週末大冒険

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ちょっと出かけてみないか。忘れかけていた、ワクワクを探しに。

No.571【新潟県】レトロ自販機のある小さなお店「24サクライ」!閉店前の思い出を語ろう!

ここ10年ほどで脚光を浴びるようになってきた、レトロ自販機。昭和時代に造られた、アツアツのそばやうどん・はたまたトーストやハンバーガーの出てくる食品自販機を指すケースが多い。

 

メディア等で取り上げられる一方で、故障やオーナー高齢化で運営を停止してしまうお店もある。名店がクローズする際にはSNSも大賑わいとなり、その後もしばしば話題にのぼる。

…だけども、「24サクライ」の話は全然聞こえないねぇ…。

 

 

2015年の初頭まで存在した、小さな小さなドライブイン。ここにレトロ自販機があったのだ。僕はこのお店が閉店する数ヶ月前に滑り込みでアプローチしたことがあり、それが最初で最後となってしまった。

 

つまりはもう10年以上前の話なのだが、その爪痕をどこかに残しておきたい。そう思って当時のことを回顧することとしたんだ。

それでは時は遡り、2014年のまだ暑かったあの日へ…!

 

 

ちょっとヤバいドライブイン

 

僕は西日を受けながら、海沿いの国道113号を新潟東港近辺に車を走らせていた。

目指すはレトロ自販機保有店である24サクライだ。わずかな情報を頼りに、今そこを目指している。

 

24サクライ訪問1

この国道113号は国道7号と併走しているが、7号と比べて車通りは少なく、工場地帯の中を直線道路が突っ切っているのみの状態だ。僕の目指すレトロ自販機、本当にこんなところにあるの?ちょっと不安になる。

 

直線の快走路すぎて、どうやら店舗を通り過ぎてしまった様子だ。地図を確認し、Uターンして戻り、24サクライに到着することができた。

この店舗、東向きなのだ。西から来ると気付かないことが要因であった。しかも対向車線にあったし。

 

24サクライ訪問2

あえて言葉を選ばず、このときの僕の正直な感覚で語ろう。

道路沿いの空き地にポツンと建つボロボロで暗い建物。それが目指していたドライブインであった。「廃墟?」って本気で思った。

これはすごいぜ。空き地にホントに倉庫の残骸とか放置されているし。僕以外に駐車車両はない。自販機があるのみの建物。旅行者は絶対に「ここで休憩しよう」とは思わないだろうな。

 

24サクライ訪問3

『24サクライ』の看板が無ければ、完全に建設現場の仮設自販機コーナーだと思われるだろう。一般人が踏み込んだら怒られるかもしれないフィールドだと思ってしまうだろう。

だけどもドライブインなのだ。ちょっと前まで24時間営業だったので、『24』なのだ。今は深夜0時に閉店するそうだけど。それでもスゲーけどよ…。

 

向かって右手、自販機の裏にあたる部分はゲームコーナーだ。残念ながらそっちのエリアは僕は足を踏み入れなかったので、詳細は不明である。

レトロ自販機は左側、純白の小さな小屋の中にある。

 

24サクライ訪問4

その純白のブースにドキドキしながら入った。

うわぁ、外観もアレだけども、中もなかなかに暗いな!生命反応控えめだな!

 

 

レトロ麺類自販機と対峙する

 

自販機ブースに入った。稼働しているのかしていないのか、不安になるほどに仄暗い空間であった。思わず「大丈夫かこれ…?」って呟いた。

 

レトロ自販機1

僕はこういう雰囲気を見ると「渋い」という表現を多用するが、それすら迷うほどの雰囲気であった。

通電しているのかこれ…?うん、通電している。それにより「廃墟ではない」と認定できた。電気、大事。ギリギリ生きているよ、この建物。

 

さてさて、奥に見えるのは富士電機製のレトロ麺類自販機だ。手前にはカップヌードル自販機もあるぞ。これもこれでレアなのだが、今の僕は富士電機自販機にしか興味はない。接近して確認しよう。

 

レトロ自販機2

自販機のパネルは点灯していないが、メニューボタンが点灯しているので稼働しているのがわかる。

あと、左側に写っているダンボール箱の中に、大量の丼が入っている。レトロ自販機の麺を食べた後の容器だ。結構にぎわっているのだな、ここ。意外。

 

レトロ自販機3

なんか気持ち悪いくらいにジワジワとちょっとずつ近づいているけど、許せよ。僕は慎重だったのだ。そして手元に残る数限られた写真、その多くがに多様なアングルだったんだからしょうがないっしょ。

ちゃんと1枚ずつ撮影しているんだからね、これ。何の意味があって同じようなアングルにしているのかは、もう覚えていないけどさ。

 

貼り紙には『お願いします!!器の改修に御協力下さい!!』と"!"が多めで必死だ。

そうなのだ、よくわかっていないお客さんが器は使い捨てだと思ってテイクアウトしてそのまま戻さなかったり、あるいは悪意のある人が記念に持ち帰ってしまったりするケースがあるという。

あと、普通のごみ箱に捨ててしまうケースもある。

 

しかしこれは使いまわしている。お客さんが持って行ってしまうと器を買い足さないといけない。ギリギリのコストで運営しているレトロ自販機界では、この出費は非常にイタイのだ。

 

レトロ自販機4

メニューはラーメンと天ぷらうどんがあり、共に300円。

既に天ぷらうどんは売り切れだ。ではラーメンにしましょうね。ボタンを押すと内部で調理が始まり、20秒ちょっとでラーメンが取り出し口から登場する。

…と共に、ラーメン側にもうりきれランプがついた。僕が最後の1つを購入したのだ。

 

レトロ自販機5

出てきた。

なんだか麵が多めのような気がするし、メンマも多いな。個性に満ちた、いいラーメンではないかね?早速飲食スペースで食べよう。

 

 

最後の自販機ラーメンを食う

 

自販機ブース内、窓際に飲食用の細長いカウンターがある。そこに座ると、工事現場の空き地みたいな殺風景なドライブインの敷地が良く見えた。余計な情報がカットされたこの視界、これもこれでよい。

 

自販機ラーメン1

自販機ラーメン。具は最初目についた通り大量のメンマ。それからチャシュー…いや、ハム?それともスパム?おめぇ、この界隈(レトロ自販機界)ではちょっと見かけねぇヤツだな、どこ出身だ?…って感じの肉だ。

 

カウンターの上には盗難防止用に紐で括り付けられたコショウと七味唐辛子がある。盗難する人、いるのかな?いるからこのように首輪がついているんだろうな。世知辛いけどもちょっとかわいいぜ。

ラーメンにはコショウを振りかけた。

 

自販機ラーメン2

食べていたら、おじさんが1人来てレトロ自販機から麺を購入しようとし、うりきれランプを見てガッカリして帰って行った。

服装や車から見て、たぶん近所の常連さんではなくって僕のようなレトロ自販機ハンターだ。最初に「廃墟だと思った」とか辛口の批評をしてしまったが、器の回収ボックスといい今のお客さんといい、毎日コンスタントにレトロ麺を求めるお客さんが来ているのだな。これはすごいや。

 

しっかし危ない危ない、あと数分遅かったら僕が自販機麺にありつけないところだった…。でも気の毒だ、すまん。せめてこのラーメンはあなたの分までおいしくいただく。

 

自販機ラーメン3

麺、もちもちだ。うまい。そしてスープはやや薄めの醤油味。すっきりして飲みやすい。肉はよくわからんけどもジャンクな感じがした。これも自販機麺っぽくてGoodだ。

どうやらラーメンやうどんは、ちゃんとドライブイン内の調理スペースで作っているらしいよ。

 

ちょいとボロい小屋でのラーメン。こういうシチュエーション、いいね。レトロ自販機は食べるシチュエーションまでを含めて1つのエンターテイメントだな。

西日の射しこむ小屋の中でラーメンをすする。これが「旅」なのだと思うよ。ちなみに今日の宿とかは無い。どこで寝るのか考えてもいない。これも旅。

 

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2015年2月、この24サクライは閉店してしまった。僕の知る限りであるが、事前告知もあまりなく閉店の理由も開示されておらず、ひっそりと無くなってしまった。

 

GoogleMAPより

「一説によるとすぐ近くにコンビニができてお客さんが奪われてしまったから」っていう話がある。しかし、レトロ自販機はコンビニの代わりにはならないし、コンビニはレトロ自販機の代わりにはならないような気もするけどねぇ…。僕の場合は完全に使い分けている。

あぁ、でもドリンク一本買いたいだけだったら、24サクライではなくコンビニに行き、そしてなんか他の物をついで買いしてしまうかもなぁ…。

 

GoogleMAPを見ると、あの時の建物はたぶん綺麗にリニューアルしてまだ存在している。そして中古車ショップになっている。実際に見に行こうかとも思ったが、車を停めづらそうだし勢いで中古車を買ってしまいかねないので、GoogleMAP越しに眺めるだけにした。

そして僕は夕暮れの入道雲の中へ…!

最初で最後の24サクライ訪問を果たした僕は、日本海沿いに北へ北へと駆け上がる。

前方にはドロドロした入道雲が現れ、きっとすさまじい夕立に見舞われること必至なのだが、「なんでも来いや」って言いたいくらいに満ち足りた気持ちだった。

 

以上、日本7周目を走る旅人YAMAでした。

 

 

住所・スポット情報

 

  • 名称: 24サクライ
  • 住所: 新潟県聖籠町大夫興野2812
  • 料金: ラーメン¥300他
  • 駐車場: あり
  • 時間: 朝(詳細不明)~24:00