週末大冒険

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ちょっと出かけてみないか。忘れかけていた、ワクワクを探しに。

No:018【東京都】ビルの谷間に昭和初期の老舗旅館!!実際に宿泊してみた話をしよう!

東京都中央区

その名の示す通り、我が国のまさに中枢に位置するスポットです。

例を挙げれば、東京駅の東口から銀座や日本橋などなど…。

 

そんなところでの宿泊と聞けば、あなたはどのようなイメージをしますか?

 

オシャレなドレスやパリッとしたスーツ、絵に描いたような幸せそうなカップルやファミリー、そんな彼等が夜景の見える高級ホテルのレストランでグラスを傾け…。

といったイメージではないでしょうか?

 

…だとするならば、その夜にこの男が訪れた宿はいったいなんだったのでしょうか?

 

もしかしたら、この男は、本人も気づかないうちに奇妙な世界に引きずり込まれてしまっていたのかもしれません…。

(ここまで、「世にも奇妙な物語」のストーリーテラー風に)

 

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チェックイン

 

東京都心で1泊しよう。そう思い立ったのが発端であった。

最初は、老舗旅館に泊まろうだなんて、露ほども考えていなかった。

安く素泊まりできるビジネスホテルとかあればなって思っていた。

 

しかし甘かったのだ。 

都心のホテルはどこも高い。地方であれば1泊2食でヘタすりゃ温泉まで入れるような値段でも、都心ではビジネスホテルで素泊まりすらできないレベルだったり。

探せば安いホテルも無くはないが、もう既に予約も埋まっていた。

 

ならば僕は…。

絶対に大手のホテル予約サイトに載っていなさそうなところで攻略を始めた。それが、この宿との出会いであった。

 

 

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大宗旅館1

10月も中旬に入っているのに、その日の東京はジメジメと蒸し暑く、非常に不快であった。

気温は30℃近く、おまけに雨。

時刻は既に22:00を過ぎていたが、空気は水気を含んでジットリと重いまま。

シャツは汗で張り付き、すこぶる不快だ。

 

ここは築地のビルの谷間。

僕の行く手に、目指す宿が見えてきた。上の写真に既に写っている。

 

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大宗旅館2

ここだ。

隣はアパホテルとか立体駐車場とかの、そんな並びにいきなり木造の瓦の日本家屋。この家だけ、時空転生されて昭和初期から現代にワープしてしまったかのようだ。

そんな家屋が、夜の闇にヒッソリと佇んでいる。

 

その宿の名は「大宗旅館」。

昭和初期に建てられ、戦火を免れて奇跡的に残っている、歴史的建造物だ。

 

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大宗旅館3

なんだかミスマッチだよね、これ。

本来であればこういう建造物は、田園地帯の広い庭の中に建っているのがお似合いなんじゃないかと感じる。

 

だが、これはまさしく現実だ。

雨の中で傘やバッグを持っていてもどかしいが、カメラで必死に外観を撮影した。

これはすごいぞ。まさしく昭和の遺産。そうそう拝めるものではない。ましてや、ここに宿泊できるだなんて、夢のようだ。

 

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大宗旅館4

特にこの辺りが好きだ。妖艶な雰囲気すら感じる。

背後の立体駐車場さえ見えなければ、どこぞの温泉街の老舗旅館だと言っても気付かれないであろう。

 

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大宗旅館5

玄関の扉は少しだけ開いている。

僕が先ほど到着が遅くなる旨を電話したところ、オーナーのおばあちゃんは「扉を少し開け、お風呂を用意して待っているからね」と言ってくれたのだ。

 

では、大宗旅館、お邪魔します。

 

ガラガラッと引き戸を開けて中に入ると、おばあちゃんが出迎えてくれた。

早速を2階の部屋へと案内してくれる。

うおぉ、階段がどえらい角度だ。さすが昔の日本家屋。

 

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大宗旅館6

2階には2部屋。

この宿は客室が2部屋しかなく、1階の部屋はオーナーさんの住居のようだ。

ちなみに素泊まり専用の宿である。

 

そしてこれが僕の割り当てられた部屋だ…!

 

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大宗旅館7

 

ステキ!!

 

昭和でじっくりことことダシを取ったかのような、渋すぎる空間。

 

小さい頃、母方のじいちゃんの家の客間で1人ポツンと寝た思い出が蘇る。静かで暗くって、天井の模様が気になって、そして柱時計がコチコチと針を刻んでいて…。

 

そんなことを思い出す、ちょっと怖くて懐かしかった記憶。

たまんねーわ、ここ。

 

実はね、この宿に電話予約をした際、おばあちゃんが「畳ですよ、本当にいいんですか?」って3回くらい聞いてきたの。

 

畳、いいじゃないですか。普段はベッド派な僕だけど、今日こそは畳に布団ですわ。是非、畳と濃厚なスキンシップ取りたいわ。

 

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大宗旅館8

おばあちゃんとは、そのまましばらく僕の部屋で世間話をした。

 

僕がどういう要件でここに来たのかの質問だとか、明日の朝の予定だとか、以前に「築地市場」目当ての外国人観光客が来たときの話だとか…。

ちなみに、今日の宿泊客は僕だけだそうだ。

 

おばあちゃんはひとしきり楽しそうにお話をし、満足そうに去って行った。

気さくでいい人だ。下町テイストを感じた。

 

 

バスタイム

 

ちょっとの間、部屋に冷房を入れてクールダウンさせた。

いやぁ、10月にクーラー使うとは思わなかったわ。東京は暑い。今日は特別に暑い。半袖で充分なのにジャケットだったから、汗だくだ。

 

それでは、おばあちゃんがお風呂を準備してくれたそうなので、汗を流してスッキリしてこよう。

 

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大宗旅館9

 

わー…。いきなりすごいの来たー…。

 

 

ここは1階のお風呂の脱衣所だ。

これ、現代の東京なんだぜ。江戸じゃないんだぜ。

 

この時代の東京都心でこういう宿のお風呂に入ったことが、後年自慢できそうな気がする。

数10年後、こういう建築物はお金を出して拝観するようなスポットになってしまうかもしれない。しかしそれでは味気ない。

 

ライヴ感。これ重要。

こうやってハダカになって風呂飛び込んで味わってこそだぜ!イェイ!!

 

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大宗旅館10

お風呂、不思議な造りだ。

絶妙な位置に衝立のようなタイルの壁があり、浴槽を挟んで洗濯機。

 

これさ、洗濯機にシャワーのお湯とか盛大にかかってしまったら、故障の原因になるのではないだろうか?

そもそも、なぜにお風呂に洗濯機??

 

この位置だと、シャワーを豪快に使うと洗濯機が濡れてしまいそうなので気を遣う。

「では逆向きになればいいじゃない?」と思うでしょ。

その反対側がこれだ。

 

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大宗旅館11

木枠の引き戸である。

これまた守備力には不安を感じさせる造りだ。

 

確かこの引き戸の向こう側って廊下だよな?確かめようにも、ガラッと開けたら廊下で、そこにおばあちゃんがいたら双方気まずいので自粛しておこう。

とりあえず、ここにシャワーのお湯がかかると、廊下水浸しの懸念があることも踏まえておかねばならぬ。

 

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大宗旅館12

…ほらね。ちゃんと僕のような好奇心にブレーキかかりづらい人に対するアラートが出ているでしょ?

こっちもあっちもお湯かけ禁止よ。「前門の虎、後門の狼」よ。

 

しかし、シャワーを浴びたあとの湯舟、気持ちいいーー!

「ふぅー」とため息をつきながら、天井を見上げた。

 

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大宗旅館13

 

…天井、高いな。

 

そんでエアコンとお札。

チグハグ感がハンパない。洗濯機だし、木の引き戸だし。

 

これ、タヌキに化かされていないよね。

ちょっと里山から人間界に降りてきたタヌキが、村で見たものを無秩序に詰め込んでこの空間を作り出したんじゃないよね?

 

僕、実は都心のビルの谷間の路地でハダカになって「ふぅー」とか気持ちよさそうに唸っていないよね??

 

 

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大宗旅館14

部屋に戻ると、ジャストタイミングでおばあちゃんが冷たい麦茶を持ってきてくれた。

ありがたい。

高校時代にインターハイ出場校の有能なマネージャーだったんじゃないかってくらいのナイスタイミングのドリンク提供だ。

 

クーラーもつける。

夏だ。風鈴をぶら下げれば、もう夏の夜だと思う。

 

おばあちゃんは、今しがたTVで見ていたという、スポーツ観戦の話を興奮気味にいろいろ話していた。

 

だけども僕は、日中の疲れでもう半分も話が頭に入ってこなかった。

「スポーツ観戦ね。あぁ、やっぱ高校時代はマネージャーだった説、濃厚。」と思いながら冷たい麦茶が喉から胃に落ちていく感覚を、ただ楽しんでいた。

おばあちゃんの話をBGMに。

 

 

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大宗旅館15

上の写真は、僕の部屋を出た目の前の風景である。

右側には急な下り階段。右奥にはダークな雰囲気の洗面台がある。なんだかホラーだが、少なくとも2階には他に洗面台はない。

ここで歯磨きをした。

 

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大宗旅館16

闇がヒタヒタと背後に迫ってくる気配を感じ取れるようだ。

 

ここが「バイオ・ハザード」の世界であるのならば、きっとあの奥の扉を開けようとしたら2・3匹のゾンビが出てくるぞ。

今の僕はマグナムもグレネードランチャーも所持していないから、せいぜいこの歯ブラシでゾンビを叩きのめしてやろう。

 

暗闇を睨みながらの、そんな歯磨きタイムだった。

 

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大宗旅館17

旅館の和室の窓際にある、小さいテーブルと椅子が置かれた、インナーバルコニー的なスペースの正式名称を知っているかい?

あれは「広縁」というのだよ。
 

僕の泊まった部屋にもそれがあった。

イスの幅ギリッギリのコックピットみたいな感じで、広縁というより狭縁って感じだったけど、試しに座ってみたら妙に収まりがよかった。

 

しかし、今日はもう究極に疲れている。フラフラなのだ。

寝ることとしよう。

 

 

チェックアウト

 

翌朝は、6:00には起きてちょっと外に朝食を食べに行った。

 

ちなみに今日も雨だが、気温は昨日から急降下。最高気温でも15℃だという。昨日は30℃ほどだったから、一気に15℃のクールダウンだ。

寒々しい1日となりそうだ。東京の夏日もこれで終わりだな。

 

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大宗旅館18

間もなく大宗旅館ともお別れだ。外から部屋に戻り、身支度を整える。

 

かなり短い滞在時間だった。

部屋の中で意識を保っていた時間は、本当に少ない。

広縁のイスで読書だとかして、ノンビリと過ごしてみたかった。それが心残り。

 

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大宗旅館19

このような都心の立地だから、窓の外は道路を挟んで高いビル。

あっちのビルの窓からこっちも丸見え。眺めがいいとは言えない。老舗旅館の窓の外にオフィスビル

 

こんなミスマッチな光景が他にあるだろうか?

 

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大宗旅館20

 

さぁ、では出発だ。

本日はこのあとすぐに行かねばならない場所があるのだ。

 

荷物をかけてチェックアウトのために玄関へと向かう。

おばあちゃんを呼ぶために、「すみませーん!」と声を上げた。

 

 

 … 静寂 … 。

 

 

アレ?

 

「チェックアウトしまーす!おばあちゃーん!!」

 

… 仄暗い旅館からは何も聞こえてこない。

 

ヤッベ。まだ寝ているのかな?それともちょっと耳が遠いのかな?

朝早くにチェックアウトすることはキチンと伝えておいたんだけどな…。

 

管理人部屋がどこかもわからない。

そもそもそういう位置付けの部屋は存在しないのかもしれないが。

 

とりあえず「おーい、おーい!」と、遭難者を探すみたいな感じに、古(いにしえ)のラビリンスを練り歩く。

おばあちゃんのプライベート空間に突撃するわけにはいかないから、廊下から自分の中の存在をアピールし続ける。

 

しかしその努力は徒労に終わった。途方に暮れて玄関にまた戻ってきた。

あと10分で築地駅前まで行かないといけないんだどな…。

マジでヤベーだろ、これ…。

 

そんな絶望の玄関で、僕はすごいものを発見してしまった。

 

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大宗旅館21

…なんだこのギミックは…。

そっか、これは呼び鈴だ。

キツツキのおもちゃではあるが、その下の紐を引くとカッコンカッコンと鳥が動いてクチバシが板をつつき、音が出る仕組みだ。

 

ははーん。僕はすべてを理解し、ニヤリと不敵に微笑んだ。

 

 

 

「キツツキの紐を引く」という条件を満たすことでTrue(正しい)シナリオが起動し、「おばあちゃん登場」というアクションが実行されるプログラムだ。

 

これは例えると、初めて入ったラーメン屋でドッカリとイスに座って「チャーシュー麺!」とオーダーしたら、「後ろの券売機で食券買ってー!」と言われる、あのお決まりの儀式だ。

「券売機で食券を買う」というTrueシナリオを実行しない限り、「ラーメンが出てくる」というアクションは起こりえない。

 

今頃おばあちゃんは、そこいらの襖の陰で息を殺して、僕の次のアクションを窺っていることだろう。

 

大宗旅館における通過儀礼(イニシエーション)、これにて突破!!

 

僕は得意げになって紐を引いた。

カッコンカッコン、乾いた音がした。

 

 …  … 

 

 

静寂。

 

 

なにこの展開。

 

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大宗旅館22

『音を強くお呼びください』

 

わかりそうな、わからなそうな、絶妙なフレーズの貼り紙がしてある。

…比較演算子。何デシベルか知らないけど、オブジェクトの音量が規定数値に対し「≧(大なりイコール)」となる必要があったか。

 

カッコンカッコン、カッコンカッコン…

 

 

必死にキツツキを鳴らすけど、相変わらず頼りない音だし、おばあちゃんの気配はナッシングだし。どうするよ、これ。

 

 

心が折れる寸前で思いついた次のアクションは、この宿に電話する方法。

携帯電話を取り出し、大宗旅館に電話する。

まさに今いるこの宿内に、コール音が鳴り響く。

 

横の廊下の奥で、何かが「ズズッ…」と動く音がした。

そして「もしもし…」とおばあちゃんが電話に出た。やった!

 

僕は事情を話した。

おばあちゃんは、まさか宿内の僕から電話が来るとは思っておらず、一瞬事態を飲みこめていない様子だったが、すぐに理解してくれた。

そして明るい声で「あらあらYAMAさん。朝ごはんはもう食べてきたの?静かだったからチェックアウトはまだかなーって思っていて、それでね(以下略)」

 

いや、全然静かじゃなかったし。

むしろ喚いていたし。

そんで早く玄関出てきてくださいな。電話での僕とのこの通話、もはやおばあちゃんの肉声までもがこっちに届いていますぜ。

 

…ということで、おばあちゃんと無事再会(?)し、チェックアウト手続きできた。

 

 

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大宗旅館23

昨夜からヘロヘロすぎて、次の行き先である築地駅の場所を調べる時間がなかった僕。

おばあちゃんに駅の場所を質問したら、「案内しますよ」と提案してくれた。

 

それはすっごいありがたいんだけど、もう本当にあと数分の猶予しかないところにおばあちゃんがゆっくりゆっくり先導してくれて、マジこの寒い朝に変な汗をかいたりして。

まぁでもなんとかギリギリで次の予定に間に合うだろう。

 

 

朝の築地の商店街の一角。

おばあちゃんは「この道をまっすぐ行けば築地駅よ」と僕を笑顔で見送ってくれた。

 

「ありがとう!!」

 

僕は走り出してから最後にもう一度振り向き、おばあちゃんに手を振った。

 

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築地

 

コロナの渦中のインタビュー

 

それから少し月日が流れた。

毎日100人以上のコロナウイルス新規感染者が発生し、第二派の懸念が叫ばれつつある2020年7月の東京。

 

あの大宗旅館と、オーナーおばあちゃんは大丈夫だろうか?

ブログ掲載の申請がてら、おばあちゃんに電話をしてみた。

あのときは不在らしかったオーナーのおじいちゃんも、一緒にそこにいてくれた。

 

もともと2部屋しかなく、宿泊者も少ない宿。

このコロナウイルスの影響で、最近は客足もパッタリであり、1ヶ月に1組とかなのだという。

そんな中でも、予約者にはどこからの来訪なのかしっかり確認をしつつ、宿泊業務を続けているとのことだ。

 

おばあちゃんは「ビルに囲まれた中の、こんな昔ながらの宿だけどね…」という部分をかなり強調しつつ何度も口にしていたが、僕にはその口調に悲観的な部分はあまり感じられず、時代に合わせて飄々と生きていく様をイメージさせた。

 

…とりあえずストリートビューから見てみるかい?

大宗旅館の埋もれっぷり。

 

 

カメラを思いっきり空に向けてみてほしい。

どれだけ空が狭いのか、わかるから。

 

 

大宗旅館は、1930年(昭和5年)の建物で、今年で築90年目。

それだけで他にはない凄まじい魅力に感じるが、2部屋しかない・素泊まり・高齢の夫婦のみでの営業であることから、旅行サイト・宿泊サイトへの露出はしていないとのことだ。

なので、Web検索してもほぼ情報が出てこないし、予約は電話のみ。

 

「それでもね、こういうのの好きな人もいるそうで、たまーにインターネットで見たからって言って泊ってくれる人もいるのよ。」とのこと。

はい、僕もその1人です。

 

ブログ掲載に当たっては、商業的なものであれば好まないが、ここを気に入ってくれた人がその思い出を書いてくれるのであれば嬉しいと語ってくれた。

おじいちゃんはブログがわからず、どう説明しようか一瞬迷ったところ、すかさず横からおばあちゃんが「本のようなものよ」と解説した。

 

おじいちゃん&僕:「本!!?」

 

 

とりあえず、書籍化ではございません。そんなハズがない。

しかし、僕が大宗旅館で過ごした短い時間の思い出が、同じくこういうのが好きな人に届けばいいな。

 

「またいつか、コロナが収まったら築地に行きます。」 

「あなたのこと、覚えておくわね。」

「お電話でお話しできて、本当に良かったです。」

 

 

コロナに負けるな、東京都民!

第一波をも超える感染者数に驚愕するけれども、必ずまた笑顔で旅ができる日がやってくる!!

電話を切った後も、しばらく心はポカポカ暖かかった。

 

以上、日本6周目を走る旅人YAMAでした。

 

 

住所・スポット情報

 

  • 名称: 大宗旅館
  • 住所: 東京都中央区築地7-10-5
  • 料金: 5500円(プランは素泊まりのみ)
  • 駐車場: なし。ただし隣がコインパーキング。
  • 時間: チェックイン・チェックアウトはある程度相談に乗ってくれる。