週末大冒険

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ちょっと出かけてみないか。忘れかけていた、ワクワクを探しに。

No:038【福岡県】高菜、食べちゃったんですか!?ネットを震撼させた伝説のラーメン屋!

店の意図にそぐわない言動をしたら、即退場となるラーメン屋が存在する。

 

その店の名は、「博多 元気一杯!!」。

 

大将とおかみさんのみが元気いっぱい(←大変恐縮だが、やや皮肉を込めて)のお店である。

客側は…、さしずめ「羊たちの沈黙」かな。

 

さて、僕はラーメン屋「元気一杯」を目指して車を走らせる。

ハンドルを握る手には、ジットリと汗がにじんできた。

 

1ミリのブレも許されないであろう、この先の展開へのプレッシャーで押し潰されそうだ。

 

 

伝説の「高菜コピペ」

 

まずは2008年ごろに「2チャンネル」を皮切りにWeb世界で大いにバズり、今もなお「高菜コピペ」として語り継がれる伝説を、以下にご紹介しよう。

 

店の中は何も無く、テーブルの上は博多ラーメンご用達の「高菜の唐辛子漬け」だけが置いてあった。適度に脂がまぶしてあり、そのオイリーな光沢が胃をくすぐった。ので、高菜を2つばかし口に入れた。

とても美味しかった。その辛さを含め、胃に刺激を与えることを含め、最高の前菜になったと感じた。直後にラーメンが届いた。

 

ちょっと背脂の凄まじさにびっくりしたが、とてもいい感じの濁り方をしたスープが目の前で湯気を立てている。

コクもありそうだし相当、骨も髄液も煮込んでいるらしい濁り方をしていたが、思ったほど店の中は臭みがない。

 

期待できるぜ、とワクワクすると、奥さんがその独特の怯えたような心を許していない視線で「まず背脂をまぶさないで(追加の背脂一杯は、丼の一ヶ所に固められて鎮座していたのだった)スープをすすってください。それから―――」

 

ここで奥さんの心許さじ視線が瞳孔を開ききった状態になり、顔の神経は引きつったまま顔面を僕の顔面に18センチほど前方に接近させ、こう言った―――。


「高菜、食べてしまったんですか!!!!????」


多分、僕の口の周りに微妙に唐辛子の味噌がついていたのだろう。

はい、食べました。美味しかったです。と答えた。

すると、「うちの店は初めてですか?(答える間もなく)何故高菜を食べたんですか? スープを飲む前に何故高菜を食べたのですか? ルールがあるじゃないですか。まずスープをというルールがあるじゃないですか!」と18センチのまま一気にかましながら、持ってきたラーメンを手放さずにこう言った。

 

「これをお出しすることは出来ません。マナーに反する人はお帰りください」

 

唖然とした。

「だってここに高菜が置いてあるから、食べちゃいけないなんて書いてないから食べました。じゃあ、今から水を飲みまくりますよ。で、口の中を洗いますよ。それでも駄目なんですか?」と訊ねたら、また同じことを言われた。

 

長男を見たら、長男は「あちゃー」という顔で奥でもじもじしている。そっか、わかった。次は旦那さんだ。3秒ほど無表情で見詰めたら、反応があった。

 

「お客さんは酒を呑みますか? 利き酒って知ってますか? 利き酒をする前に高菜を食べますか? そういうことです。そんな神経の人に食べてもらっては困るのです」

 

ここでまた奥さんがかまし始める。

「うちは看板も出さずに必死にやっているのですよ。スープを認めてくれないなら、やっていけないんですよ。唐辛子が口の中に入っていたらまともにスープを味わってもらえないじゃないですか? そんな人にスープを呑んで味を判断されたら、もう終わりなんですよ、はぁーはぁーはぁっ」

 

上記は全文ではなく一部の抜粋ではあるが、全国のご当地ラーメンを巡るような方であれば、一度は目にしたことがあるであろう物語。

僕も「桃太郎」とかと同じくらいの回数、この物語を読んでいる。

 

これは、当時音楽評論家の「鹿野淳さん」が実際に遭遇し、自身のブログに書いた内容だ。

これが一世を風靡した。ベストセラーだ。いや、違うけど。

 

もちろん2020年現在も、Webで「高菜食べちゃったんですか」・「高菜コピペ」などで検索すれば、上記ソースや歴戦の挑戦者たちの阿鼻叫喚がモリモリ出てくる。

鹿野淳さんが体験したのは恐怖の一端であり、深淵は途方もなく深いと気付かされる。

 

 

退場ルール一覧

 

鹿野淳さんは上記の後も相当に口論したそうだが、結局はラーメンを食べられずに退場扱いとなった。

現在も「思い出すとムカつく」みたいに語っているそうだ。

 

そう、この店ではラーメンより先に高菜を食べると退場だ。

しかし、実はルールはこれだけではない。

 

僕は最初に福岡市で出会った人にこの店の存在を教えてもらったのだが、その後に訪問に至るまでの間、いろいろと情報を集めておいた。

以下に、そのルールをご紹介する。

 

尚、注意点ではあるが、もしかしたら齟齬があるかもしれないし、誇張されているかもしれない。

あくまで「僕が入手した情報」であり、「僕が退場処分されないために意識したこと」という観点で記すので、そのつもりで目を通してほしい。 

 

  1.  ラーメンより先に高菜を食べたら退場。
  2.  スープより先に麺を食べたら退場。
  3.  最初にスープを飲む際、かき混ぜてしまったら退場。
  4.  店の前に駐車すると退場。
  5.  初めての来店者は退場。
  6.  スーツケースや地図を持っていると退場。
  7.  店内をキョロキョロ見渡すと退場。
  8.  どのようなメニューがあるか質問すると退場。
  9.  大盛りなど、存在しないメニューをオーダーすると退場。
  10.  子供連れは退場。
  11.  店内で電話をすると退場。
  12.  着信音が鳴っても退場。
  13.  写真撮影すると退場。 
  14.  関西人は出禁。

 

ルールを逸脱すると、オーナーさんあるいはおかみさんに相当厳しく叱咤され、出禁にされるそうだ。

 

わー、怖い怖い。

子供時代にヤンチャ過ぎて親に怒られ、勉強できずに先生に怒られ、大人になって仕事できずに上司に怒られる僕。

大人時代のプライベートまで怒られたら、これは逆パーフェクトですよ。

 

「どうする?高菜食べちゃう?写真撮っちゃう??」

脳内の悪魔側のキャラが、僕にささやく。

 

 

店と客の目的の乖離

 

僕が今まで見てきたWebサイトでは、店側の要求が法的に認められるかどうかとか、そういう観点のものがチラホラあった。

 

僕は法律には疎いので、行動学と心理学の観点を取り込み、ちょっとだけ分析してみたい。

もちろん、行動学も心理学も素人だが。

 

店の要求

 

もちろん、店側も趣味で来店者をいたぶっているわけではない。

店の目指すゴールはシンプルである。

 

究極のスープを究極の状態で味わってほしい。

これだけだ。

 

スープ作りに並々ならぬ情熱を燃やし、満足がいかない場合は開店しない店。

「スープに命を懸けている」と宣言している。

 

だからこそ、スープを味わう前に他のものを食べてほしくないし、最初の一口くらいはかき混ぜずに食べてほしいのだ。

客の全員が味に集中する環境を演出するため、私語や子供連れや写真撮影も禁止されているというわけだ。

 

…とは言え、店内にそういうルールが明記されているわけではなく、入店時に明確な説明があるわけでもない。(一部は口頭説明あり)

 

たぶんだけど、店側は上記の説明の代行手段として、「そもそもルールを知っている人だけ来て」というルールを課している。

だから、旅行者のような一見さんはノーサンキュー。

キョロキョロしたりメニューを聞いてくるような人も初回来訪者だからノーサンキュー。

 

こうなったのではないかな。

 

※「関西人は出禁」だけ、店側の好みの問題と聞いている。

 

 

客の要求

 

客側がお店に要求する事項もシンプルだろう。

「ラーメンを食べたい。それが美味しいのであれば申し分ない。」これだけであると推測する。

 

もしかしたら「ただただラーメン店を制覇したい」・「食べ物であれば何でもいい」・「時間つぶしのため」、みたいな人もいるかもしれないが、ラーメン屋がうまいラーメンを出すことにクレームをつける客は原則存在しないと思われる。

 

つまり、店側が「究極のスープを作る」ことに対しては、特に文句はないのだ。

 

店と客のギャップが生まれるのは、店の目指す目標の後者に当たる、「究極の状態で味わってほしい」の部分だ。

 

客が訪問するのは、あくまでラーメン屋である。

これがもしフランス料理の店であれば、「近所だからジャージで行こう」とか「丼メシを追加オーダーして、メインディッシュ乗っけて掻き込もう」とは思いにくい。

 

大前提として、フランス料理にはフランス料理のTPO、ラーメン屋にはラーメン屋のTPOというものが、多くの客の中に存在する。

 

オシャレしてフランス料理の店にデートに行ったら、ねじり鉢巻きで黒Tシャツの大将が「っらっしゃいやせーー!!」とか言ってきたら、どんなに料理がうまくっても気分台無しである。

 

ふらりと入ったラーメン屋で、いきなりウエイターがイスを引いてくれたり、オーナーシェフが食材のうんちくを語りだしたり、片隅でピアノの生演奏されても、逆に居心地悪い。

 

つまり客は、店内にて自身の人生で培ってきたイメージを投影する。

店側がそのイメージ通りであれば問題ない。これが、「潜在意識下での客の要望」と僕は考える。

しかしイメージ通りでない場合、双方の丁寧な歩み寄りが必要なのではないかなって、ビビりな僕は考える。

 

 

衝突の発生

 

店側は、まずは来店者を常連のみに絞るため、暖簾や看板を出さず、TV取材にもほぼ応じない構えを見せた。(取材はしばらく後に受けるようになるが)

 

もしかしたら、「一見さんお断り」みたいな掲示をしてもトラブルになるだろうから、知名度自体をゼロにしようと、上記のように暖簾・看板無しを選択したのだろうか?

しかし、インターネット時代において、上記はむしろ特異な店として一部マニアからの注目を集めてしまったようだ。

 

そうやって来訪した客は、店側にとっては「望まざる客」なのかもしれない。

しかし、店が「一見さんお断り」を明確に謳っておらず、客が完全にアウトローな人間ではない限り、来店した以上は客は客である。

ラーメンを求めて訪れた客である。

 

本来はホストである店側が、それを充分に認識の上で対応するのがセオリーであろうと、僕個人は考える。

 

 

もっとも、今のご時世は写真撮影や店内での携帯電話の通話がケースによっては喜ばれないことは、認識している人も多い。

 

しかし、テーブルに普通に置いてある無料の高菜は、なかなかのブービートラップだ。

それをおかみさんは「マナーに反する人はお帰りください」と仰った。

客側からすれば、「そんなマナーは知らん」だ。

※メニューが来る前に、コショウや醤油を単品で食っちゃっている人がいたらちょっと怪しいが、高菜のように単体で食べれるものは微妙な位置づけだろう。

 

繰り返すような表現で恐縮だが、店はこのくらいのことは予測したほうがよかったろう、って僕は考える。

店側にとって、高菜を最初に食べる客は青天の霹靂ではない。

そういう客と店側の激突は、日常茶飯事なのだ。

これに対する対策を立てないのは、炎上商法を狙っているのではない限り、好ましくないんじゃないかな。

 

さらに、店側のルールを逸脱した客に対し、店側は猛然と叱咤する。

客はただでさえ、自身の知らない店側のルールを指摘されて不愉快な状態なのだ。

それをリカバリ・フォローするのではなく一方的にまくしたてるように怒る。

 

店側は「そういう客は都度追い出す。2度と来なくて結構。」で一件落着であるが、追い出された客側の心情は未解決だ。

無理矢理退店させられた客の怒りは、どこに向かうのであろうか?

 

現代であれば、Webである可能性が高い。

これにより、店はWeb上で盛大に叩かれ、好機の目にさらされ、そしてマニアの武勇伝として語られることとなる。

…僕のようにね。

 

 

3度目の正直、新たなる時代

 

僕は過去2回、この店でラーメンを食べようと考えたが、結果として食べられていない。

 

おっと、別に退場を食らったわけではないぜ。

営業時間に店まで行けなかったからだ。

 

1度目:2014年の春(空振り)

 

冒頭で触れたが、福岡市で出会った人にこの店のを存在を教えてもらった際だ。

「18時になると閉店しているケースが多いから、今から行っても間に合わないかもなー」とその人は言っていた。

 

僕は面白そうな店で行ってみたいとは思ったものの、「閉店している可能性があるのならば、辞めておこう」と早々に諦めた。

 

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屋台

かわりに中洲の屋台に行って酒飲んでモツ煮食べた。

これはこれで最高だった。

 

 

2度目:2015年の春(空振り)

 

ドンヨリ曇り、そして渋滞の続く福岡県内。この日はロクな観光もできていない。

僕は相当にやさぐれていた。

 

福岡県内のドライブは苦手だ。都市部のドライブも苦手だ。

早く雲仙とかの絶景の中をドライブしたい。

 

そんな僕の一縷の望みが、元気一杯のラーメンだった。

その店に行ければ、今日最大に盛り上がるイベントになるぞ、と。

 

渋滞を乗り越え、なんとかお店付近のコインパーキングを発見し、狭い駐車スペースに3回切り返しをしてデカい愛車のHUMMER_H3を停める。

店までは300mくらいだろう。歩く。

 

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元気一杯1

半開きのシャッター。

本来であれば、僕が内部に入るべき店舗の入口。

 

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元気一杯2

認めたくない現実。

だって、この店でラーメンを食べるため、16:00過ぎまで渋滞と空腹に耐えていたんだぜ。

 

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元気一杯3

終了した。

僕の小さな冒険が。

そりゃ、涙で画像もブレますって。

 

中からはカチャカチャと、食器を洗う音が聞こえてくる。

くっそ。あと数10分早ければ間に合ったのだろうか…?

 

 

しょうがないので車を走らせ、筑前前原駅の近くの「長浜ラーメン みっちゃん」でとんこつラーメンを食べることにした。

 

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みっちゃん1

 

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みっちゃん2

時刻は18:20。既に周囲は暗かった。

僕1人の店内。清潔な店内。

 

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みっちゃん3

オーソドックスなラーメンをオーダー。
あっさりめのスープだが、同時にコクをしっかり感じる。

 

心の深い部分が温まり、氷解していくのを感じる。

食べ物のチカラは偉大だ。

みっちゃんは僕に安らぎを与えてくれた。

 

 

3度目:2019年の秋(実食)

 

僕はそのニュースを見たときに、自分の目を疑った。

なんと、元気一杯が写真撮影OKとなったそうなのだ。

 

大将自らにこやかにシャッターを押してくたり、なんだったら大将もポーズを決めて写真に写ってくれたり、ブログやSNSに投稿してもOKだったり。

なんだこのコペルニクス的転回は。

 

大将、どこかに頭を打ちなすったか。あるいはロボトミ…(以下略)。

 

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元気一杯4

行かねば。

そう思った僕は、長い旅路の末、元気一杯へとやってきた。実に4年ぶり。

 

あいにくの雨である。

この5日間と半日、九州全土はアホみたいな快晴だったのだが、ここに来て急に雨だ。

波乱の予感?台風来るって??

 

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元気一杯5

敵は本能寺にあり

 

そんな名言が脳裏をよぎる。

すごい緊張感。

単騎がけだし。敵城の扉は固く封鎖されていて、中は全く見えないし。大将怖いし。

 

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元気一杯6

ここは暖簾も看板もない。

しかし、入口に水色のバケツが下がっていたら、それが営業中のサイン。

 

さぁ、入るべし。

ゴクリと唾を飲みこみ、入口のドアを横に引いた。

 

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元気一杯7

カウンターを含めて10席ちょいの、こじんまりとして綺麗な店内。

「いらっしゃいませー」という明るい声。

 

ここが…!

 

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元気一杯8

幾多のラーメン好きの血が流れた、戦いの地だ。

 

先人の魂に、心の中でそっと手を合わせる。

「僕もすぐにあなたがたを追いかけてしまったらすみません。でも、生き残れるようにやれることはやってみます。」

 

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元気一杯9

門外不出!

当店の進化系クリーミースープの味はここでしか食べられない

『日本唯一無二』

の味です!

 

博多元気一杯!!

店主 土井 一夫

 

 歴戦のグルメハンターどもを血祭りにあげてきた大将が、「クリーミースープ」だなんて可愛い言葉を使っているギャップにちょっとホッコリしそうになるが、ここで気を抜くわけにはいかない。

 

上の引用文も、手打ちしていたら「店主」が「天守」と変換された。

僕のパソコンも、がぜん戦国モードである。

 

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元気一杯10

 

あ、高菜、不作で消えたってさ。

 

 

高菜を先に食べることができなくなっている。

高菜で有名になった店から、高菜が消えた。

 

壁には高菜不作を取り上げた新聞が掲示されている。

「元気一杯で高菜を提供できなくなった」みたいなことが書かれている。

 

高菜不作で元気一杯を引き合いに出す新聞記者、そしてその新聞記事を壁に貼る大将。

もうね、大将も確信犯だね。

嫌いじゃない。

 

 

とりあえず、僕はラーメンをオーダー済みだ。

スマホをいじったら怒られるかもしれないので、こうして貼り紙などを見て過ごした。

ポケットの中でスマホが鳴ったような気がしたが、今は確認できない。

 

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元気一杯11

ラーメン、来た。

おかみさんが持ってきた。

 

100%発せられるという、「スープから先に飲んでくださいね」のコメントがない。

いいのか?麺から食べてもいいのか?

そんなにもこの店、変わっちまったのか??

 

とりあえず、壁に「写真撮影OK」ってわざわざ書いてあるので、素早く写真撮影をした。

 

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元気一杯12

ここまで来て追い出されたくないので、スープから飲んだ。

 

3口くらい飲んで、なんかソムリエさながら「うん、素晴らしい」みたいな表情を作ってみたつもりだ。

おかみさん、見ているか。僕の、このダンディな顔を。

 

スープは臭みが全くなく、しかし濃厚でトロリとしている。

まさにクリーミー。むしろポタージュ。

細かい油が浮いていて、力強さを感じる。

 

うん、うまい。確かにメチャうまい。

個人的にはもっと「獣!」って感じの力強さや臭みがあってもいいかと思うが、この店は上品な強さを追及していると感じた。

ちなみに麺とかチャーシューは普通だった。

 

「スープ命で、高菜や麺を食べると文句言うくらいだったら、いっそのことスープ屋をやれ!」みたいなコメントを見ることがあるが、まぁ確かにスープにステータスを全振りしているなって感じた。

 

しかし、看板に偽りなし。(看板ないけど)

ごちそうさまでした!

 

 

そして僕は妄想する

 

正直言うと、緊張感とかも相まって、居心地のいい空間ではなかった。

大将もおかみさんも愛想は良かったが、胸の奥にナイフを秘めているだろうと勘ぐっていたし。退場全盛期は並々ならぬ恐怖空間だったのであろう。

 

そんなこんなで、100%スープを味わいきれたかというと、そうではなかった。

そこが少しだけ心残りだった。

 

 

じゃあ、もし僕が「究極のスープを究極の状態で味わってほしい。」と考えたら、何をするだろうか?

小学生レベルのアイディアで、ちょっと妄想してみたい。

 

◆店内はやや暗め。こうすることで、人は自然に無口になり、ラーメンに集中しやすくなるかも。

 
◆座席は1席ごとに前と左右をパーテーションで区切る。できるだけパーテーションは高いほうがいい。

これでグループ客の私語も防げ、よりラーメン集中。 しかし客にとって不快ではなく、むしろちょっとワクワクを与えられそう。

 

◆メニューには『ラーメンの撮影をしたい人は、一段階固めを注文するのがオススメ!』とか書いておく。「普通」で食べたいなら「固め」。「固め」で食べたいなら「バリ固」。

スマホで誰もが写真を撮る文化に真っ向から挑まず、写真撮っていても麺が伸びない工夫をしてみる。

 

◆メニューに「よりおいしく食べるコツ!」みたいのを書いておく。

なんだったら、「禁断のデブの味!」くらい煽ってもいいかもしれない。背徳感もスパイスだ。

これで待ち時間も客が退屈しなくなる。

たぶん、客は禁止されると不快感を感じるが、上記のようなポジティブな注文にはワクワクする。

例えば名古屋のひつまぶしとかも、「1杯目はこう、2杯目はこう、3杯目は…」という食べ方があるが、理に適った順番だしおいしく食べられるのであれば、客は喜んで実践する。むしろ細かい命令に「従いたい」とさえ思う。

だから、こんなテイストで「スープから先に。かきまぜないように。」の旨を書いておく。
 

 

…とか、いろいろ妄想してみたら楽しかった。

 

まぁでも大将はすごい。 

とんがった過去を受け入れ、それをバネに真逆の方針を打ち出すことで、さらに話題性を得ている。

 

このインターネット時代の荒波を、突き進んでいる。

 

*-*-*-*-*-

 

…そういえば。

店内にいるときにスマホがメールを受信してたっけ?

 

取り出してみる。

 

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鹿児島から大阪まで乗る予定のフェリー。

荒波を乗り越えられないってよ。

 

絶望した。

どうなる僕の旅路!!!

 

 

ja.wikipedia.org

 

2019年の巨大台風の御三家にも数えられそうなヤツが接近してきている。

このあと、本当に大変だったのだが、その話はまたいずれ。

 

以上、日本6周目を走る旅人YAMAでした。

 

 

住所・スポット情報

 

  • 名称: 「博多 元気一杯!!」
  • 住所: 福岡県福岡市博多区下呉服町4-31
  • 料金: ラーメン800円、他
  • 駐車場: なし。付近のコインパーキング使用のこと。
  • 時間: 不定休。月~金 11:00~22:00 土日 11:00~20:00。