週末大冒険

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ちょっと出かけてみないか。忘れかけていた、ワクワクを探しに。

No:048【大阪府】「ほな、さいなら」巨大ふぐ看板「づぼらや」コロナで100年の歴史に幕!

今日は10月15日…。

もう1ヶ月が経過してしまったのか。

 

大阪の「新世界」のシンボル的な存在であった巨大ふぐ看板を掲げていた、あの「づぼらや」が9月15日に閉店してから…。

 

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原因は、2020年に猛威を振るう新型コロナウイルスに伴う、営業自粛で経営難になったことだという。

 

まさか、あの巨大ふぐ看板が無くなるだなんてな…。

信じられない。

 

最後に見たのは、閉店からちょうど1年前に当たる2019年の9月中旬のこと。

ちょっと回顧させてくれないか、あの日のことを。

 

 

づぼらや閉店1年前の新世界

 

あの日、1年後の未来なんて何も知らない僕は、のほほんと巨大ふぐ看板を見上げながら、1人たこ焼きを食べていたのだ。

 

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新世界へ1

あんまり賑やかなところに車で突撃したらパニックになりそうなので、「通天閣」から徒歩5・6分と思われるところに愛車のパオを停めてみた。

 

でも、大阪の中心地なためか、駐車場代が相当に高い。

あと、背後のビルの外壁がベロンベロンで、大丈夫かなぁと思った。

 

では、お散歩だ。

 

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新世界へ2

通天閣が見えてきたーー!!

 

再び大阪から世界へ!EXPO2025

 

万博、また大阪で開催されるもんね。

その日が楽しみだね。僕も行きたい。

 

通天閣をかすめて、さらに「世界の大温泉スパワールド」方面に歩く。

スパワールドも昔入浴したことあるが、インパクトすごかったなぁ。

 

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新世界へ3

両側のガチャつきレベルが飛躍的にUPしたーー!! 

この自己主張のバロメータを振り切った看板群にクラクラするわ。

 

頭上を船が通過する、不思議な光景。

 

確かに、上品ではないかもしれない。

でも、すごくすごく元気をもらえる町。

なんだか笑顔になれる町。

 

そういう存在、人生において必要だと思う。

 

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新世界へ4

看板を見ながら歩く。

 

串かつ・串かつ・串かつ…。

あ、その向こうがづぼらやだな。

 

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新世界へ5

 

なんか浮いているぞ。

 

あれが、づぼらやの巨大ふぐ看板だ。

看板の概念の向こう側まで行っちまっている。

 

しかしここ新世界や「道頓堀」には、そんなダイナミックな看板が溢れているから恐ろしい。

もはや食のアミューズメントパークだね、これ。

 

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新世界へ6

ここでいったん、後ろを振り買ってみた。

通天閣が、看板群に飲み込まれつつある。

 

だけども、それも含めて混然一体となり、1つの世界観を構築している。

なんでもかんでも無節操に入れてみたら、なんか味がまとまって美味しくなった鍋、みたいな感じだろうか。

 

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新世界へ7

恵比須様だ。

手にはなんだか雑なデザインの…串かつ?

 

串かつ屋だから、串かつなのだろう。

決してみたらし団子ではないし、「道の駅 望羊中山」の名物のあげいもでもないのだろう。

 

…さぁ、そうこうしているうちに、づぼらやの目の前に到達したぞ。

 

 

づぼらやとたこ焼き

 

づぼらやは、大きなふぐ看板を出している通り、ふぐ料理屋だ。

フラリと立ち寄った旅人1人で入るには、少々ハードルが高いかなって思った。

巨大ふぐ看板はカッコ良くて魅力的だが、それに釣られて店内に入るのは、思いとどまった。

 

何より僕はたこ焼きが好きである。

なんだったら、ここに来た最大の目的もたこ焼きだ。

 

そうだ、づぼらやの巨大ふぐ看板を見ながらたこ焼きを食べればいい。

僕は天才か。

 

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づぼらや前1

「新世界 かんかん」という名前のたこ焼き屋を発見。

 

振り向けばづぼらやの巨大ふぐがつぶらな瞳でこっちを見ているような立地。

そして、づぼらや新館の隣。

ここにしよう。

 

隣の「餃子の王将」のファンタスティックな看板も気になるが、王将は他でも食べれる。ここは、かんかん一択だ。

 

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づぼらや前2

はい、できたー!

8個入りで350円。結構安い気がする。

アッツアツだ。

 

たぶん持ち帰り専用のお店なので、こんな感じに渡される。

これ持って巨大ふぐの前に行こう。

…とはいっても、移動距離は数mだけど。

 

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づぼらや前3

さぁさぁ、ここがベストプレイスか?

づぼらやの巨大ふぐの正面近くまで来たぞ。

 

右を向いている人が多いが、これみんな巨大ふぐを見上げているのだ。

 

ところでスマホで写真撮影するときって、みんな両手を顔の前に持ってくるでしょ?

それが、タイミングが合えばみんな巨大ふぐを崇拝しているように見えるのよ。

なるほど、ふぐ神。

 

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づぼらや前4

右に巨大ふぐ看板。

そして左手に「日本一の串かつ 横綱」。

 

どっちもすごい。人間の横綱と、魚類の横綱の共演である。

 

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づぼらや前5

おすもうさんだ。

おすもうさんが、いっぱいおる。

 

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づぼらや前6

反対側にはビリケンさんもいる。

 

お店の外壁の宣伝看板を見る限り、ちゃんこ鍋・どて焼き・寿司…。串かつ以外にもいろいろあるようだ。

どうやら飲み会とかで使えるような、なんでもあるお店みたい。

こういうところで、昼間から陽気に飲んでみたいものだ。

 

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づぼらや前7

ふぐを見上げながら、たこ焼きを食べた。

熱いのでヤケドしないように気をつけて食べたつもりだが、上顎の皮はベロンとなったようだ。

まぁ、僕はO型なので細かいことは気にしない。そのうち再生する。

 

ところでこのたこ焼き、めっちゃうまいな。

トロトロだし、でも揚げ玉がたくさん入っているようで、若干サクサクしたような、複雑な食感が楽しい。

なによりダシもタコもうまい。

 

最近は大阪のたこ焼きからは遠ざかっていたので、感動した。

やっぱ大阪のたこ焼きはうまい。

ヘタすれば、もう一店舗このあとハシゴしてしまうかもしれない。

 

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づぼらや前8

すさまじいインパクトを誇る、巨大ふぐ看板。

これはふぐ提灯を模しているらしい。

 

なんと体長は5m、直径は3mだそうだ。重さは100kg。

 

そして、提灯だからか看板だからか理由はわからないが、夜になると内部に仕込まれたライトが光って明るくなる。

提灯としても看板としても、正解だ。

 

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づぼらや前9

スパワールド近くまで行き、ちょっと引きで巨大ふぐ看板を撮影してみた。

バックには通天閣

新世界を表す構図としては有名なショットだと思う。

 

人力車もいるぞ。正面はすごい人だ。

しかし撮影している場所は少しだけ喧騒から離れていたので、ここでたこ焼きをゆっくり完食。

少々のダメージを口内に負ったものの、大変に満足した。

 

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づぼらや前10

この巨大ふぐ看板、実は違法らしい…。

 

大阪市の道路占用許可基準にて、看板が道路にはみ出る許容範囲というのが定められている。

それによれば、看板は地上から4.5m以上の高さを保ち、かつ店舗から1m以上突き出ないこと、ってなっている。

 

だけどもこの巨大ふぐ看板は、高さは10cm足りないし、規定より道路側に4mも飛び出ているそうなのだ。

かなり大胆に規定を超過してしまった。

 

しかし、大阪の文化を表す代表的なスポットということで、市長も黙認してきたそうだ。

うん、やっぱふぐ神なのかもしれない。神の威厳と権力。

 

すでに看板というより、空中浮遊だもんね。

神は空にて民を見下ろすものだ。

 

 

道頓堀のづぼらや

 

前項でご紹介したのが、づぼらやの本店だ。

づぼらやにはもう1店舗、道頓堀店というのがある。

 

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道頓堀1

はい来たー。「道頓堀」である。

さっきの新世界より数㎞北に位置する地点だ。

 

そして「来た」とか書いたけど、これは時間軸をしばらくさかのぼっている。

直近の日本6周目では道頓堀は観光していないので、日本5周目に訪れた写真からご紹介する。

 

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道頓堀2

もうね、道頓堀もどこを見ても面白い。

こんなにもエネルギッシュな町がほかにあるだろうか?

 

その店舗も、看板に対して全力投球だ。

その前のめりな姿勢が、見るものに笑顔を与えてくれる。

 

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道頓堀3

「グリコ」・「かに道楽」・「くいだおれ」…。

まさに大阪巨大看板の王道だ。

 

かに道楽もくいだおれも入ったことないけど、看板はよく知っている。

大阪を代表する景観だと、勝手に思っている。

 

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道頓堀4

くいだおれ太郎」だ。

土産物店に設置されている。大人気であった。

 

くいだおれは、もともと老舗飲食店であったが、2008年に閉店しちゃったんだよな。

約60年に渡る長き営業に幕を閉じたのだ。

 

僕、実はその2008年のくいだおれの閉店の少し後に道頓堀に来ている。

 

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道頓堀5

これが、そのときの写真だ。

役目を終えたくいだおれ太郎は、たぶん自分探しの旅に出ていた。

 

話が反れてしまったが、そんな道頓堀の商店街の中にもづぼらやがある。

 

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道頓堀6

づぼらや道頓堀店。

ここにもふぐ提灯があるが、新世界と比べると少し小ぶりだ。

それでも、インパクトはなかなかのもの。

 

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道頓堀7

でも、これもなんとなく市の規定からはみでているような気も、しなくもないが…。

 

このときの道頓堀では、日本最北の島である「礼文島」で知り合った大阪在住の旅人と合流し、一緒にお好み焼き食べた。

すげーうまかった。

 

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道頓堀8

カオスな世界。

でも、僕はこの世界観が好きだ。

 

日本の他のどんな町でも得られない体験が、ここではできると思っている。 

 

 

づぼらやの閉店

 

そんな「大阪のイメージ」の代表格の一角である、づぼらやが閉店宣言をしたときには、とてもビックリした。

きっとニュースを見た日本中の多くの人も、同じ気持ちだったに違いない。

 

www.yomiuri.co.jp

 

1920年から、100年間も営業してきた老舗ふぐ料理店。

2020年の新型コロナウイルスの流行に伴う自粛のため、4月8日からは休業していた。

 

復帰する予定もあったんだけど、コロナの影響が長引いたこと、そしてもともと経営が苦しかった側面などもあり、そのまま9月15日に復活することなく、本店も道頓堀店も閉店したのだ。

 

「ほな!さいなら」の垂れ幕が掲げられ、シンボルである巨大ふぐ看板が取り外された。

それを今後どうするかは、決まっていないらしい。

 

当たり前のように存在していた、巨大ふぐ看板がなくなってしまった。

あの光景は、もう見れないのだ。

 

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心にポッカリと穴が開いた気持になる。

 

そして、こんな老舗店までもを閉業に追い込む新型コロナウイルスに憤りを感じる。

この状態が今後も続いたら、日本の飲食業・観光業はどうなってしまうのだろう?

 

まだまだ出口は見えない。

僕にエネルギーを与えてくれた大阪。

 

今度はわずかながらも僕がエネルギーのお返しをしたいところだが、GoToキャンペーンも使う予定もなく、陰ながらの応援となってしまっている。

 

せめて、コロナが落ち着いたら、もう一度遊びに行こう、大阪。

 

 

以上、日本6周目を走る旅人YAMAでした。

 

 

住所・スポット情報

 

  • 名称: 「づぼらや
  • 住所: 大阪市浪速区恵美須東2-5-5
  • 料金: いろいろあるけど、2,000~5,000円目安か。
  • 駐車場: なし。付近のコインパーキングを使用のこと。
  • 時間: 11:00~23:00