レトロ自販機保有のドライブインは全国に数10店舗が存在する。それぞれに個性があって唯一無二で全部好きなのだが、そんな中でもとりわけ僕が店舗の外観が大好きすぎるドライブインがある。
その店舗の名前は「コルソ」だ。

うーん、全部青いね。お店も看板も空も車も。ステキ。
今回は、そんなパステルブルーの店舗を3回訪れた記録をドバッと放出したい。
(1回目)ハムトーストピリ辛
すごい建物が現れた。これが本当にドライブインなのかと、我が目を疑った。

『コルソ』。平成時代の女子中学生が好みそうな字体と色の看板が建物の屋根に掲げられている。
しかし以上だ。それ以外は何の情報も無いパステルブルーの建物。人類の99%は「コルソだということはわかったが、コルソとは何なのだ?」と首をかしげそうだ。だが僕は知っている。コルソはいいところだぞ、と。

内部に入った。ゲームセンター兼コインスナックって感じの施設だ。昭和レトロなドライブインの定番のロケーションだなって思った。昭和の隆盛時代を知らないから、認識を間違っているかもしれないけども。

大量のガチャガチャ筐体もある。このドライブイン、外観は極めてシンプルであったが、内部のここは情報が氾濫しているぞ。
ガチャには興味は無いのだが、どれも経年で茶色になっているのは美しいなって思った。時間を重ねたからこそ滲み出る魅力よ。僕もそういう魅力的な歳の取り方をしたいとすら思った。

窓際の1人専用チェア。まるで昭和時代の床屋さんに紛れ込んだような気持ちになる空間だ。ちょっとだけ興味はあるが、あそこに腰かけて自販機うどんやハンバーガーを食べるにはやや不向きな気がするんだ。
さて、それでは本題だ。レトロ自販機を物色しようではないか。

そばうどんなどが出てくる麺類のレトロ自販機があり、まずはそれに目を惹かれる。1つ奥に汎用のレトロ自販機もあるぞ。
…うむ…。この麺類自販機も大好きなのだが、1つ悩みがあってな。僕は実はもう1軒行きたいレトロ自販機のドライブインがある。ここで麺類を食べると一気に胃が埋まってしまう。
ではここでは何を食べるのかというと… ―

トーストのレトロ自販機だよ。トーストの方が水分が少ない分、きっとお腹に溜まりにくいしね。しかもこちらの機種の方が、麺類のレトロ自販機よりもずっとレアなのだ。だったら最初に攻略すべきはトーストだろって話だ。
今回はトースト1種のみを単横できればいいと考えている。

トーストのメニューは2種類。1つは"ハム&チーズトースト"。もう1つは"ハムトーストピリ辛"。どちらも220円であった。
説明書きには"ハムトーストピリ辛"は"ハム&チーズトースト"の辛いバージョンなのだと書かれている。あれ?なのにネーミングから"チーズ"の文字を消してしまったのか…。
では同じ値段であれば、後者の方がピリ辛要素が純粋に追加されているので原価も高くてお得ではないか。
辛党だし、僕は迷わず"ハムトーストピリ辛"を選んだ。ってゆーか、なんでこのネーミング、倒置法みたいになっているの?

お金を入れてボタンを押すと、トースト中を示すランプがつく。
その後、1分ほどで商品が受け取り口に落ちてくる。親の仇のようにアツアツでヤケド間違いなしの灼熱状態だ。
テーブル席に座ってアルミを破ると、いい焼き色のトーストが出てきた。

内容は、ハムに申し訳程度のチーズのカケラ、そしてちょっとのチリソース。なるほど、この量のチーズであれば商品名に"チーズ"とつける勇気が出なかったのも納得だ。
いい意味でチープというか、安定のクオリティとも言えるわけだが、これがたまらん。
今回はこれで満足。またいつか訪問することがあったら、麺類も食べてみたいな。
(2回目)ラーメン・伊たりあんトースト
とある春の夜、僕はコルソを再訪した。前回も春、今回も春だ。春っていいよね。好き。

わりと暗いけども、わりと車が多い。"コルソ"の看板にも1文字ずつ照明が設置されているが、"ソ"だけ照明が切れている。だが"コル"が照明が当たっているにもかかわらず白飛びしてよく見えず、"ソ"が照明が無いにも関わらず、何とか読める。
なんという皮肉よ。もう照明、いらないんじゃね?

今回は、まずは麺類自販機にまっすぐ向かった。前回利用しなかったんだもん、今回はぜひ麺類を食ってみたかったのだ。
おや、前回は自販機のパネルには『うどん・そば』と書かれていたのだが、今回は『うどん・ラーメン』になっているよ。ラーメンの部分は、きっとそばの上から紙で上書きされている。そば、無くなってかわりにラーメンが登場したのかな?

ラーメンのボタンがハンドメイドだ。紫というエッジの効いた色のボタンであり、ラーメン・『押す』などの文字も手書きだ。チャーミング。
もうこれ、ラーメンを食べるしかないよね?ラーメンも、もう1つのメニューである天ぷらうどんも320円だが、今回はラーメンだ。コインを入れてボタンを押す。

これがラーメンだ。肉、ゴロゴロじゃねーかよ!なんだこれ、誕生日か!?
食べてみると、歯ごたえ充分でガッツリした肉がまずうまい。それが浸かっているスープもかなり濃い醤油味であり、なんだかビール飲みたくなる。麺もツルツルで食べやすい。
うまいぞこれ。一瞬で完食してしまった。

さぁ、今回はまだ胃袋に空白があるぜ!次はトースト自販機も攻略してやろう!
実はな、さっきラーメンを食べる前にトースト自販機のメニューをチェック済みなのだ。そして、興味をそそられていたのだ。

見てくれ、おすすめ側のメニューが前回とは違っているのだ。"伊たりあんトースト"。なにそれ。そんな言葉、現世にやってきてから初めて聞いた。
いや、イタリアンであり、ピザだとかミートソースだとかをイメージしているであろうことはボタンの画像からも想像できる。でもそれを"伊たりあん"と表記するセンスが昭和レトロな自販機とマッチしているではないか。

もちろん伊たりあんトーストを選択した。
ハムチーズトーストであれば、他のレトロトースト自販機にも大体ある。でもこんなにオリジナリティあふれるメニューは他では出会えない。しかも前回食べた"ハムトーストピリ辛"が無くなってしまったことを考えると、この伊たりあんトーストもいつ消滅するかわからないもんな。

はい、イタリア国旗ッ!!赤と緑と白が綺麗にマージされている、美しいトーストだ。これが伊たりあんか…!恐れいったぜ!
そしてマジうまい。バジルソースの風味が豊かだし、ピザソースもたっぷりだ。さらにはハムトーストピリ辛の時代とは比べ物にならないほどのチーズの量。大盤振る舞いではないか。イタリアのことがさらに好きになった瞬間だ。

自販機メシのことばかりガッツいて説明していたので、最後に2枚だけ店内の写真をUPしよう。
こんな感じの、自販機スペースとゲームスペースが共存している世界線。白くてかわいいボックス席で自販機メシを食べられるのだ。いいでしょ。それらの間に観葉植物がちょいちょいあるのも良い。

マンガまである。ゆっくりすごせるステキ空間なのだ。みんな静かな夜をここで楽しんでいる。
僕もゆっくりご飯を堪能することができた。店外に出たときの春の夜風、とっても気持ち良かった。
(3回目)ラーメン・ピリ辛ハムチーズトースト
最新の訪問は2026年の春だ。前々回も春、前回も春、今回も春だ。春っていいよね。好き。

うーん、全部青いね。お店も看板も空も車も。ステキ。やはりこのお店には青空が似合うなって、改めて思った。お店自体は心なしか以前よりボロくなっているような気もするけども、塗装は塗り直されているようだし、車も数台停まっている。まだまだ元気だ、ここ。

店内の風景。前回から結構時間を置いて訪れたのだが、全然変わっていない。
僕はゲーム機については詳しくないが、たぶん置いてあるゲームもバージョンしてなくって、そのままなのではないだろうか…。このまま故障するまできっと置かれ続けるのだろう。トレンドを追いかけるのではなく、いつまでもそこにあるという安心感。それもまた正義。

このガラス陳列棚に収まっているのは、ゲーム等での景品であろう。かなり年季を感じさせるアイテムだ。もはや景品ではなく、風景の一部になっている感がする。

レトロ自販機は、トーストも麺類も健在だ。これが一番大事。
前回以前よりも広角撮影ができるカメラを所持しているので、2つのレトロ自販機を同時に撮影してやった。あと、左上に見えている天井から吊り下げる観葉植物が何気に好き。こういうことしてドライブインを華やかにしているマインドが好き。

おい、あんた。前回から大きく大きく2点、変更された要素があることに気付いたか?
1点目は、自販機の右下を見てほしい。大理石みたいなシートが貼られている。オシャレ度がアップした。これはもしかしたら、腐食した部分をカバーしているのかもしれないね。ほら、右下部分って商品取出し口の下だから、スープがこぼれてその塩分で真っ先に腐食するのよ。
2点目は『ラーメン』の貼り紙の位置だ。前回は『そば』を覆い隠していたが、今回は『そば』が見えるような配置となっている。どういうことだろう。この自販機には2つの商品しか入れられないのに、3つのメニューが表示されているとは…。

さぁ、その真相を知るがよい、諸君。
なんと奇数月はうどん、偶数月はそばが入っているのだ。ラーメンはいつでも食えるぞ。いずれも料金は400円。80円値上がりしたね。
あと、細かい変更点にもう1つ気付いたのだが、『ラーメン』のボタンが既製品になっている。特注で製造オーダーしたのかな?あるいは他に部品取り用の故障した筐体があったか…。

今回もラーメンだ。やっぱ前回の記憶が呼び起されて、もう一度食べてみたくなったのだ。
そしてラーメンね、前回のアイデンティティはちゃんと健在であった。チャーシューが相変わらずワイルド。強くて濃くて、うまいうまい。
近頃の世の中の風潮として「値上げ&チープ化」がセットになることが多いけど、ここは値上げしたけども品質はそのままだ。物価高の時代だから値段についてはしょうがない。

先ほどの写真には写っていなかったが、下の方からはメンマやナルトも出てきた。自販機内の湯切りの都合上、小さい具材はこぼれないように麺の下に仕込んであることが多いのだ。発掘して気付く喜びを味わえるのだ。

次はトースト食うぞ。
トースト自販機もほんの少しバージョンUPしている。トングと黒い軍手が備えつけられているのだ。これは灼熱のトーストを取り出す際にヤケドしないようにする、店側の配慮だ。
これは前回は普通の白い軍手のみでトングは無く、前々回は軍手も無かった。
今回はトングと軍手、好きな方を選べるってことだ。トースト自販機設置店でこんな選択権があるお店は、全国でもきっとここだけだと思う。

メニューは"ピリ辛ハムチーズトースト"と"ハム&チーズトースト"の2種類。
左側のメニューボタンから"おすすめ"のワードが消えたね。そしてうまかった伊たりあんトーストも残念ながら消えた。
ただ、思い出してほしい。初回訪問時に食べた"ハムトーストピリ辛"を彷彿させるメニュー"ピリ辛ハムチーズトースト"。倒置法が修正されている。さらには初回時にはチーズが入っていると謡いながらもメニュー名にチーズは無く、そして実際にもカケラほどしか入っていなかった。
それが、今回あえて"チーズ"というワードが入っている。これは以前に比べてチーズが多くなったのであろう。"チーズ"を堂々と名前に入れられるような一品になったということであろう。
お値段はどちらも300円。では、ピリ辛ハムチーズトースト行くか。進化のほど、見極めるぜ!

チーズ is どこ!!?
チーズさん、カケラもいねぇ。いや、そこまで僕は探索しなかったのだが、ハムの裏側にいらっしゃったかもしれないけどね。食べてみるとほのかにチーズの存在が感じられるような、感じられないような…。
とりあえずうまかったので、チーズの有無については闇に葬る。もしあなたがここに行く機会があったら、結果を教えてほしいのだぜ。

食後は飲料自販機から、あんまり見たことのないデザインのメロンソーダを購入した。この細長いタイプの缶自体、最近あまり見なくなったような気もするね…。
ジャンクフードを食べた後のメロンソーダ、罪悪感しかないが大層うまい。

そんなコルソ3回目の訪問記。
これまでうどんもそばも食べていないので、もし4回目があったらうどんかそばを食べよう。そして、トーストに新メニューが出ていないかもまたチェックだな。

可愛すぎる『コルソ』。こんなにも平和な看板、他にはちょっと思いつかない。
今後も末永くこの看板を見上げたいものだ。
以上、日本7周目を走る旅人YAMAでした。
住所・スポット情報
- 名称: ゲーム コルソ
- 住所: 群馬県高崎市棟高町1868−135
- 料金: ラーメン¥400他
- 駐車場: あり
- 時間: 7:00~25:00