週末大冒険

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ちょっと出かけてみないか。忘れかけていた、ワクワクを探しに。

No.572【徳島県】世界三大奇勝「阿波の土柱」!!そんな大層なものなのか…!?確かめよう!

「阿波の土柱」。自然の力で、断崖を形成する岩肌がまるで無数の柱のようなビジュアルになっているというスポットだ。

 

僕、そこを日本4周目の真冬で仲間と共にドライブで初回訪問した。同行した仲間の1人が探し出してきたスポットなのだが、「世界三大奇勝の1つ」っていうすごすぎるタイトルがついている。

この時点で僕は「あぁ、これはやっちまったな…。"やっちまった案件"だな…。」って思った。こういうのは大抵、呼称が大きすぎて実際に見たらガッカリするのだ。日本が勝って言っているだけで、全然世界三大なんて規模じゃなくって、日本のヤツが極端にスモールでいたたまれない気持ちになるヤツだ。

 

 

んっとー…。

ここで期待をいい意味で裏切ってくれたら最高だったんだけど、正直「だよね…」って思った。ちなみに世界三大奇勝の他の2つはロッキー山脈とチロルだ。うーむ、なんかスケールで大きく負けている気がする…。

それでも仲のいい友人と6人、キャッキャと集合写真を撮っていい思い出になったスポットだ。

 

…このままでいいのか?否。

だいぶ時間は流れたが、1人で冷静にもう一度行こう。知識をつけて見に行こう。それにあのときは曇天であった。快晴の日であればまた違った見え方になるかもしれない。

 

 

きっとそこはパラダイスだろう

 

そんなわけで、日本7周目の僕は再び阿波の土柱に向かうことにした。あの時と同じ、真冬の日に。だけども今日は快晴だ。さて、年を経た僕の目に、阿波の土柱はどのように映るだろうか?

 

土柱アピール

青看板にも白看板にも"土柱"が入っている。そうなのだ、割と猛プッシュされているのだ、土柱は。いたるところで土柱の標識を見かける。

これは期待しちゃっていいのかな?今回で、過去のビミョーな思い出を上書きしてくれるかな?

 

ローカルな世界へ1

…と思ったら途端にローカルな景観が開けて少し不安になるけどな。

しかし阿波の土柱は「吉野川」が長年をかけて運んできた砂礫でできた岩肌がベースになっているスポットなので、町を離れて山岳部に入る一歩手前くらいに位置しているのだ。

徳島自動車道の高架下をくぐり、阿波PAを横目で見ながら山間部を目指せば目的地はもうすぐだ。

 

ローカルな世界へ2

さてさて、たぶんここいらから先が土柱エリアだ。なんか工事事務所への入口看板みたいなテイストだが、ここをあの看板に従って入って行けば土柱があるらしい。

実は、すでに前回のアプローチの記憶が無いので、新鮮な気持ちでこの道を走っている。あ、そもそも前回はこの区間は僕はドライバーではなかったしな。後部座席でキャッキャしてただけ。

 

ローカルな世界へ3

しっかしこの看板がナイス。

『←土柱パラダイス 観光旅館 土柱バラダイス』

大事なことだから2回言うよね。ガッサガサで経年劣化著しく、平成初期くらいの雰囲気を醸し出しているの、すごくいい。バブルの頃の残滓みたいな看板だ。このままもうしばらく残しておいてほしいな。

 

ところで「土柱パラダイス」は、たぶんあなたが想像するほどにパラダイスな場所じゃないぜ。バチクソに渋い小さなホテルで、僕みたいな玄人が喜びそうないで立ちだ。しかも既に廃業している。…ってことで、全人類にとってパラダイスではない。

 

ローカルな世界へ4

道が狭くなってきた。慎重に進む。ちょっと寂しげな、一昔前の観光地っていう雰囲気を感じた。とても静かだ。でも右手の「土柱どんどん」という宿はちゃんと営業しているよ。奥の方にある「土柱ランド新温泉」も綺麗そうだ。

その土柱ランド新温泉の奥に無料駐車場があるというので、そこに車を停めた。

 

ローカルな世界へ5

観光地スタンプを拡大コピーしたようなハンドメイドテイストの掲示物によれば、ここから土地柱の正面展望台までは坂を上ること5分だ。

じゃあ、再び『100万年のロマン』を感じてみようじゃないか。

 

 

柱かどうかはわからないが、すごい

 

土柱へと続く坂道をテクテク歩いてのぼる。静かだ。観光客、僕の他に数人しかいない。快晴の世界三大奇勝なのに、閑散としている。そういえば初回にここに訪問したときも、僕ら以外に観光客はゼロだったな…。

 

土柱の展望台は複数ある1

あぁ、ところでね、写真では見づらいかとは思うが右手の看板に「展望台(上)」と「展望台(下)」の2つの表示がある。どっちがどう違うのかよくわからないし、前回どっちを訪問したのかも覚えていない。

 

結論だけ言うと、個人的には(上)の方がオススメ。でも(下)も行って損はしない。ただ、どちらも土柱を正面から眺めるので、画角はあんまり変わり映えしない。見上げるか正面から見るかの違いで、人それぞれ好みはあると思う。

 

土柱の展望台は複数ある2

これは現地の案内MAP。正直、道も展望台もどうなっているのか、どこを目指すといい感じなのかわからない。展望台(上)と展望台(下)も、どっちがどっちだかわならない。

とりあえず(下)を目指す。なぜなら坂をのぼるのは疲れるからだ。

 

展望台(下)1

2・3分歩いていると、前方に土柱が見えてきた。久々に眺める土柱。こう言うのも失礼だが、「なんか前回見たときよりもずいぶんカッコいいぞ…!」って思った。

右手に土柱を眺めながらさらに進む。この遊歩道の突き当りが展望台(下)だ。

 

展望台(下)2

これが土柱だ。「波濤嶽(はとうがたけ)」っていう、土柱エリアのメインゾーンだ。

カッコよさの要因、太陽が出ていることによる陰影にあると分析した。"柱"と言うからには、立体感が大事なのだ。みんな円柱や四角柱を想像するのだ。

 

ヒマな人は一瞬でいいから記事の冒頭まで戻って写真を見てほしいんだけど、曇りの日の土柱はあんまり"柱"っぽくなくって、単に崖に深めの縦線が入ったように見えてしまう。それに色もドンヨリしていてテンション上がりにくかった。

かたや今日の土柱は生き生きした軽めの茶色だ。いい。

 

上に行こうぜ

じゃあ、次は展望台(上)に行こう。(下)がなかなか良かったので、(上)にも行きたくなった。坂をのぼるに必要なメンタル面での推進力を得られた。

 

展望台(上)1

ここが前回と同じ場所だ。天気がいいと迫力が全然違う。

実際は、この土柱は柔らかい砂礫なので崩れやすく、ここ数年で柱1本が少々ダイナミックに崩れてしまっているのだ。気付かないレベルかもしれないが、だんだん迫力は減少しているはず。それでも前回よりも、断然いい。

 

展望台(上)2

波濤嶽は幅90m、高さ50mほどある断崖だ。そこに高さ10mほどの土柱が横にビッシリ並んでいる。

個人的に惜しいのは、柱というよりも縦の断層に近いような気がする点だ。柱だと期待してみてしまうと、絶妙に柱ではない。これをもっとうまく例えるものがあれば、「確かにそうだね!」って言えるんだけどな…。例えば"カーテン"とか。

 

展望台(上)3

だが、ダイナミックであることには変わりない。ずっと見ていられる。

 

僕は(MAPがよくわからなくって)行かなかったけど、遊歩道をずーっと進むとあの土柱の上に出ることができるのだ。安全柵など何もない断崖の上から、無数に突き出す土柱の頭頂部を見下ろすことができるんだってさ。

いつかまた機会があったら、そこに行ってみてもいいかもな。

 

展望台(上)4

ズームしてみた。個人的にグッと来るのが、この柱の頭頂部に生える植物たちだ。杉の苗木のようにも見える。この不安定で水も充分になさそうな立地で、たくましく生きる生命たち。エモーショナル。

 

100万年かけて形成された奇跡

 

じゃあ、阿波の土柱形成の歴史について少し語りたい。

 

土柱とは1

阿波の土柱ってのは、130万年前の地層だ。その地層が長い間の風雨で削られて、あたかも柱のような形状になったものだ。

吉野川が運んできた砂礫が堆積して地層になって、それが隆起して岩肌になる。さらにそこに雨水が流れたりして、どんどん溝が刻まれていく。こうしてできたらしい。

 

土柱とは2

…で、アメリカのロッキー山脈やイタリアのチロルにある土柱と共に世界三大奇勝と呼ばれているそうだ。最初僕がここを知った10数年前は、「ロッキー山脈やチロル地方」と並んでいるのかと勘違いし、「いやいやいや、山脈や一大地方と100mほどの岸壁を並べちゃダメでしょ」って思っていた。

 

だけども、ロッキーにもチロルにも土柱があるんだね。それをまとめて世界三大奇勝、あるいは世界三大土柱と呼んでいるんだね。

…とはいえ、冒頭にも書いた通り日本だけがそう呼称しているっぽいけども。

 

土柱とは3

ちなみに、調べてみたらロッキーやチロルの土柱は確かに柱っぽい。トーテムポールっぽくもあり、トゲっぽくもあるけども、独立している感じがする。しかも範囲が広大。

阿波のものはなんだかカーテンっぽい。だからといって簡単に優劣をつけられる話ではないだろうが、"世界三大"みたいに背伸びしすぎなくってもいいのになって思う。

 

日本には日本の良さがあるから、世界と比べる必要はないのよ。それが僕の持論。世界にはスケールでは及ばないけども、箱庭のような世界観であれば日本は随一。ミニがいい。

 

ミニ土柱1

そうそう、ではついでにミニ土柱の話をしよう。

展望台(上)に向かって歩いているとき、『MINI DOCHU』という看板が現れたのよ。なぜに唐突に英語?いきなりインバウンドに優しくなった。インバウンドどころか日本人も全然いないけど、ここ。

ミニ土柱ってなんだろうって思って周囲を見渡すと…。

 

ミニ土柱2

遊歩道の反対側、山側にも『ミニ土柱』の小さな看板がある。もしかして右側に写っている、ちょっとボッコリした土肌が土柱だというのか…?

触らないけど、触れるほどに近くて小さい土柱?これも130万年前…?よくわからないけども、こういうよくわからないものが大好きだ。世界三大よりも、こんなスケールでいい。

 

そんな土柱が好きだ1

なんだかんだでね、土柱って世界三大どころか、世界に3つしかないほどに貴重な地層だそうだよ。

確かにあまり他では見かけないタイプかな。世界で3つなのだとしたら、すごく貴重だよね。しかも町のすぐ近くで、こんなに気軽にドライブで行けて。

 

そんな土柱が好きだ2

だからみんなも行ってみるといい。もうちょっと賑わえばいい。

そう思いながら展望台(上)から駐車場に向かって下りながら眺める山々、綺麗だった。

 

以上、日本7周目を走る旅人YAMAでした。

 

 

住所・スポット情報

 

  • 名称: 阿波の土柱
  • 住所: 徳島県阿波市阿波町北山540
  • 料金: 無料
  • 駐車場: あり
  • 時間: 特になし