「竜串海岸」。まずは名前がかっこいい。"竜"とか"龍"っていう文字を見るだけで心が躍ってしまう中二病の方は、いずれ僕と出会うことがあったら握手しよう。
…そこは波や風で浸食された岩礁地帯。岩肌は海に向かって綺麗に直線を描いていて、国内でもなかなか他に見ることのできない特異な景観を作っている。

僕もここには複数回訪問しているが、見ても楽しい・歩いても楽しい・磯遊びしても楽しいスポットじゃないかなって思うんだ。そんな思い出を少し執筆してみたい。
ドラゴンはここにいた
日本3周目。あまり天気の良くない晩秋の早朝に、僕は竜串海岸を訪問していた。
実は訪問はこれが初回ではない。かつてポカポカした春の日に、ここで遊んだ記憶があるのだ。そのときのことは後述するが。

僕以外に誰もいない寂しい海岸は静寂に包まれていた。この一風変わった景観も相まって、異世界のようだと感じた。
あなたはこの岩を見てどのよう感じる?公式では横倒しになった竹に例えられているそうだけども、僕は龍の骨のようにも思えたね。竜串海岸というネーミングのせいで思考がそのような方向に誘導されているのだろうが、確かにそうは見えないだろうか?

長年の浸食でツルツル&ギザギザのミックスみたいな凶悪なデザインとなった海岸。これ、そこの薄いビーチサンダルで油断して歩いていると、サンダルの底をトゲが貫通したりしないだろうかね…?
雨上がりの朝である今は、岩が濡れていることでさらにツルツル具合に磨きがかかっている気がする。怖い怖い。
晴れて温かい時期であればこの溜まった海水の中にもいろんな生物がいるのだが、今は見た限り何もいない。いや、何かしらはいるのだろうが、それほどジックリ観察したい気持ちでもない。
1人でしばらく海岸を散策し、駐車場に戻ると土産物屋の開店準備をしているおばちゃんに声をかけられたので雑談し、付近の観光案内MAPをもらってから愛車のサファリに乗り込んでドライブを再開した。
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日本4周目では夕暮れが迫っていてここを飛ばしたが、日本5周目でも訪れている。

1月下旬の夕暮れだ。寒い。
竜串海岸駐車場に着いた時点でもう暗くなってきたが、まだかろうじて観光できる明るさだ。今ならダッシュで海岸を見学できるって判断してここまでやって来た。
日本4周目では時間の関係上立ち寄れなかったスポットだから、久々に来てみたかったのだ。

とりあえず海岸に一番近い駐車枠に車を停めると、カメラだけ掴んで見覚えのある遊歩道を疾走してやってきた。おかげで体が温まって夕暮れなのにテンションが上がった。
冬の夕暮れの竜串海岸はなんだかこの世の終わりみたいな光景だが、この眺めが好きだ。

竜串海岸は、約2000万年前の砂岩中心の地層が、波や風の浸食でできた地形。
駐車場から歩くとここまで僕が取り上げた「大竹・小竹」という竹のようなデザインの岩がインパクトある。僕はドラゴンの骨に例えたけど。
でも、それだけではなくって、ちゃんと歩くと一周で20~30分の壮大なコースになるのだ。

現地のMAPを貼り付けてみたので、参考にしてほしい。
まずはブッ壊れたディスプレイのノイズみたいに、上下にビビビッと入っている縦線が美しすぎるよね。そして、様々な名前の付けられた奇岩が連なっている様がおわかりいただけると思う。残念ながら、僕はこれらをゆっくり見ながら完歩したことはないのだけれど。

代表的なものは、このハチの巣に例えられる岩肌のボツボツ。さらにこの周囲に描かれているように、地層な緩やかなカーブを描くバームクーヘンのような紋様になっていて目を引くのだ。自然の力ってすごいね。

名前が付いていない奇岩でも、唯一無二の模様な刻まれていて、見ていて飽きない。
だけれども、そろそろ夜目が効かなくなってくる時間だ。寒さも徐々に込み上げてきたので、駐車場に戻ろうと思う。普段は車中泊をする僕であるが、この寒さに珍しく宿を取っているのだ。宿の夕食に間に合うように行かねばならぬ。
…というわけで、実はこの後のお話は上記の記事に続く。興味がある方は読んでみてほしい。個人的には結構楽しい思い出のある宿となったので。2026年現在ではすでに廃業しちゃった気配だけど。

以上が日本5周目の思い出だ。こうして夜の帳が下りる。
穏やかな日に奇岩眺めて
日本6周目では、春に訪問している。ずっと快晴続きの中、中国地方や四国地方を周遊したのだが、この日は唯一雲がやや多めの日であった。

昭和時代の名残のあるいい雰囲気だ。駐車場を取り囲むように、お土産物屋さんや食堂、旅館などが立ち並んでいるのだ。これまでの訪問ではあまり駐車場周りまでは気にしなかったが、ここ数年で僕の中でのレトロブームが加速しているので気になった次第だ。

こういう風景は、気付いた時に撮影しておかねばならない。次来たときにはリニューアルしてスタイリッシュになっていたり、あるいは残念ながら廃業してしまっているケースもあるからだ。そうなると懐かしむことすら難しくなってしまう。

奇岩連なる海岸へと向かう遊歩道。人がいなくて静か。
以前同じ時期に来たときには、ここではBBQしたりピクニックしている人も多くいたんだけどな。時代の流れかな…?ちょっと寂しい。

わー、景色はいいけどもほとんど誰もいねぇ。そんなにもマイナースポットなのかな、ここ。
かつて日本1周目で訪れる際には、僕の持っているガイドブックには「是非行くべきスポット」的な位置づけで書いてあり、それで存在を知ったんだけどもな。
さて、毎章同じような写真を掲載していても冗長なので、ここからは少しダイジェストでお送りしていこうと思う。

お馴染みのハチの巣を見ながら歩く。
右上は「欄間(らんま)岩」と名付けられた岩だ。和風の民家にある欄間のようなデザインなのでこのような名前となっている。
右下はノジュールと呼ばれる、岩の表面にボコッと浮き出た丸いコブを意識して撮影してみた。鉱物や化石などの小さい異物を取り込んでできたコブだそうだよ。核が何なのか、気になるよね。

左の写真は「足摺海底館」だ。全国で7つしかない、海中展望台の1つが見えている。
僕はあそこは訪問したことが無い。いつか行けるだろうと思っていたのだが、つい先月である2026年4月末で休館してしまった。展望台に向かうための連絡橋の老朽化のためらしい。
このまま閉館というウワサもあるが、またリニューアルOPENしてくれることを願っているよ。
右の写真は、きっと観光用のグラスボート。こっちもこっちで、温暖な高知県最南端の海の様子が良く見えるのであろう。ここ竜串は1970(昭和45)年に日本初の海中公園に指定されたエリアなのだ。それだけ貴重な世界が広がっているということだ。

そんで今回もお気に入りの竜骨的な写真を撮ってから引き返す。
竜串海岸、またいつか!
磯遊びは楽しかった
最後はググッと時間をさかのぼり、日本1周目で訪問した時の話をしたい。
なお、このときの写真は画質が良くないのでAIに頼んで鮮明化してもらった。その結果、オリジナルとは少しだけ違うものになってしまったり不自然を感じるたりもするかもしれないけども、まぁ許容してほしい。

雲は多いけども、暑くも寒くもない天気。明るい曇り空。そんな中を学生仲間と共に5人、「足摺岬」から車を走らせて竜串海岸にやってきた。
気候がいいので磯遊びしているファミリーも多い。岩礁のくぼみには海水が溜まっており、そこに無数の生物がいるのだ。僕らも童心に返り、そんな生物を探し始めた。

見つけたのは、ヤドカリとか小魚とか小さな貝とか…。
メンバーの1人である「江成(仮名)」が急に「貝を捕まえて食べたい」と言い出し、車に積んであるコンロを取りに行った。
なるほど、しかし潮干狩りのアサリであっても業者が事前に散布していると聞いたことがあるし、充分に砂抜きをしてから食べてみる。こんなところにいる得体の知れない貝を食べたら腹を壊すのではないだろうか。
そうも思ったが、僕は「食べたければ食べればいい」と言った。何事も経験なのだ。そして旅に失敗は無い。歩んだ道こそが正義なのだ。知らんけど。

大きめの貝が捕獲できた。なんだか気持ち悪いが、食べていいのか?
僕は絶対に食べないけれども。江成がこれを食べて旅の戦力外になり、面倒なことにならなければいいけどな。面倒になったらなったで、それもしょうがないけどな。

カニも捕獲した。「カニだカニだ!」と江成は喜ぶが、一般的に食べておいしい類のカニのビジュアルとはちょっと違うなぁ…。
あとはウニのような生物も捕まえた。これはさすがに逃がした。本当にウニだとすると、安易に捕獲して食べてしまうと罰せられる懸念があるから。
周囲にBBQをしているグループも多いので、それに混じって僕らもコンロに着火した。

とりあえず、車内にはジャズポップコーン、つまり自分で炒めて作るフライパンタイプのポップコーンを乗せていたので、それを作ってみんなで食べた。竜串の雄大な海岸を眺めながら食べるポップコーンは、まさにバカンスって感じでうまかった。
次にこのポップコーンを食べ終わった簡易フライパンで魚介を炒めようとしたんだけど、カニはいつの間にか逃げ出していた。小さいとはいえ江成にとってカニは高級食材だったらしく、しばらくショックを隠しきれない様子だった。
貝を数個焼いたのだが、それを食べる勇気があるのは5人中江成だけであった。醤油をたらして食べて、「ちょっとジャリジャリするけどうまい。」とか言っていた。そっか。それ以上のリアクションが出てこなかった。
その後、腹を下すことは無かったので良かったなって思った。
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こうして思い起こせば、快晴のときの訪問が無い竜串海岸。きっと青空が広がっていればさらに陰影がハッキリし、岩は白く輝くステキなロケーションなのだろう。
そうじゃなくても楽しかったし良かったけどな。
晴れの日の訪問は、またいずれの日への楽しみとして取っておこう。
以上、日本7周目を走る旅人YAMAでした。
住所・スポット情報
- 名称: 竜串海岸
- 住所: 高知県土佐清水市竜串21
- 料金: 無料
- 駐車場: あり
- 時間: 特になし