影しつつ、再び駅まで戻ってきた。

 

 

駅の立ち食い蕎麦屋

 

日が高くなってきたし、ちょっと歩いたし、なんだかんだで起きてから4時間近く経過したので、少しお腹が減って来た。

 

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蕎麦屋1

さっきちょっと気になった、駅舎内の小さな蕎麦屋さんに突撃してみようか。

暖簾がかかっているってことは、営業しているよね?

朝の8時前から営業しているのか、すごい。

 

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蕎麦屋2

暖簾情報によれば、店名は「駅麺屋」というらしい。

しかし食べログでは「三峰そば」となっている。秩父鉄道の公式情報では「三峰口駅そば店」となっているらしい。

 

何が正しいのかわからない。

 

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蕎麦屋3

そして、どうやらSL運行日や行楽シーズンのときのみの営業だそうだ。

貴重なチャンス、食べざるを得ない。

 

僕はガチな立ち食いそばに1人で入った経験は無いのだが、ここは店舗前のテーブル席を使って食べることができる。

これであれば僕も気兼ねなく突撃できる。

 

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蕎麦屋4

わりとデラックスなメニューで三峰山そばというのがある。

650円。

『令和天皇陛下献上 せきたの特挽地そば』なのだと記載されている。

よし、これにしてみよう。

 

おばちゃんにオーダーし、しばしテーブル席で待つ。

途中、「七味かけていいですか?」と聞かれたので、「はい」と回答した。

薬味までかけた状態で提供してくれたのだ。

 

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蕎麦屋5

ずっしりボリューミー。

 

特性かき揚げ・秩父こんにゃく味噌おでん・秩父特産しゃくし菜の油炒めがトッピングされているらしい。

かき揚げはタマネギとニンジンがメインだな。

 

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蕎麦屋6

こんにゃくと蕎麦のコラボは、なかなか不思議だな。

麺はやわらかめ。ダシは味が濃く、甘みが強め。

 

それぞれに個性はあるが、味のまとまりはあってうまい。

…てゆーか、味よりも僕は、このシチュエーションを楽しんでいる。

 

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蕎麦屋7

コロナ禍であまり出かけられなかった昨今。

先月末で緊急事態宣言も解除され、ようやく1人でフラリ車中泊で出かけ、快晴の朝に風に吹かれながら蕎麦を食べているのだ。

 

「自由だ!」って感じた。

「蕎麦だ!」っていうよりも、「シャバの空気だ!」みたいな感じで、蕎麦と共に綺麗な山の空気を吸いこんだ。

 

食べながらツーリングマップルを見たり、スマホを見たりしながらこのあとの行き先を考えるのも、忘れかけていたワクワクだ。

※ 群馬? ゴメン、それはまたの機会に。

 

 

束の間のバカンス

 

食後、僕は愛車の日産パオに乗り込んで、三峰口駅を出発する。

そこからほんの300mほどのところ、国道140号にぶつかるところに「白川橋」という橋がある。

 

最後に、ここからの眺めを見て行こう。

さっき駅に行くとき、「ここからの眺めは良さそうだな」って思ったのだ。

 

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白川橋1

よーし、すっごい眺めだ。

 

下を流れるのは「荒川」だ。

あの、東京都心を通過して東京湾に注ぎこむ、あの荒川の上流部がここなのだ。

川面までは6~70mはあるだろうか。そうとうな高度だ。

 

遠くに見えている、谷を渡すケーブルのようなものにズームしてみよう。

 

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白川橋2

はい、すごい。

これは「秩父ジオグラビティパーク」という、今年(2021年)にオープンしたアクティビティ施設のものだ。

 

あのヘロヘロした橋を命綱をつけて渡ったり、あのケージみたいなところからバンジージャンプできたりするらしい。

 

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白川橋3

秩父

豊かな自然と、のどかな駅。

 

なんという贅沢な時間。

しかしまだ今日という日は始まったばかりだ。

 

まだまだよろしく、大好きな秩父

最近ちょっとゴキゲン斜めなパオのアクセルを踏み、僕は再び山間部を走りだす。

 

以上、日本6周目を走る旅人YAMAでした。

 

 

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