三重県民の血の色は何色なのか。
きっと白なのだろうと、僕は思う。
なぜなら、三重県の誇る「大内山牛乳」をこよなく愛しているからだ!
それはまさに、三重県民の血!
…はいー、いきなり根拠のないこと言いましたー!
三重県の人の血液、実は見たことありませんー!
こんなことを書いてしまい、炎上案件かもしれませんー!!
しかしだ、三重県の人のソウルフードならぬソウルドリンクが大内山牛乳であることはたびたび耳にしているし、各所に大内山牛乳をアピールする看板もある。
三重県の牛乳パックは、あなたが想像する以上のサイズがあることも知っている。
はい、デカいね。
この牛乳パック、冷蔵庫に入らないんじゃない?
むしろこの牛乳パックの中に、冷蔵庫がいくつか入っちゃうんじゃない?
今回は、そんなモンスター牛乳パックを目指してドライブした話だ。
インターを降りた瞬間に走馬灯のごとく牛乳
今回のお話は非常にシンプルでインパクト重視で、先ほどお見せした巨大牛乳パックの写真で物語の90%は終了だ。
だけどもそれだけでは味気ないし「じゃあTwitterで充分だろ」と言われてしまうので、もう少しだけ語ろう。
巨大牛乳パックが設置されたのは、2011年だという。
僕がその存在に気付いたのは、翌2012年だと記憶している。
しかしその頃の写真が手元にない。
なぜなら、その巨大牛乳パックは紀勢自動車の紀勢大内山インターを降りてすぐの国道42号に出てくる。
あまりに突然の出現だ。
そしてこの頃の僕って紀勢大内山インターに来るのは大体深夜だ。
結構疲れている状態である。
そこにいきなり巨大牛乳パックを出されても、反応できないのだ。
サブリミナル効果みたいに脳の片隅にこびりついた程度だ。
実は駐車場もあるのだが、深夜は付近は漆黒の闇であり、停車もままならないと感じていた。
そう、初めてこれを撮影したのは2013年の3月のことだった。
この貴重な1枚の写真を大事に大事に抱えて、そして時は流れて2022年である。
僕は奮い立った。
「いや、昼間の写真も撮っておかないとダメだろ!」と。
9年の月日が流れてしまったが、巨大牛乳パックの写真を取りに行こう、三重県へ!
5000リットルの巨大牛乳パックを見上げる
2022年、日本6周目を走る僕はかつての僕とは違い、とてもクールなナイスガイだ。
何が言いたいかというと、以前のようにアタフタせず、冷静に正規の駐車場に愛車を滑り込ませることができた。
ここ、正式には「大紀公園」というらしい。
Googleマップで見て知った。
ご覧のように駐車場もあるが、交通量の多く流れも速い国道にいきなり出てくるので、ちょっと入りづらい。
しばらく僕はここにいたが、他に誰も来なかったし。
写真撮影する僕を、国道を走る車が好奇の目で見ていたし。
巨大牛乳パック。
5000リットル。
高さは4mあるらしい。デカい、のひとこと。
もちろん中に実際に牛乳が入っているわけではなく、広告のためのオブジェだ。
残念ながら僕は本物の大内山牛乳を購入して飲んだことはないが、本物のパッケージを忠実に再現している。
デフォルメされまくった草原の絵が個人的には好きだ。
さて、まだコイツにはビックリな秘密がある。
巨大牛乳パックの裏面に回ってみよう。
デザインが違う!!
向こう側の2面とこっち側の2面で、パッケージが違うのだ。
こっち側から見ると「コーヒー」と書いてある。
コーヒー牛乳のことだろうか?
反対側に比べて少し劣化が進んでいるのが残念だ。
牛さんは一緒だが、草原のデザインも違うし虹も出ている。
間違い探しのような絵を眺めるのも楽しい。
こっちのコーヒーバージョンは車道からはちょっと見づらく、さらに公園中心部から見ても裏側にあたり、コーヒーバージョンをまともに眺めるのは今回が初めてであった。
感無量。
ちなみにだ。
Webで調べたところ、この牛乳パックは180度回転するギミックもあるらしい。
牛乳とコーヒーの位置を切り替えられるのだな。
しかし、未だかつて回転させたことは一度もないという…。
でもいつか動かしてみてほしいな!できればその瞬間に立ち会いたいな!
「モーっと牛乳を飲モー!」「モっと!モっと!」
巨大牛乳パックに夢中になりすぎてしまった。
この章ではもうちょっと物事を俯瞰して、この大紀公園に何があるのかをご説明したい。
敷地の大半はレンガ敷きの綺麗な公園である。
実は巨大牛乳パックは駐車場に佇んでいる存在であり、ただでさえ狭い駐車場がさらに停めにくくなっている。
敷地を囲う塀には、ここ大紀町の景勝地や特産物が描かれたパネルがある。
花火・漁業・渓谷…。
…と思ったら、「がんばろう!!日本」とスケールがいきなり飛躍して戸惑う。
そういう規模の話をしていたんでしたっけ、僕ら?
とりあえず、それらのパネルは「人の命は何よりも大事」というありがたいお言葉で締めくくられた。
※「町是」って聞かない言葉だよね。Webでもほぼ記載が無くてかなり調べた。ようするに指針ということ。
…で、そこから噴水のある広場に繋がる。
噴水は稼働していなくって静かだったが、季節性のものなのだろうか?
その背面の壁には大きく丸太で「大紀」と描かれている。
タイル帳の壁面に接近してみた。
わー、すごいほっこりすることが書かれているぞ!
大紀町の子供たちが、夢や好きなことを刻んだのだろうな。
学校でこういうものを作り、こうやって施設に形となって残るのっていいな。
タイルの端には「着工2010、完成2013」と書かれていた。
このタイルを作った子供たちも、そろそろ大人だろうか?
ふとした機会に、ここを訪問して懐かしんでいてほしいよな。
ちょっとだけパネルシリーズのところまで戻らせてほしい。
この「大内山酪農」のパネルがヤバかった。ツボに入った。
10秒の動画なので、以下を見てほしい。
ちなみに、音声をONにしないと見ても意味ないと思う。
センサー式で、人間が近付くとパネルの牛の親子が、吹き出しに書かれている通り「モーっと牛乳を飲モー!」「モっと!モっと!」と話し出した。
「モっと!モッと!」と煽る意味がよくわからない。
学生の無謀な飲み会か。
あと、「モーっと」・「飲モー」・「モっと」は、牛の鳴き声と掛けている。
…って、解説させるな。解説しているこっちが恥ずかしい。
ゆるゆるな脱力系のパネルだ。こういうの、大好きだ。
すごいぞ、地元に愛される大内山酪農
大内山牛乳を作る、大内山酪農。
三重県では絶大な勢力を誇るが、紀伊半島以外の方だとあまり馴染みがないだろう。
僕も正直、この巨大牛乳パック以外では馴染みがない。
ただ、紀伊半島をドライブしていると、よく目にするのだ。
それに三重県の学校給食にも多く使われているという。
どうやら大紀公園に巨大牛乳パックを設置しようと言い出したのは、当時の大紀町の町長さんだったらしい。
つまりは、大紀町のシンボルが大内山牛乳なのだ。
ただの広告ではインパクト不足で面白くないからと、あのようなユニークな巨大牛乳パックを考案したらしい。
大成功だ。インパクト絶大で、一度見たら忘れられない。
でも、実は僕は牛乳は苦手なんだ、ごめんなさい。
でも、コーヒー牛乳なら飲める。
またいつか機会があって三重県内の入浴施設とかに入り、自販機にコーヒー牛乳が売っていたら買おう。
暑い時期に訪問し、そこに大内山牛乳のソフトクリームが売っていたら買ってみよう。
そう思い、僕は公園を後にした。
以上、日本6周目を走る旅人YAMAでした。
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