週末大冒険

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ちょっと出かけてみないか。忘れかけていた、ワクワクを探しに。

No.533【青森県】惣菜とご飯で350円!80代のおばあちゃんの営む「惣菜田中」閉店に涙した!

青森駅近くでイートインできる惣菜屋「惣菜田中」。

80歳をちょっと超えるおばあちゃんが1人で営んでいたのだが、そのお店が2025年11月に閉店してしまった。僕も何度も通っていたので、とても悲しい。

悲しいけれども、だからこそその思い出を丁寧にしたためたい。

 

ただね、実は惣菜田中については一度このブログ内で取り上げたことがある。だから今回はその続編というかたちで執筆しようと思う。

 

 

さーて、前回はどこまで書いたのだっけ…?

そうか、雪が延々続く青森についに春がやってきて、青空の下の雪景色の中、惣菜を食べたところまでだったっけかね…。

 

 

店内に"オブラティオブラダ"の曲ががかかった。

僕との会話が終わったおばあちゃんは、ゴキゲンそうにそれを鼻歌で歌っていた。

重低音の鼻歌で音程もズレていたが、それが心地よかった。

 

…僕と惣菜田中のおばあちゃんのお話は実はまだ続くけど、ひとまずここまで。

 

そうだそうだ、ここまでであったな。

 

 

惣菜田中とは、こういうお店だ

 

いきなり読者の99%を置き去りにするようなスタートで申し訳ない。まずは田中惣菜についてキチンと説明する責務があったよね、僕。

以下が以前田中惣菜について執筆した記事である。読んでいただけると理解が深まるかもしれないが、別に読まなくても運命は大きくは変わらないので大丈夫。

 

drive-ns.hatenablog.com

 

上記記事の内容をギュギュっと要約してご説明しよう。

惣菜田中は昭和レトロな店構えの店舗で、惣菜を持ち帰り購入ももちろんできるし、皿に好きなだけ取ってイートインもできるというお店なのだ。70代後半のおばあちゃんが毎日たくさんの惣菜をお皿に盛りつけて、あなたが来るのを待っているよ。

 

雪の中でも、待ってるよ

店に入り、おばあちゃんに「食べていきますねー」と声をかけつつ、そばにある皿を手に取って好きな惣菜を盛る。おばあちゃんはそれにあわせて丼にご飯をよそってくれる。イートンだとご飯もつくのだ。もうこれは立派な定食である。

 

メニューは毎日違うぞ

おばあちゃんに「じゃあこれでお願い」とお皿を見せると、「1・2・3、ふんふんふん…」と品数を数え始める。でも大抵の場合”4”以上は数えるのを省略し「ふんふんふん…」だ。そして「じゃあ350円ね」みたいに言われる。

すごく大雑把なカウンターだ。おかずがかなり少なめだと300円、普通レベルだと350円。そんな感じ。

 

オリジナル定食

他にも個別オーダーで豚の生姜焼き定食を作ってくれたり(これも350円)、金曜はかなりの量のカレーを200円で提供してくれたりと、いろいろといい意味でバグっているお店。そしておばあちゃんフレンドリーで優しい。

 

前回の記事には2023年3月の訪問まで、10回ちょいほど訪問した記録を執筆していると思う。

もちろんおばあちゃんにも顔を覚えられ、行くたびに「あら、また来てくれて嬉しいわ。相変わらず忙しいの?」みたいに声をかけてくれるし、ブログ掲載を前提に店内の写真を撮らせていただいたりもした。

惣菜もおいしくって心がほっこりするが、なによりもおばあちゃんに会いに行くのが好きだったのだ。

 

そんなお店だ。では、改めて続きをどうぞ…!

 

 

僕も常連になれただろうか…?

初夏、はるえ食堂と共に…

 

爽やかな初夏の青森だ。僕は再び惣菜田中を訪問していた。

 

夏の思い出1

あ、僕はすぐに気づいた。テント屋根が新しくなっているのだ。

今までの濃いピンクのテント屋根は、3ヶ月ほど前の時点ではもうボロッボロに破れていた。それを新調したのだね。綺麗なオレンジだ。おばあちゃんのやる気を感じる。しかもいい感じにポカポカ陽気ということもあり、お店を眺めるだけで嬉しくなるね。

 

中に入るとおばあちゃんが「久しぶり、いらっしゃい」とニッコリ声をかけてくれた。

 

夏の思い出2

いや、しっかし今日はすごい人。中はイートインの人が5人もいるとギュウギュウなのだが、今回はそのMAX状態なのである。12時台後半という、ラッシュの後半の時間帯であったからかな?そのせいか惣菜も残りちょっと少なめだ。

 

おばあちゃんは既に空になった大皿を片付けながら、「お兄さんここの惣菜用のテーブルに座ってくださいな」と言ってくれた。ってことで、イートイン用のテーブルではなく惣菜陳列用のテーブルで食べるという珍しいパターンとなった。

 

夏の思い出3

惣菜を眺めながら惣菜を食べた。今回もこれで350円である。焼き魚があるだけで満足度が跳ね上がるよね。幸せ。しかもご飯はたっぷりだ。ワイワイにぎわう店内の雰囲気を楽しみながら、僕はランチを満喫した。

 

今回は、はるえ食堂訪問の裏番組

実はこのときの訪問はね、歩いて数分のところにある「はるえ食堂」という90歳のおばあちゃんが営む絶品やきおにぎりの、掘っ建て小屋みたいなお店を訪問した直後の出来事なの。

ところではるえばあちゃんも、2025年に入ったあたりで正式に引退してしまい、これまた切ない気持ちになったさ。

 

drive-ns.hatenablog.com

 

はるえばあちゃんの営む、戦後の闇市みたいな風貌の小さな小さな「はるえ食堂」については、上記の記事でご確認いただきたい。

このエリアは、こういう心温まるお店が集結していたのだよ。

 

 

唯一テイクアウトしたときのこと

 

いつものように惣菜田中に入店した。もう行くのが楽しみなので、鼻歌交じりに入店した。

 

テイクアウト回1

当初から眺めている『がっつり食べたいあなたにしょうがやきごはんセットで350円 少食なあなたに300円からお食事できます』の看板、随分とダメージが蓄積されてきているなって思った。たぶん薄いベニヤ板なのだ。青森の過酷な冬を屋外で耐え忍ぶには限界が来たのであろう。

 

テイクアウト回2

うおぉ!ただし店内には未だかつてないほどにレパートリー豊富な惣菜群!!僕は色めき立った。ただ、僕のテンションとは裏腹に、おばあちゃんの表情は沈んでいた。

「今日は全然お客さんいなくて惣菜たくさんあまって悲しいわ…。みんな、私のことを嫌いになってしまったのかしら…。」とションボリしているのだ。

 

これがね、もし僕が学生時代であり同期の女子が口にしているセリフであれば「はぁ!?めんどくせー女子だなぁ!」と言ったであろう。しかし僕は今はダンディズムあふれる紳士であり、相手はお世話になっているおばあちゃんだ。ここはイケメンなところを見せるしかないであろう。

 

「あれ?じゃあ今まで遠慮してたんだけど夕食用に持ち帰りしよっかなー、わーい」と、夕食分をパックに詰めた。今夜は外食予定だったが作戦変更なのだ。それでいい。それがいい。

 

テイクアウト回3

もちろんイートインもする。ランチをしに来たので、当たり前だ。茹で卵の肉包み、かきあげ、山菜の炒め物(?)…。僕の好きなメニューが目白押しだった。うまいうまいと言いながら僕は食べた。

 

テイクアウト回4

フハハハハハ、残念だったな、お前ら。このときの惣菜田中は12品もあって最高だったのだぞ。もちろんいつも最高なのだが、このときはエクセレントだったのだぞ。ざまーみやがれ。

だからおばあちゃんに断って惣菜群の写真も撮っておいたのだ。

 

テイクアウト回5

ついでにイートインスペースの写真も撮らせてもらった。

コロナ禍から設置されたと思われる座席と座席の間のパーテーション。これが外される日を、僕も一緒に迎えたいなぁ。そんな日が来ることを願って止まない。

 

…そしてその日の夜である。

僕は1人だけどもホテルのちょっといいツインルームで、夜景を見ながら惣菜を食べて酒を飲んでいた。最高の夜の幕開けだ。

 

テイクアウト回6

まずは惣菜田中のテイクアウトだ。酒と合わせるのはこれが初であるが、間違いなく馴染むであろうと本能がささやきかける。

続けて、はるえ食堂と、その隣の「奈良商店」で買ってきた焼きおにぎりと焼き魚も開封する。さぁさぁ、パーティの開始ですぞ!!

 

テイクアウト回6

これね、前章でリンクを貼ったはるえ食堂の回にも登場した写真なんだ。いきなり汚い食べかけの写真で恐縮ではあるが。ホテルの円形テーブルを使って1人宴会を始めたのだ。

惣菜田中・はるえ食堂・奈良商店。僕が敬愛する青森のマダム3人の愛情がここに集結している。なんてすばらしい晩酌なのであろう。

 

あ、いきなり”奈良商店”という新ワードが出てきたので、ここで軽くご説明しておく。

 

これが奈良商店

これは真冬に初回訪問した時に撮らせていただいた写真。

奈良商店さんは先ほど書いた通り、はるえ食堂の隣に位置し、同じように掘っ立て小屋ののようなスタイル。おでんや惣菜や焼き魚を売っており、はるえ食堂のはるえばあちゃんが怪我をしてなかなか復帰できなかった時期などは、僕は奈良商店のおばちゃんにその旨を尋ねて情報を得ていたのだよ。

 

 

その後も通う日々…

 

その後ももちろん、僕は田中惣菜に通った。行くたびにおばあちゃんが「また来てくれてありがとう」と言ってくれる。それが楽しみでもある。そんな思い出を一部ダイジェストで書くね。

 

常連化が進む1

夏の日照りの青森市街。オレンジのテント屋根が目にまぶしい。

常連さんと思われるおばちゃんが、入店してきた僕を見て「あら、初めて?注文の仕方を教えましょうか?」みたいなニュアンスで声をかけてくれるが、おばあちゃんんは「ふふふ、その方は遠くからよく来てくれるお馴染みの人なのよ。」とコメントしてくれる。

なんだか常連の1人になれた気分で、その言葉が嬉しい。

 

常連化が進む2

今回も350円。基本的に惣菜バイキングで食事をした際には、350円以外だったことが無い記憶だ。ドッサリ取れば当然それ以上になるのだろうが、僕にはこの量がちょうどいい。

あ、でも今回は「ちょっと少なくない?大皿に1つだけ残っているのがあるから、それオマケで載せてあげる」と言われ、少し量が増えた。恐縮。

 

ちなみにお茶はセルフサービス。ポットにアッツアツの状態で入っており、僕はたびたびそれで舌をヤケドしているが、それも醍醐味だと思っている。

 

常連化が進む3

これは唯一、惣菜が全部売り切れていたシーンだ。このお店は14時までの営業なのだが、閉店20分前の13:40に行ったらこんな状態だった。本来は中央の木のテーブルの上の大皿の惣菜が並べられているのだ。

 

しかし僕は動じない。今日は金曜日。そして僕は知っている。金曜日はカレーをオーダーできることを。

 

常連化が進む4

充分にお腹いっぱいになるボリュームで、たったの200円。神。300円の大盛カレーもあるのだが、これでまったく不足はないのだ。しかも野菜ゴロゴロでありがたい。

おばあちゃんに「少し間隔が空いてしまうかもしれないけど、また必ず来ます」と伝えた。おばあちゃんは「ありがとうね。こんなお店で良ければ、いつでも待っているからね。」と言ってくれた。

 

 

2025年初頭、雪景色の中を再訪

 

ちょっとだけ季節が進み、今年である2025年の2月のことだ。惣菜田中のラストイヤーだ。僕は雪の積もる中、久々に青森を訪れていた。

 

まずははるえ食堂へ…1

話は反れるが、まずは惣菜田中から徒歩数分のはるえ食堂を訪問してみたのだ。あの90歳のおばあちゃんの絶品焼きおにぎりを食べたかったからだ。

しかしお店は営業しておらず…。隣の奈良商店のおばちゃんに「ちょくちょく来ている僕です、こんにちは」と挨拶し、はるえおばあちゃんの近況を聞いてみた。

 

はるえおばあちゃんは元気ではあるが、このお店に送り迎えをしてくれる息子さんが雪下ろしで忙しく、お店を営業できていないのだそうだ。そっか、おばあちゃん自身がお元気なのであればよかった。また暖かくなったら営業できる可能性が高いってことね。

 

まずははるえ食堂へ…2

奈良商店で焼き魚を買い、営業していないはるえ食堂を写真に収めた。

ただ結論から言うと、もうはるえ食堂は再開することはない。春に正式に閉店が発表されたのだ。90すぎまで暑い中も寒い中も営業していたはるえおばあちゃん、お疲れ様でした…。

 

そして惣菜田中へ

近距離なのでテクテク歩いて惣菜田中に向かう。

田中のおばあちゃんに「久々に来ましたー!」と挨拶をすると、「あら、お久しぶり。このお店を覚えていてくれてありがとね。」と嬉しそうに微笑んでくれた。

 

2025年冬1

これが今回のラインナップだ。12時ちょっと前に来たのに、もう結構残りが少なくなっているように見受けられる。今日も盛況だったのであろうな。

 

ブログ掲載のためであることを断って写真を撮らせてもらっていると、おばあちゃんは「実はWebを見てここに来てくれる人も最近いるのよ」と言う。

そうなのか。2025年2月現在、Webで「惣菜田中」で検索するとほぼTOPに僕のブログが出てくるので、もしかしたら僕のブログを読んでここに来てくれた人もいるのかもしれないなぁ。そうだったら嬉しいなぁ。

 

2025年冬2

惣菜、今回は味しみしみ系のものに絞ってチョイスしてみた。相変わらずうまい。素朴で愛情たっぷりの味がする。「残っているのが少なくてごめんなさいね」と言われたが、白米にブーストかかる味なので問題ないよ。

 

2025年冬3

今回嬉しかったのは、イートインの座席間を仕切っていたパーテーションが無くなっていたこと。もう世間的にも大々的なコロナ対策が下火になっているしな。店内に開放感が出たように感じられる。

 

おばあちゃんは、先日新聞社の取材も受けたと語っていた。おそらくこの数日後にニュースリリースされる『「惣菜田中」物価高でも値上げしない店/青森』という記事のことを言っていたのだろうなと、後日気付くことになる。

 

2025年冬4

ところで、以前あったコーヒーやおからドーナツは姿を消していた。もともとそんなに需要がなかったと推測しているが…。でも、おからドーナツは機会があれば食べてみたかったかもな…。

 

2025年冬5

「また暖かくなったら来ますね!」とおばあちゃんにお礼を言い、僕は雪の中を歩きだした。

あぁ、今回の青森も楽しかった。毎回いい思い出ができるなぁ。

 

 

2025年秋、最後の訪問の思い出

 

最後の訪問記録である。2025年9月末、僕は再び惣菜田中を訪れた。

 

最後の訪問1

あぁ…、さすがにだいぶ外装のデコレーションが痛んできてしまっているなぁ…。

ツタのようなフェイクグリーンであしらっていた看板周りは、そのグリーンがほとんどなくなってしまっている。

看板も『がっつり食べたいあなたに…』や『がんばるあなたに…』がなくなっている。右上の黄土色の板がむき出しになっている部分も、本来は豚丼などの口頭注文限定メニューなどが紹介されていたのだ。

 

最後の訪問2

大事な要素である店名が書かれた看板も読み取りづらくなってきているし、快晴の青空の下で眺める店内は日陰であることによるギャップで、どうなっているのかよく見えない。

まぁ、でもいいのだ。店名も看板もなくっても、知っている人は知っているから。この中でおいしい惣菜を食べられることを。

 

最後の訪問3

開店直後の入店。しかしいつもよりも大皿の数がちょっとだけ少ないかな…。これは前回も感じたことだが、おばあちゃんの体力がだんだんしんどくなってきて、もしかしたら作る量自体が減っているのかな…?

 

おばあちゃんに「こんにちは、ちょっとだけお久しぶりです」とご挨拶をした。おばあちゃんには戸惑いの表情が浮かんだ。

「ごめんね、申し訳ないけどあなたを思い出せないの…。」と言われた。僕は「どこそこから来ていて、前回はいついつで、今までこんな会話をして…。」みたいなことを言ってみた。

しかし「ごめんね、最近は調子のいい日と悪い日があるんだけど、今日は思い出せないみたい…。」とのことだった。

 

最後の訪問4

少し切ないけど、良いのだ。おばあちゃんの長い長い人生で、おばあちゃんが出会ってきた人は何千人・何万人といるだろう。直近のほんの数年で10数回出会った僕については、そこまで重要性は高くないのだ。むしろ、僕がおばあちゃんとこのお店のことを覚えておく。それが大事なのだ。

「ちょっとお無沙汰なので無理もないです、全然気にしないで!」と言い、僕はいつものように惣菜を選んだ。

 

最後の訪問5

おばあちゃんにはあらかじめ「ご飯は少なめで」と言い、惣菜も少しセーブした。実はこの少し前に、大好きな純喫茶でモーニングをしており、結構お腹が膨れていたのだ。だけども田中のばあちゃんには挨拶しておきたく、ここを訪問したのだ。

おばあちゃんは「本当にそれだけで大丈夫?」と心配していたが、大丈夫。ちょっとだけしか取らなくって申し訳ない。でもうまい。

 

実はこのとき、なんとなく違和感も感じていた。おばあちゃんは疲れているのだと、先ほどの会話以外の部分でも感じ取っていた。それはポットのお茶の温度であったり、お皿の管理方法であったり…。あと、壁の掲示物や小物の数も減っていた。

何度も来ないと感じ取れないようなわずかなものではあったが…。

そして、「たぶんこのお店に来るのは、これが最後になるだろうな…」と感じ取った。

 

最後の訪問6

なので、感謝の気持ちを込めて空の食器の撮影をしていた。そして、いつものように食べ終わった食器を下げておばあちゃんにお礼を言う。

「また来ますね」と僕は言い、おばあちゃんは「ありがとう、また来てね」とほほ笑んだ。

 

最後の訪問7

退店し、最後になるかもしれない営業中のお店の外観も撮影した。

…そのわずか1ヶ月半後、惣菜田中閉店予定の知らせを耳にすることとなった。

 

 

おばあちゃん、ごちそうさま。

 

惣菜田中は11/22に閉店する。その知らせを受けたのは11/9のことであった。正直「やはりか…」って思った。でも、思ったよりも早かったけども。

Webでいろいろ調べてみると、もう既にお店の外観のデコレーションは綺麗さっぱり撤去した状態で最後の営業をしているようだ。店頭には『長い間ありがとうございました』という閉店日が書かれたお知らせの紙が掲示されているそうだ。

 

願わくば行きたい。でも急すぎて青森には行けない。せめて電話でおばあちゃんに感謝を伝えたいが、どこにも電話番号の情報が無い。きっとお店自体に電話が無いのだ。

 

そこで閉店情報をくれた、Xで親交のある「衣兎さん」に代わりに見て来ていただけるようお願いをした。衣兎さんは閉店後、11月末の様子を写真に収めてくれた。

 

閉店した惣菜田中1

…というわけで、衣兎さんの写真を許可を得て掲載させていただく。

まずは外観だ。驚くほどに何もない。閉店前からいろいろ撤去が始まっていたことからも、しっかり者のおばあちゃんが計画的に閉店をしていったのだろう。

まだ全然劣化の気配のないオレンジ色のテント屋根に、逆に切なさを感じてしまうけどな。

 

閉店した惣菜田中2

厨房に置いてあったと思われる機器類。長年の仕事を終えて外に運び出されている。あ、冷蔵庫は見覚えがあるぞ。食器返却コーナーのすぐ脇に置いてあったものだ…。思い出が込み上げる。

 

閉店した惣菜田中3

おぉ、これシンクだったのか…。ボロッボロじゃねーか。今までありがとな…。

おばあちゃんは毎朝7時から仕込みをしていたらしい。これらを使い、長期休暇もなく日曜のみのお休みでずっと稼働していたのだ。しかもあれだけ食べて350円で。

 

「物価高だし暖房の燃料代もバカにならないけどね、それでも値上げしないの。私が若いときにいろいろ助けてもらったから。だからその感謝の気持ちとして、お客さんには安く食べてもらいたいの」。

いつかのおばあちゃんの言葉が脳裏によぎった。

 

閉店した惣菜田中4

自分のことばかりを考えてしまう僕だが、いつかおばあちゃんのように思える日がやってくるのかな…。

先のことはわからないけども、僕は惣菜田中のことをいつまでも忘れないだろう。

おばあちゃん、ごちそうさまでした。

 

以上、日本7周目を走る旅人YAMAでした。

 

 

 

住所・スポット情報

 

  • 名称: 惣菜田中
  • 住所: 青森県青森市古川1-10-10
  • 料金: 惣菜ご飯セット¥350他
  • 駐車場: なし。付近のコインパーキングを使用のこと。
  • 時間: 11:00~14:30(日曜定休)