爆速で季節は冬へと向かっている。10日ほど前には半袖を着ていたのが、今はフリースを重ね着して暖房をつけている。おちおちしているとあっという間に2024年が終わてしまいそうな疾走感だ。
さて、あなたは11月末付近の予定はもう立っているだろうか?もし「ヒマだよ」というのであれば「明治神宮外苑いちょう並木」にアタックしてみてほしい。
TV中継などでよく目にする東京屈指の紅葉スポットであるが、紅葉の寿命は短い。ましてやそれのライトアップ期間は10日も無いほどなのだ。
つい5日前に2024年のライトアップ日が発表された。
11/23日(土)~12/1(日)だそうだ。平日であってもアホみたいに混雑するけど、そりゃあいいもんだぜ、ここは。
僕は2023年の紅葉ライトアップを見に行っているので、そのときの状況をリポートしよう。
夕暮れの外苑へ行こう
前提としてだ。明治神宮外苑いちょう並木はここにある。
気軽に歩ける距離にあるのは、青山一丁目駅・外苑前駅・信濃町駅・国立競技場駅…といったところだろう。これらの駅からであれば徒歩で10分圏内だと思う。
もちろん車でのアプローチも可能だが、現場は狂ったようにゴッタ返している上に、このあたりのコインパーキングの値段は目ん玉ひんむくレベルだからカクゴしておくと良いですぞ。
僕は信濃町方面から向かった。夕日が雲を染めている。まだ16時をちょっと回ったくらいなんだけどね、恐ろしいほどに日が短いの。
上の図の通り、車は交通できるものの車線規制されている上に警備員も出ていて誘導されており、とても付近に気軽に停められるような駐車場は無い感じだ。
ちなみに写真内の看板の「左折禁止」の先にあるのが件のいちょう並木だ。もうちょっと手前から写真撮影しておけばよかったね。いきなり現場間近に来ちゃった。
11月ももう終わろうというタイミングではあるが、まだ歩いている人は比較的薄着だったりしている。
近年の東京都心は温暖化の影響でやや温かいのだ。だから僕も気軽に歩いてここまでやってきている。
さーて、ここが例の左折禁止ポイントだよ。ここから左を見れば、一直線に立ち並ぶいちょう並木を一望できるのだよ。
はい見えた!…ってゆーか人が多いな!!
ある程度の混雑は予想していたが、朝のラッシュというか大規模な夏祭りというか、ワチャワチャしている。平日の夕方なのに。
写真ではそんなに人がいるようには見えないかもしれないが、実際はすごいのよ。人間だらけの光景にまずは圧倒された。
で、有名ないちょう並木である。
天を突くようなこの鋭く尖ったビジュアルが何よりの特徴であろう。これ、専門の職人さんが4年に1回、真冬の葉の無い時期に綺麗にカッティングしてくれているそうだよ。
高所でのアクロバティックな職人作業の賜物なのだね。
どうしようかな。このいちょう並木を早速歩こうかな?それともライトアップの時間になってから歩くこととし、今の時間は入口付近から全容を眺めるだけにしようかな?
うん、後者でいっか。どうせあと20分もすれば暗くなってライトアップが始まるもんな。
外苑噴水広場からの並木
僕はいちょう並木がライトアップされるまでの約20分間、並木対面のグラウンドエリアに少し足を踏み入れた場所で待機することとした。
先ほどのMAPの、青丸を付けたあたりだ。ここであればいちょう並木の視点から終点までを真正面から見据えることができる。なかなか貴重なスポットではないだろうか。
外苑の噴水広場。そこでいちょう並木を正面から眺めた。
改めてすごい人だ。道路が全然見えないもんよ。それだけ有名であり人気のスポットなのだな。
ところで写真最奥に写っているビルが並木道の終点だ。あそこを右に行けば外苑前駅であり、左に行けば青山一丁目駅。ここからあの終点までの距離は約300mであり、そんなに長い並木道ではないのだ。
もう少し下がり、噴水越しにいちょう並木を眺める図。
こちら側のゾーンはやや人は少ないとはいえ、さすがにこの真正面に並木を見据えるポイントはやや人気だ。噴水の池を見てほしい。イチョウ並木が綺麗に反転して写り込んでいるのだ。ここはみんな順番に写真撮影していた。
おっ、はとバスの「エクリプス・ジェミニ3」じゃないか。2021年に登場した2階建てバスで、2階席は頭上がフルオープンになるヤツだな。確か都心エリアだけだけども、この開放感抜群のツアーが組まれているのだ。
…とはいえ、いちょう並木の内部を駆け抜けることはできないんだけどな。
ビルの上部にはまだ日が当たっているが、地上の我々はもう日陰の世界に埋もれてしまった。もうすぐ日没の時間だ…。
では、ここでいちょう並木側ではない、背後の外苑グラウンド中心部側の様子も少しご紹介しよう。
国会議事堂のように存在感を放つあの建物は「聖徳記念絵画館」だ。
明治天皇を描いた日本画や洋画を展示している施設で、1926年に開館した歴史ある建物。もうすぐ100周年になるのだよ。行ったことないからこれ以上の情報は知らないけど。
そんな聖徳記念絵画館の前から僕の立つ噴水広場までの広大な敷地を使い、クリスマスマーケットが行われているのだ。
実はさっき「ライトアップまでの時間をこっち側で過ごそう」と判断したのも、「なんだかこっちで祭りっぽいことをやっているな、なんだろう」って思ったからなのだよ。
いちょう並木と比べればそんなに賑わっているわけではないが、チラホラと人が中に吸い込まれていっている。
クリスマスマーケットは日にちにもよるが、入場料が1000円~2000円だ。もちろん中で飲食したり雑貨購入などしたらそれに応じた支払いが生じる。
うむ、僕が1人でフラッと入って20分ほどの時間をつぶすには不向きだな。なんとなくそんな気もしていたけどね。
16:30、いちょう並木方面から歓声が聞こえた。ライトアップが始まったのだ。みんな一斉にスマホを頭上に掲げている。
あと15分くらいかな?もう少し空が暗くなったら僕も並木に突撃しよう。
いちょう並木ライトアップ
16:30、いちょう並木に光が灯った。それとほぼ同時に風が変わった。今まで比較的ポカポカで風も無かったのが、急に木枯らしが吹き始めた。
寒い。ぶっちゃけ寒い。もう冬本番は目の前なのだということを改めて実感した。さっきTシャツ1枚だった外国の人々、まだTシャツで耐えられているんだろうか…?
歩いて温まりたい気持ちも募ってきたが、もう少しだけここで待機しよう。
向こうに見えている代々木駅前のドコモタワーこと「NTTドコモ代々木ビル 」も、エロい感じの色でライトアップされている。
あそこからここまでは2kmちょい。代々木駅からも気合があれば歩ける距離だ。
クリスマスマーケットも暗くなることで煌びやかになり、クリスマス感にブーストがかかった。
ここに到着してからほんの30分弱で、青空から夜の時間になった。では、並木に行ってみよう。
並木道はすさまじい人だ。コロナ禍が終息したことで、みんな久々にリラックスした気持ちで紅葉を見上げているのだろうか?こういう喧騒、僕も嫌いじゃないよ。
急いで歩く人もいないので、ゆっくりゆっくりこの空間を満喫しながら進むことができる。
この300mの並木道にはキッチリ9m間隔でいちょうが植えられている。いちょうの木は全部で146本あるらしい。
「300m÷9m間隔では146本にならないのでは?」って思われるかもしれないが、いちょう並木は4列で植えられているほか、脇道に少し並んでいるものもカウントされているそうだ。
お気づきの通り、最初は青空が広がっていたのだが、今は雲が多くなっている。しかしこの夕暮れの雲が何とも言えない雰囲気を醸し出してくれている。個人的には適度な雲があった方が風景は映えるのだ。
このライトアップされたいちょうと夕暮れ空、お気に入りの写真だ。
ある程度進んだところで後ろを振り返った。
おぉ、すっごいね。いちょう並木に挟まれるように聖徳記念絵画館が見えている。日本じゃないみたいな光景だ。
僕は信濃町方面から歩いてきたから振り返るとこの光景が見えていたが、外苑前や青山一丁目方面から歩いたほうが、常にこのロケーションを見ながら進めるのでドラマチックかもしれないね。
そろそろ終盤だ。青山一丁目駅も近づいてきた。
ここいらでは並木沿いにオシャレなテラス付きのレストランもある。ちょっと寒いかもしれないけどもこの光景を見ながらワインでも傾けたらステキじゃないの。そういう人たちで大いに混雑していたよ。
そんなこんなで300mの道のりも、ほぼゴール。最後に振り返って写真を撮った。
最近は夏と冬の二極化しているこの世界だけども、今日はしっかりと「秋」を目に焼き付けてやったぞ。木々が葉を落としてモノクロームな冬へと入る直前の色鮮やかな最後のきらめき、記録にも刻んだぞ。
冒頭にも記載したが、今年2024年のライトアップは11/23日(土)~12/1(日)の9日間だ。僕が訪問した昨年は11/25(土)~12/3(日)の9日間だった。
よっぽど機構の大幅な変動がない限り、この時期の週末同士を繋げる9日間の開催なのかな?
いちょう並木の正面、幹線道路越しに振り返った。あぁ、やっぱこっちを入口として動いたほうがよかったかな?まぁどっちでも最高なことには変わりはないけど。
青山の町はすっかり夜の顔になっていた。
さて、僕はもうちょっと東京都心をエンジョイするか。まだ17時前だし。
以上、日本7周目を走る旅人YAMAでした。
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