週末大冒険

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ちょっと出かけてみないか。忘れかけていた、ワクワクを探しに。

No.590【群馬県】閉店してしまったけど!「オレンジハット新町店」の思い出を語りたいんだ!

レトロな麺類自販機やトースト自販機を保有していたドライブイン、「オレンジハット新町店」が閉店してしまったのは、2023年9月30日のことだ。

 

昭和52年に開店し、昭和時代後期や平成時代の激動を潜り抜けてきたというのに、令和に入ってから力尽きてしまったのだ。もう3年近く前のことになるが、切ないニュースを僕は今も覚えている。

 

新町店の思い出

僕はこのドライブインを、1度きりしか訪問できなかった。

しかも同じ日にいくつものレトロ自販機保有店を巡っていたので、あまりいろんなメニューにチャレンジできなかったし、撮影した写真も多くない。「とりあえず一度行ってみるか」のノリでサクッと訪問してしまい、それっきりとなってしまったのが、今となってはそれが大変悔やまれる。

 

だけどな、その一度の思い出が今となっては貴重なんだよ。「0」と「1」とでは、大違いなんだよ。一度とはいえ、行ったんだから。食べたんだから。

今夜はそんな思い出を執筆したいな…。

 

 

最初で最後の訪問へ…

 

まずは、閉店後の写真を1枚ご覧いただきたい。

 

閉店してしまったドライブイン…

上の写真は2024年のGoogleMAPのストリートビューに移る同店舗である。まだ建物自体は存在するが、ただの無機質な箱となってしまっている。

僕は「その後の跡地がどうなっているのか見に行きたいな…」と思いつつも、同時に悲しい気持ちにもなってしまうのでジレンマから足が向かっておらず、なんだかんだで結論ストリートビューから画像拝借した。

 

さて、それではこの箱にまだ魂が宿っていた頃のお話をしよう。

 

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それは、真夏のちょっとだけ日が西に傾く時間帯であった。日中のドライブの熱気をまだまだ残した状態で、僕はオレンジハット新町店に到着した。

 

オレンジハット到着

これが唯一手元に残っている、オレンジハット新町店の外観だ。

オレンジハットっていうのは、2026年現在では群馬県だけに数店舗存在するドライブインで、外観はよく似ている。僕もいきなりオレンジハットの写真を見せられたら、それがどのの店舗か瞬時に判断できる自信がない。

いずれにしても屋根の上に飾られた"オレンジハット"の文字がレトロかっこいい。

 

GoogleMAPからもう1枚

さっきの写真は前のめりにガッツいて撮影してしまった。しかし引きで撮影した写真が存在しない。従い、GoogleMAPのストリートビューから、営業当時の風景を引用させていただくこととした。

僕はこのアングルで店舗を見てことがないので、「へぇ、こんなに駐車場が広かったんだね」って、他人事みたいな感想を抱いた。

 

店内は、他のオレンジハットやちょいとレトロなドライブインに共通する造りで、平成初期のごーむが並ぶゲームコーナーと、自販機群やテーブルの並ぶ休憩スペースとが半々くらいの造り…だったように記憶している。

では、店内に入ってみよう。

 

 

自販機ラーメン

 

まずは店内に並ぶ自販機群を見てくれ。

 

自販機群1

少し薄暗い店内に並ぶ自販機であるが、僕の目にはどれもがキラキラ光って見える。その一番手前側に映っているのが、富士電機製のレトロ麺類自販機である。一般的にはうどん・そば・ラーメンなどが提供できるタイプの自販機。

 

ここのは、ラーメンと天ぷらうどんであった。どちらも330円。もしろんどちらも食べたいところなんだけど、厳正な審査の上で今回はラーメンを採用することと決めた。

 

ラーメン1

小銭を入れてボタンを押して20秒弱。あらかじめ自販機内にセットされている丼の中のラーメンの湯切りが行われ、最後にアツアツのスープが注入された状態で手元に届く。

それを手にした僕の表情は残念ながら非公開ではあるが、幼いあの日にバースデープレゼントをもらったときと同じ顔をしていると思う。

 

ラーメン2

僕の顔を出せない代わりに、生まれたてのラーメンをご紹介しよう。

麺・チャーシュー・ナルト・メンマがすでに見えている。世界を牛耳れるほどのオールスターではないか。ここ10年・20年ほどのオシャレなラーメン屋さんではナルトを使わなくなったと聞いているが、僕の思い描く思い出のラーメンは常にナルトを載せているよ。

 

ところで、通常自販機の麺類って湯切りの時に細かい具が飛び散らないように麺の下に埋め込まれていることが多し、そうでないケースは湯切りのときに偏ってしまっていることも多い。

ここではカンペキな配置であった。ドラマロケだと"メイクさん"とか呼ばれる人が出演者の髪形とか服装の乱れなどを直前に手際よく整えてくれるそうだが、この自販機の取出口の直前にも、そういう役割をする小人さんがいるのではないかと疑った。

 

ラーメン3

自販機内の調味料入れの中からコショウの小袋を1つ取り出し、テーブルに運んだ。

 

量はそこまで多くはなく、スープも控えめだ。たまに擦り切れギリギリまでダシが入っていて持ち運びがスリリングな自販機麺もあるのだが、ここのは安全水域。

だがケチっているわけではない。スープの味はしっかりと濃厚な醤油味。そうそう、こういうオーソドックスなヤツが一番ほっとするよね…って思った。

だがチャーシューはトロトロで分厚く、オーソドックスどころか「なんでこのクオリティを自販機麺で実現できたのだ…?」と思うほどであった。

 

麺はツルツルなストレートで、ストレスなく食べ進める。

全体の調和がうまく取れたラーメンであり、小腹を満たすのにちょうどいい一品であった。

 

 

自販機トースト

 

続いてはトースト自販機を使わせていただこう。全国でも稼働するものは10数体しかない、とても貴重な自販機なのだから。

 

トースト1

マットな朱色と、パネルに描かれた食卓風景がレトロ感を増幅させれくれる自販機。

中の冷蔵庫にあらかじめアルミでくるんだサンドイッチをセットしておき、ボタンを押すと内部でトーストして完成させてくれるシステムだ。

 

トースト2

気になるメニューは2種類。「ハム」と「第二弾 夏辛トースト」で、どちらも220円。長年の日焼けが蓄積して、メニューの写真も売切れボタンも白くなってしまい、よくわからない。

 

僕は考える。ハムはこのトースト自販機の定番メニューだ。なんだったら「ハムチーズ」というメニューを提供している店舗が多いところ、ここは「ハム」のみ。それだけにハムにかける情熱が並々ならぬのかもしれないが、ちょっとここは慎重になりたい。

 

かたや「第二弾 夏辛トースト」はいかがだろう?ネーミングもハイカラ、しかも「第二弾」という響きにあこがれる。第一弾が好評だったので第二弾も出たのだろうし、なによりも「夏辛」の2文字には夏限定であることと刺激的な味わいであるという2つの要素が組み込まれている。

「夏」・「辛」、どちらもそれは冒険を意味する。冒険しなくっちゃ。

 

トースト3

「冒険 ♪ 冒険 ♪ 」って感じのテンションでお金を入れてボタンを押した。何も起こらねぇ。お金が自販機内で詰まったのだ。これはレトロ自販機でしばしば見られるトラブルだ。しょうがない。

 

店員さんを呼んだ。店員のおじいさんがすぐに来て、内部を確認してくれた。

このシャツ、ほぼ同じものを僕も持っているな。確か母親がアメリカ旅行をした際にお土産に買ってくれたものだ。このおじいさん、未来の僕かな?

 

トースト4

その作業中、未来の僕に「自販機内の写真を1枚撮っていいですか?」と聞くと、すんなり了承をいただけた。それが上の写真だ。

 

未来の僕は手際よく小銭を救出し動作確認をし、「直りましたよ。お金が入っている状態で動かすので、もう1分ほど待ってね。」と笑顔で言ってくれた。

特に「キミがこのお店を訪問できるのはこれが最初で最後。だから第三弾 夏辛は食べられないよ。」みたいな忠告はなかった。たぶん未来に何が起こるのかは言えない契約なんだと思う。そもそもなんで未来の僕がこの時代にいたのかも知らないけども。

 

トースト5

これが自販機下部のトースト取出口だ。

『注意 焼きたては暑くなっております 取り出す時 気を付けてください』という注意書きが添えられている。そうなのだ、アホみたいに熱くなるのだ。僕の場合はハンカチを使って取り出すのが通例だ。

 

トースト6

しかしここでは自販機にトングが添えられている。さらには『トーストがとても暑くなっていますので はさんでテーブルまでどうぞ!!』のコメントもある。

トングや軍手が添えられているトースト自販機はしばしばあるが、テーブルまで運ぶところまで使用していいんだね、あれ。初めて知った。そしてありがたい。夏は辛くて熱いから、テーブルまでトングで運ばせていただこう。

 

トースト7

これがアルミから出てきた第二弾 夏辛トーストである。第一弾との違いは知らないが、メインはハム。そして、チリソースが塗られている。食べてみると辛みと共にガーリックの風味が鼻腔を抜けた。

うまい。もう1つのメニューの「ハム」がどういうものなのかは知らないが、仮にハム&マーガリンだとして、同額であればこっちの夏辛の方がお得感があるように感じた。原価の問題ではなく、"エンターテイメント"観点として。

 

そしてドライブは続く

…そんなレトロ自販機体験記。あの夏から順当にカウントするならば、到来した2026年の夏は「第7弾か第8弾 夏辛」くらいまで行っているだろう。現実はそうはなっていないのが、切ないよね。それでも、年月は流れまた夏はやって来る。

 

以上、日本7周目を走る旅人YAMAでした。

 

 

住所・スポット情報

 

  • 名称: オレンジハット新町店
  • 住所: 群馬県藤岡市立石635
  • 料金: 第二弾 夏辛トースト¥220他
  • 駐車場: あり
  • 時間: 6:00~24:00